ホワイトバランスの調整
ところで、日の出の太陽って、意外と夕日に近いくらい赤いって知ってました? 太陽がほんのちょっと顔を出したときって、空がオレンジ色になるのです。「朝焼け」って言葉がありますが、まさにその通りですね。
問題は、この「色」の表現です。朝焼けの色をきれいに表現するなら、ホワイトバランスを「オート」ではなく、「オクガイ(オクガイ)」や「デイライト」に設定してください。オートのままだと、赤い太陽を白くしようと調整されてしまいます。
また、プログラムAE機能があれば、たとえば「サンセット&ムーン」などを選択すると、きれいな色で撮影できます。なお、設定名は機種によって異なるので、それぞれのマニュアルで確認してください。
▲ホワイトバランスは、「オクガイ」に設定。 |
▲プログラムAEがあれば、「サンセット&ムーン」などを選択。夕日や日の出、年サイン、花火などが、周囲の雰囲気を残したまま撮れる。 |
なお、ホワイトバランスをオートで撮る場合は、先の構図とも関係してくるのですが、太陽の位置によって色が変わります。最初に掲載した日の出の映像は、実はホワイトバランスはオートで撮っています。この場合、海の面積が多いと、その光量や光の加減によって色が赤く表現されます。そして、太陽が昇ってくると、徐々に白くなってくるという、色の変化を実際に近い状態で表現できるからです。
ただ、この方法では、どのくらいの水平割りなら色が再現できるかというのは、ケースバイケースです。ほとんど勘で「これくらいかな」という位置でフレーミングしています。なので、色が出るかどうかは運もあるのですが、好みで選んでください。この場合、三脚を使うより手持ちのほうがちょっとした位置調整は簡単です。
周辺情報も撮っておこう
日の出の撮影ポイントというのは、他のカメラマンや見物人、観光客などが集まっています。こうした風景も、初日の出ならではのもの。シーンとして押さえておくとよいでしょう。
ここで、ちょっと撮影ポイントのご紹介を。今回ご紹介した日の出は、福島県いわき市久ノ浜で撮影したものです。この海沿いにある「高木屋旅館」さんにお世話になりながら撮ったものですが、旅館の裏が海なので部屋からも日の出が見られるというベストビューポイント。
▲地域の方が御神酒を振る舞ってくれた。 |
▲地元で採れた魚の干物。美味でした。 |
▲カモメも初日の出を拝んだのか・・・。初日の出を利用したシルエット。 |
旅館のご主人は大学時代の友人なのですが、「海の幸とワインの宿」というキャッチフレーズどおり、冬ならではの味とワインが楽しめる旅館です。風景と一緒に、こうした地元の味に触れられるのも楽しみの一つ。元旦の久ノ浜では、地域の方が御神酒や干物を振る舞ってくれたので、そうした映像も押さえておけば、楽しい初日の出ムービーが作れますね。
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