老後のお金や生活費が足りるのか不安ですよね。老後生活の収入の柱になるのが「老齢年金」ですが、年金制度にまつわることは難しい用語が多くて、ますます不安になってしまう人もいるのではないでしょうか。そんな年金初心者の方の疑問に専門家が回答します。今回は、厚生年金に92カ月加入していた女性からの質問です。専門家に質問がある人はコメント欄に書き込みをお願いします。
Q:1964年1月生まれの女性です。厚生年金に92カ月加入していますが、特別支給の老齢厚生年金はもらえますか?
「私は62歳の女性で、1964年1月生まれです。精神障害者2級です。若いころに92カ月、厚生年金をかけています。65歳までに段階的に年金をもらえると聞きました。65歳からは障害年金をもらえると思っていますが、厚生年金は全くもらえないのでしょうか?」(まあちゃん)

A:受給資格期間などの要件を満たしていれば、63歳から特別支給の老齢厚生年金を受け取れる可能性があります
まあちゃんさんは1964年(昭和39年)1月生まれの女性で、若いころに厚生年金に92カ月加入していたとのことですね。まあちゃんさんがおっしゃる「65歳までに段階的にもらえる年金」とは「特別支給の老齢厚生年金」を指していると思われます。
女性の場合、1962年(昭和37年)4月2日から1964年(昭和39年)4月1日までに生まれた人は、63歳から特別支給の老齢厚生年金の報酬比例部分を受け取ることができます。特別支給の老齢厚生年金を受け取るには、厚生年金の加入期間が1年以上あり、老齢基礎年金の受給資格期間が10年以上あることなどが条件です。
まあちゃんさんは厚生年金に92カ月加入していますので、厚生年金の加入期間については要件を満たしています。国民年金の加入期間などと合わせて受給資格期間が10年以上あれば、63歳から特別支給の老齢厚生年金を受け取れる可能性があります。また、65歳以降も、厚生年金に加入していた92カ月分に応じた老齢厚生年金を受け取ることができます。
もう1つ確認したいのが、障害年金についてです。
まあちゃんさんは「精神障害者2級」と書かれていますが、障害者手帳の等級と障害年金の等級は必ずしも同じではありません。障害年金を受け取るには、初診日や保険料の納付状況、障害の状態など、一定の要件を満たす必要があります。
また、障害年金は原則として65歳になってから受け取るものではなく、要件を満たせば65歳になる前から受給できる場合もあります。
仮に障害等級2級の障害基礎年金を受給できる場合、65歳以降は障害基礎年金と老齢厚生年金を組み合わせて受け取ることも可能です。
一方、65歳になる前は、障害年金と特別支給の老齢厚生年金を原則として同時に受け取ることはできません。両方の受給権がある場合は、どちらかを選択する必要があります。
老齢年金は課税対象ですが、障害年金は非課税です。どの受け取り方がよいかは、年金額や税金なども含めて考える必要があります。
まあちゃんさんの場合、まずは63歳からの特別支給の老齢厚生年金の受給資格を確認するとともに、障害年金の受給要件についても年金事務所で相談してみるとよいでしょう。
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監修・文/深川 弘恵(ファイナンシャルプランナー)






