老後のお金や生活費が足りるのか不安ですよね。老後生活の収入の柱になるのが「老齢年金」ですが、年金制度にまつわることは難しい用語が多くて、ますます不安になってしまう人もいるのではないでしょうか。そんな年金初心者の方の疑問に専門家が回答します。今回は、特別支給の老齢厚生年金を受給中に、老齢基礎年金を繰り上げ請求した場合について知りたい方からの質問です。専門家に質問がある人はコメント欄に書き込みをお願いします。
Q:63歳から特別支給の老齢厚生年金を受給中。「普通の年金」を繰り上げ請求したら、年金はどうなる?
「1962年12月生まれの女性です。63歳から特別支給の老齢厚生年金をもらっていますが、普通の年金も繰り上げの手続きをして、6月から支給されることが決まりました。この場合、特別支給の老齢厚生年金はどうなるのでしょうか?」(しーちゃん)

A:老齢基礎年金を繰り上げ請求しても、すでに受給している特別支給の老齢厚生年金が繰り上げによって減額されることはありません
相談者のしーちゃんさんは、1962年12月生まれの女性とのこと。女性の場合、1962年4月2日~1964年4月1日生まれの方は、原則として63歳から特別支給の老齢厚生年金(報酬比例部分)を受け取ることができます。
しーちゃんさんのおっしゃる「普通の年金」とは、65歳からもらえる老齢基礎年金のことを指していると思われます。しーちゃんさんは、すでに63歳から特別支給の老齢厚生年金を受給しています。この状態で、65歳から受け取る老齢基礎年金を繰り上げ請求しても、特別支給の老齢厚生年金が繰り上げによって減額されることはありません。これまでどおり受け取ることができます。
一方、繰り上げ請求した老齢基礎年金は減額されます。
しーちゃんさんは1962年12月生まれなので、昭和37年(1962年)4月2日以後生まれの方に該当します。この場合、老齢基礎年金の繰り上げによる減額率は1カ月につき0.4%です。繰り上げ請求した月から65歳になる月の前月までの月数に応じて減額され、この減額率は生涯変わりません。
つまり、65歳になるまでは「特別支給の老齢厚生年金」と「繰り上げによって減額された老齢基礎年金」を受け取ることになります。
なお、特別支給の老齢厚生年金は65歳になると受給権がなくなります。65歳以降は、繰り上げによって減額された老齢基礎年金と、65歳からの老齢厚生年金を受け取ることになります。
65歳になる際には、日本年金機構から送られてくる案内を確認し、必要な手続きを行いましょう。
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監修・文/深川 弘恵(ファイナンシャルプランナー)






