年金・老後のお金クリニック

66歳の年金受給者。年金は2カ月で26万円弱、個人年金も年80万円。非課税世帯になりますか?

老後のお金や生活費が足りるのか不安ですよね。老後生活の収入の柱になるのが「老齢年金」ですが、年金制度にまつわることは難しい用語が多くて、ますます不安になってしまう人もいるのではないでしょうか。そんな年金初心者の方の疑問に専門家が回答します。今回は、非課税世帯についてのケーススタディーです。年金についての質問がある人はコメント欄に書き込みをお願いします。※サムネイル画像:PIXTA

All About 編集部

老後のお金や生活費が足りるのか不安ですよね。老後生活の収入の柱になるのが「老齢年金」ですが、年金制度にまつわることは難しい用語が多くて、ますます不安になってしまう人もいるのではないでしょうか。そんな年金初心者の方の疑問に専門家が回答します。今回は、非課税世帯についてのケーススタディーです。年金についての質問がある人はコメント欄に書き込みをお願いします。

Q:66歳の年金受給者です。年金は2カ月で26万円弱、個人年金も年80万円あります。非課税世帯になりませんか?

今回はAll About編集部が設定したケーススタディーに対して回答いただきます。

「66歳の年金受給者です。公的年金は2カ月で26万円弱(年間で約156万円)あります。また、個人年金も年に80万円受け取っています。こうした収入でも非課税世帯になれるのでしょうか?」

非課税世帯にあてはまる?(画像:PIXTA)
非課税世帯にあてはまる?(画像:PIXTA)

A:このケースを「東京都23区内の単身者」と仮定すると、所得税はかからない可能性が高い一方、住民税は非課税にならない可能性があります(個人年金の必要経費の金額により結果が変わります)

公的年金は「雑所得」として課税対象で、年金収入から公的年金等控除額を差し引いて所得を計算します。個人年金も公的年金ではありませんが、原則として「公的年金等以外の雑所得」として、受取額からその年金に対応する払込保険料(必要経費)を差し引いた金額が所得になります。このケースで、個人年金の必要経費を「年60万円」と仮定して計算してみます。

・所得税について
≪公的年金の雑所得≫
156万円(年金収入)-110万円(公的年金等控除の最低保障額)=46万円
(公的年金等控除を差し引いて計算する考え方)

≪個人年金の雑所得(仮定)≫
80万円(個人年金の受取額)-60万円(必要経費)=20万円

合計所得金額は、46万円+20万円=66万円です。

所得税の基礎控除は合計所得金額に応じて決まり、合計所得金額132万円以下の場合は最大95万円となります。

このケースでは基礎控除95万円を差し引くと、66万円-95万円=▲29万円となり、課税所得が0円以下のため、所得税はかからない計算になります。

※個人年金の必要経費(払込保険料相当額)は、保険会社から届く案内に記載されていることが多いので、実際はその金額で再計算してください。

・住民税について
「非課税世帯」は一般に住民税非課税世帯を指します。住民税は自治体ごとに基準がありますが、東京23区の例として、新宿区では単身者の場合、前年の合計所得金額が45万円以下などの要件を満たすと、均等割・所得割とも非課税となる旨が示されています。

今回の試算では合計所得金額が66万円(46万円+20万円)なので、45万円を上回ります。そのため、住民税は非課税にならず、均等割や所得割がかかる可能性があります。

ただし、個人年金の「必要経費」がもっと大きく、個人年金の雑所得が小さく(あるいは0円に近く)なる場合には、合計所得金額が45万円以下に収まり、住民税が非課税になる可能性もあります。個人年金の案内にある必要経費の金額で、最終的に確認するのが確実です。

住民税の非課税基準や判定の扱いは自治体で異なるため、最終判断はお住まいの区市町村に確認してみると安心です。

※専門家に取り上げてほしい質問がある人はこちらから応募するか、コメント欄への書き込みをお願いします。

監修・文/深川 弘恵(ファイナンシャルプランナー)

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