「毎日忙しくて、暮らしにゆとりがない!」と嘆いているあなた。テレビがつけっぱなしになっていませんか? そのテレビを、ちょっと消してみましょう。時間の流れが、なぜだかゆっくりになるんです。

「テレビつけっぱなしのシンプルライフ」ってアリ?


テレビは時間泥棒

「帰宅すると、反射的にスイッチをONにして、寝るまでそのままつけておく」。
特に、一人暮らしだとありがちなスタイル。
テレビがついていれば、何となく淋しさが紛れるし、時々役立つ情報や、ハヤリのCMも見られるし、最近では防犯上も役立っているみたいです。
でもやっぱり、テレビは時間泥棒。特に見たい番組ではなくても、見るともなしに眺めていると、いつの間にか夜中、なんてことはしばしば。テレビを見ながらする家事や勉強には、どうしても身が入らず、結局中途半端。あまりいい結果は得られません。

地球と家計のために、テレビを休もう

テレビが消費する電力なんてわずかなものかもしれません。それでも、電気代1時間20円として、1日5時間つけっぱなしにすれば100円。年間の電気代のうち、3万6000円を占めると思えば、無視できない金額です。もちろん、テレビに使われる電気だってCO2排出の原因になっています。
見てない分のテレビを、みんなが少しずつ消すように努めれば、それだけでCO2排出量が大きく削減される道理です。

子供のいる人、ダイエット中の人は要注意

「2歳以下の幼児のテレビの長時間視聴を控えよう」という提言が、日本小児科学会から出されたのは04年4月のこと。長時間テレビを見続けた子供たちのなかに、明らかな言語能力の発達の遅れが見られる例が確認されていることからのようです。
子供でなくても、強い光と音の刺激の連続であるテレビをのべつつけっぱなしにしていることは、大人にとっても好ましいこととは思えません。つけているだけで大して見ていないから大丈夫、と思いがちですが、実際は、気づかないところで神経を疲れさせ、感覚を鈍らせているのではないでしょうか。
また、食事をしながらの視聴は、食欲を司る視床下部の活動を阻害し、満腹感を得にくくすることから、過食、肥満につながる傾向があります。

時間の流れが変わる

テレビを消すと、最初は何だか淋しく、もの足りなく感じるかもしれません。泣きわめく子供もいるかもしれません。
でも、テレビがなくて本当に暮らしていけない人はいません。
テレビを消すことに慣れると、その静けさを心地よいと感じるようになるでしょう。絶えず視界の端でチラチラ動く映像がないことが、こんなにも目と頭を休めるのかと驚く人もいるでしょう。
同時に、時間の流れがゆっくりと、思考が明晰になってきたのを感じるはずです。

テレビの代わりに何をする?

さて、テレビに費やしてきた時間が浮いたら、何をすればいいのでしょう?
たとえば、手を動かすこと。滞っていた家事、書きそびれていた手紙(メールではなく)、しばらくぶりにピアノ、子供と一緒に粘土遊び。
目と耳から受けっぱなしだった刺激を遮断し、手を使ってアウトプットすることは、とてもよい脳の使い方です。
また、家族や友人との会話。
テレビをはさんでの会話は、お互いの顔を見ずに成立してしまいがちです。テレビという仲介者なしの会話で、よりダイレクトな心の交流を図りましょう。特に子供にとっては、非常に大切なことだと思います。

テレビを消して、見えてくるもの

テレビというメディアのすぐれた点はたくさんありますし、テレビをまったく見ない・見せないというのも、あまり現実的ではありません。
しかし、「テレビは常時つけておくもの」という生活習慣を少しだけ変え、「ほんとうに見たいものだけを見る」ことにするだけで、時間にゆとりが生まれ、今まで見失っていたものがくっきり見えてくるかもしれません。
「ほんとうに必要なものを見極めて生きる」。
シンプルライフには、モノをそぎ落とすことだけではなく、生きた時間を取り戻すこともまた、大切なのではないでしょうか。


*関連リンク*
※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。