ハイビジョンカメラ「HDR-HC1」と発売日が同じだったカノープスの「EDIUS 3 for HDV」。ターゲットは明らかにHC1ユーザーです。ハイスペックなパソコンが要求される中、さて、筆者のパソコンではHDV編集ができたのでしょうか・・・。
EDIUSは変換タイプ
カノープスの「EDIUS 3 for HDV」(以下「EDIUS」と省略)は、プロユーザーをターゲットに登場させた「EDIUS Pro 3」の機能限定バージョンで、基本的な編集性能や機能などは、Proと同じです。その最大の特徴は、HDVの映像をカノープス独自の「Canopus HQ AVI コーデック」というコーデックを利用して、HQ AVI形式というファイル形式に変換して編集を行う点にあります。これによって、HDV形式の高画質さを保ったまま、軽快なビデオ編集作業ができるのです。したがって、編集タイプとしては、この後の「編集タイプ」の表にある「変換タイプ」になります。
HDV形式のままでは重い映像編集を、HQコーデックによって生成されたAVI形式で、DV編集と同じような軽快さで作業ができるというのが、この製品の特徴でもあります。
■推奨スペックと実際に利用したマシンスペック
EDIUSでHDV編集する際の、推奨スペックは以下のとおりです。
推奨スペックCPU | Pentium D またはXeon 2.8GHz×2以上 |
そし「て、今回利用したパソコンのスペックは、下の表にあるとおりです。今回の一連の記事で共通に利用したパソコンです。
CPU | Pentium 4 530 (LGA775/FSB800/3.0GHz) |
HDD | 80GB×160GB |
メモリ | 1GB |
ベアボーンキット | Aopen 「XC Cube EZ915」 |
ビデオカード | 玄人志向「GF66-E128H」 |
どのソフトもそうなのですが、EDIUSも限りなくハイスペックならパキパキ動くのはわかっているのです。でも、それでは、実際に自分が使ってみたらどうなの? ということがわかりません。ということで、このようなスペックのマシンを使っています。市販されているパソコンの標準か、ちょっと上といったレベルのスペックではないでしょうか。
■編集タイプについて
HDV編集では、映像データをどのように扱うかによって、タイプが別れています。大まかに別けると、次の3つのタイプになります。どの方法にも一長一短があり、選択も難しいところです。
オリジナルタイプ | HDV形式のまま取り込み、そのまま編集/出力するタイプ。 ○:通常のビデオ編集と同じで画質劣化もほとんどない。 |
変換タイプ | HDV形式の映像を他の形式に変換しながら取込み、編集/出力するタイプ。
○:取り込んだ映像は編集しやすい状態に圧縮されている。 |
プロキシタイプ | HDV形式の映像から「プロキシファイル」という仮の映像を生成し、それを利用して編集。最終的には、プロキシファイルの編集結果を利用し、元のHDVファイルから映像を取り出すタイプ。
○:非力なパソコンでも編集ができる |