ノンフロンをどう考える?
欧州での登場から日本国内での登場までに時間を要したノンフロン冷蔵庫ですが、結果として、湿度が高く庫内の霜取り機能が不可欠となる日本市場向けに(欧州では冷凍庫が霜でいっぱいの冷蔵庫がまだ多く販売されています)、可燃性の高いイソブタン冷媒対応の霜取り機能を開発し、ガス漏れ検知機能を搭載するなど、安全面への配慮もなされることになりました。
一部でイソブタン冷媒の処理方法が未確定と言われていますが、可燃性が高いという問題はあるものの、分解が早いことにより温暖化係数が段違いに低く、環境に与える影響も極めて小さいため、廃棄処理の安全性が十分に確保されればカバーされる問題と思えます。
家電のリサイクルが現実となりつつある今、冒頭で触れたように、ノンフロン冷蔵庫がニッチ製品ではなくメインストリームとなれば必然的に対処されることとなるでしょう。
フロンには非常に高い安定性というメリットがあり、それゆえに多くの分野で使われることとなりましたが、安定性が高いということは壊れにくく容易に自然分解しないという特徴を持ち、それが環境への影響を大きくしています。
私は、適材適所で、どんなことがあってもフロンを全廃すべきとは思いませんが、比較的安定した用途でローコストに置き換えられるのであれば、十分に検討する価値があると考えます。
ノンフロン冷蔵庫は、どの製品もまだ第一世代、新しい製品特有の初期トラブルが発生する可能性もありますし、冷媒が違うことにより、これまでとは音などの面で違いが出てくることも考えられます。
しかし、基本性能では代替フロン機には見劣りしていませんし、環境にやさしい製品であるというメリットは見逃せません。
なにも、エコ至上主義になれ、というのではなく、選択肢の一つとして、検討なさってみてはいかがでしょうか?
<関連サイト>
おすすめリンク集
冷蔵庫
廃棄とリサイクル
& エコロジー
キッチンサイト
地球温暖化防止のために私たちにできることは?
ノンフロン冷凍冷蔵庫
財団法人 省エネルギーセンター
省エネ性能カタログ
ガイド記事・コラムのバックナンバーを読む