
子どもの成長に伴って教育費がかさむ中、物価高も重なり、家計のやりくりに苦心する家庭は少なくありません。今回は、All About編集部が全国20~60代に実施した「本当はやめたい節約」に関するアンケートから、兵庫県に住む50歳女性の実情と本音を紹介します。
回答者プロフィール
ペンネーム:凛子
年齢・性別:50歳・女性
同居家族構成:本人、夫(52歳)、息子(14歳)、娘(7歳)
居住地:兵庫県
住居形態:持ち家(戸建て)
雇用形態:パート・アルバイト
世帯年収:600万円(本人100万円、配偶者500万円)
貯蓄額:450万円
教育費の負担増と物価高がきっかけ
凛子さんが本当はやめたいと思っているのは「食費」の節約です。始めたのは2023年4月ごろ。子どもたちの教育費の負担増と物価高がきっかけでした。
「子どもたちの成長に伴って教育費の負担が急激に増えてきたり、物価高騰で毎月スーパーでの買い物にかかる金額が以前より明らかに高くなったりしたことがきっかけです。夫の給料だけでは将来の貯蓄や子どもの塾代などに不安を感じるようになってきて、家計の固定費を削るにも限界があったので、毎日の生活に直結する食費を何とか切り詰めるしか方法がないと思いました」
外食やレジャー費はすでに削り切っており、あとは日々の食費を徹底して抑えるしか選択肢が残っていなかったと言います。
「毎日の食材の買い出しは最安値のスーパーを2軒ハシゴして、肉や魚は必ず割引シールが貼られたものや大容量の冷凍用を狙って購入しています。野菜もその日の特売品に合わせて献立を臨機応変に変更します。お菓子やジュース類はスーパーやドラッグストアのPB(プライベートブランド)商品で済ませ、1円でも安くなるよう徹底してやりくりしています」
こうした工夫で、月1万5000円から2万円ほど浮かせているそうです。
しっかり食べさせてあげたいけど……
しかし、日々食費を切り詰める中で、家族の食事作りに対する葛藤も生まれていると言います。
「育ち盛りで食べる量が減らせない息子もいますし、家族みんなに毎日の食事はしっかり食べさせてあげたいという気持ちはあります。それでも、節約はしなければならず、常に食卓のボリュームや品数を気にしてしまって、心置きなく、おなかいっぱい食べさせてあげられないことが本当に苦痛です」
本当はしっかり食べさせたいという親心と節約との板挟みは、日々の買い物にも影響しています。
「毎日スーパーで食材をカゴに入れる際、本当に食べたいものや旬の新鮮な食材ではなく、グラム単価が安いものや値引きシールがついたものだけに目が行ってしまいます。献立を考える時も、栄養バランスよりも『いかに安上がりに済ませるか』が最優先になってしまい、毎日の食事作りが義務や作業のようになってしまっていることに強いストレスを感じています」
「今日の肉、なんかパサパサして硬いね」
やめたくてもやめられないもどかしさを抱えながら節約を続ける中、一番みじめさを感じたのは、ある日の夕飯時でした。
「先日、仕事帰りにスーパーに寄った際、少しだけ値の張る国産の牛肉や、子どもたちが好きなお総菜が並んでいましたが、普段の予算を考えて諦め、代わりに安い鶏むね肉と値引きされた見切り品の野菜をカゴに入れました。その日の夕飯の時、息子が『今日の肉、なんかパサパサして硬いね』と言ったのを聞いた時、ふと、おいしいものを思い切り食べさせてあげられない情けなさと、たかが数百円の食材をケチっている自分のせいで家族に我慢をさせているというみじめさが込み上げてきて、本当に泣きそうになりました」
それでも、この節約は子どもの進学を見据え、少なくとも上の子が高校を卒業するまでは続けざるを得ないと言います。「今後は少しずつでも家計に余裕を持たせて、食費のストレスを減らせる方法を探っていきたい」と凛子さん。
最後に、もしも明日からお金の心配がなくなり食費の節約をやめられるとしたら、まず一番に何をしたいか聞きました。
「値段を一切気にせず、その時に一番食べたい新鮮な食材や、子どもたちが『これおいしそう!』というお肉やデザートを迷わずカゴに入れて料理をしたいです。お金のプレッシャーから解放されて、心から楽しくのびのびと家族にご飯を作れるようになると思うと、肩の荷が下りてすごくホッとした気持ちになると思います」
<調査概要>
「本当はやめたい節約」に関するアンケート
調査方法:インターネットアンケート
調査実施日:2026年9月11日
調査対象:全国20~60代の100人(男性:28人、女性:72人)
※回答者のコメントは原文をベースに一部整えています。
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