老後のお金や生活費が足りるのか不安ですよね。老後生活の収入の柱になるのが「老齢年金」ですが、年金制度にまつわることは難しい用語が多くて、ますます不安になってしまう人もいるのではないでしょうか。そんな年金初心者の方の疑問に専門家が回答します。今回は、扶養内で働いていた人が扶養を外れて働く場合、年収はいくらまでなら損をしにくいのかについて解説します。年金についての質問がある人はコメント欄に書き込みをお願いします。
Q:扶養範囲内の年収100万円で働いていましたが物価高になり、扶養を抜けて働こうと考えております
今回はAll About編集部が設定したケーススタディーに対して回答いただきます。
「夫70歳、妻63歳です。これまで扶養の範囲内(年収100万円程度)で働いていましたが、物価高の影響もあり、扶養を外れて働こうと考えています。年間いくらまで働けば損をしないのでしょうか?」

A:目安として、年収160万円以下であれば税制面で有利に働きやすいですが、社会保険も踏まえて働き方を考える必要があります
まずこのケースは夫が70歳ということなので、夫は年金受給者、妻は年金を受給していないご夫婦だと思います。年金受給者同士の場合、配偶者の扶養条件は、現役世代とは変わることがあるので、妻が65歳になったのを境に、そこは整理が必要です。ここでの説明は、夫の年金受給額210万円、他の収入はないとします。
まず税金面です。妻のパート収入が年収160万円以下であれば、本人に大きな所得税負担は生じにくく、夫にも配偶者控除または配偶者特別控除(最大38万円)が適用されます。税制面だけを考えると、年収160万円程度までは比較的有利に働きやすいといえます(※2026年11月まで適用の税制を前提)。
次に社会保険です。勤務先の従業員数が51人以上の場合、週20時間以上働くと社会保険(厚生年金・健康保険)に加入することになり、夫の扶養から外れます。年収の目安としては、おおむね106万円を超えるとこの条件に該当するケースが多くなります。
そのため、年収100万円前後から働き方を変えると、社会保険料の負担が発生し、一時的に手取りが減る「逆転現象」が起きる可能性があります。一般的には、年収125万円程度を超えると、この逆転は解消されやすいとされています。
まとめますと、社会保険、税金の両面から考えて、年収160万円を超えない年収で働くのが1つの答えと考えられます。
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