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実は臭いやすい「ヒートテック」……冬の機能性インナーが臭うワケ&“臭いゼロ”を実現するお手入れ術

ヒートテックをはじめとする機能性インナーは、実は臭いやすいことをご存じでしょうか。今回は、なぜヒートテックが臭いやすいのか。臭わせないためにはどのように洗濯するのが正しいのかをご紹介します。

矢野 きくの

矢野 きくの

節約・家事・100円ショップ ガイド

食育指導士

家事アドバイザー・節約アドバイザーとして、家事の効率化、家庭でできるSDGsを中心に、テレビ、講演、連載などで活動。 時短家事術、シニア家事のアドバイスをはじめ、「防災士」として家庭での備え、「食育指導士」の資格も持ち食品ロス削減をテーマにした講演など【著書】シンプルライフの節約リスト(講談社)他。

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ヒートテックロゴ

ヒートテックをはじめとする機能性インナーは臭いやすい

冬の寒さを凌ぐために欠かせない、ヒートテックをはじめとする「機能性インナー」。薄くて暖かい魔法のような衣類ですが、「なんだか最近、洗っても臭いが取れない」「着ているうちに生乾きのような臭いがしてくる」と悩んでいる人も多いのではないでしょうか。

実は、機能性インナーはその優れた仕組みゆえに、普通の綿(コットン)の下着よりも「臭いが発生しやすく、かつ落ちにくい」という弱点があります。

今回は、機能性インナーが臭いやすいその科学的な理由と、今日から実践できる「臭いゼロ」を実現するお手入れ術を徹底解説します。

機能性インナーが臭いやすい「3つの理由」

便利で暖かいはずのインナーが、なぜ臭いの温床になってしまうのか。そこには素材と機能の特性が関係しています。

▼素材(化学繊維)と「皮脂」の相性の悪さ
ヒートテックをはじめとする機能性インナーの多くは、ポリエステル、アクリル、ポリウレタンといった化学繊維で作られています。これらの素材には「親油性(しんゆせい)」という性質があり、油分と非常になじみやすいのが特徴です。 私たちの体から出る「皮脂汚れ」を繊維の奥に吸着してしまい、通常の洗濯ではその油汚れが落ちきらず、蓄積していってしまいます。これが時間がたつと酸化し、独特の嫌な臭いを発するのです。
ヒートテック素材

ヒートテックの素材

▼「吸湿発熱」の裏側で起きる蒸れ
ヒートテックをはじめとする機能性インナーの多くは、体から蒸発する水蒸気をキャッチして熱に変える仕組みです。しかし、暖房の効いた室内に入ったり急ぎ足で歩いたりして「液体の汗」をかくと、吸湿能力が追いつかなくなります。すると、服の中が高温多湿な「サウナ状態」に。これは雑菌にとって最高の繁殖条件です。化学繊維は綿に比べて乾きが早いイメージがありますが、大量の汗を吸うと通気性が低下し、蒸れを加速させてしまうのです。

▼雑菌が入り込む「糸」の構造
保温性を高めるために、機能性インナーの糸は特殊な加工が施されていることが多いです。糸自体に微細な隙間があるため、そこに汚れや菌が入り込んでしまうと、表面を洗うだけではなかなか取り除くことができません。

臭いを根絶! 機能性インナーの「洗濯の極意」

一度染み付いてしまった臭いは、普通に洗うだけでは解決しません。家事アドバイザーである筆者が、臭いをリセットする洗濯術をご紹介します。

▼「40度のお湯」が基本!
多くの人が水で洗濯をしていますが、皮脂汚れ(油)は冷たい水では固まって落ちません。40度前後のお湯を使うことで、繊維にこびりついた皮脂が溶け出し、洗浄力が劇的にアップします。ヒートテックなどの機能性インナーの洗濯マークはおおむね「40度以下で洗濯」となっているので、40度に近い温度のお湯で洗濯するのがいいでしょう。
ヒートテックの洗濯マーク

ヒートテックの洗濯マーク

▼「裏返し洗濯」を徹底する
皮脂や角質、汗が直接付着するのは、衣類の「裏側(肌に触れる面)」です。表向きのまま洗うと、一番汚れている部分に洗剤が届きにくくなります。脱いだらそのまま裏返しでネットに入れる。これだけで、汚れ落ちが数段変わります。

▼「酸素系漂白剤」で定期的な除菌を
「洗ってもすぐ臭う」という場合は、菌が繊維に居座っています。40度のお湯に酸素系漂白剤(ワイドハイターなど)を溶かし、30分~1時間ほどつけ置きしましょう。粉末タイプは弱アルカリ性で油汚れに強く、かつ除菌力も高いため、蓄積した臭いに効果抜群です。

やってはいけない! 臭いを悪化させるNG習慣

よかれと思ってやっていることが、実は臭いの原因になっているかもしれません。

▼柔軟剤の使いすぎはNG
柔軟剤は繊維をコーティングして肌触りをよくしますが、同時に「吸水性」を下げてしまうことがあります。また、残った皮脂をコーティングして閉じ込めてしまう「汚れのミルフィーユ状態」を作る原因にも。臭いが気になるときは、柔軟剤を一度お休みしましょう。

▼詰め込み洗いはNG
洗濯機に洗濯物を詰めすぎると、物理的な摩擦が起きず、機能性インナーのような細かい繊維の奥まで水が通りません。洗濯物は容量の7割程度に抑えるのが鉄則です。

買い替えどきを見極める! ヒートテックの寿命は?

どんなにお手入れをしても、化学繊維には寿命があります。

「お湯で洗っても、着て数時間で臭い出す」
「生地が薄くなったり伸びたりしてフィット感がなくなった」

このような状態は、繊維の限界サインです。蓄積した汚れや菌の住処を無理に使い続けるより、新しいものに買い替える方が衛生的かつ保温効果も高いです。機能性インナーは「消耗品」と割り切り、買い替えましょう。寿命は使い方にもよりますが、ユニクロは3シーズンを目安に新調することをおすすめしています。

ヒートテックをはじめとする機能性インナーは、私たちの冬を快適にしてくれる素晴らしいアイテムです。だからこそ、その特性(油を吸いやすく、蒸れやすい)を正しく理解し、「お湯洗い」「裏返し」「定期的なつけ置き」を習慣にしてみてください。正しいお手入れで、清潔感のある暖かい冬を楽しみましょう!
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