貯金が苦手なのは、意志が弱いからではなく、「貯められない仕組み」になっているからかもしれません。
今回は、「いつか貯めよう」から「気付いたら貯まっていた!」に変える、ゆうちょ銀行の「自動積立定期貯金」を使った仕組みづくりと、先取貯蓄をすることで起こるうれしい変化をご紹介します。
お金持ちの王道の習慣、「先取貯蓄」を「自動積立定期貯金」で行うには?
貯金が苦手な方は大概、「給料が入ったら生活費などに使い、月末に残ったお金を貯金しよう」と考えがちです。しかし、これではつい使い過ぎてしまい、結局お金は残りません。一方、お金が貯まる人やお金持ちが実践しているのが「先取貯蓄(さきどりちょちく)」です。これは、「給料が入ったら、使う前にまず貯金分を別の場所に避難させる」というもの。「収入-貯金=生活費」の順序に変えるだけで、我慢しなくても自然とお金が貯まるようになります。
この「先取貯蓄」を、手間なく全自動で実践できるのが、ゆうちょ銀行の「自動積立定期貯金」です。
●ゆうちょ銀行の金融商品をチェック!
自動積立定期貯金の仕組みを知る前に、少しだけ金融商品の整理をしましょう。ゆうちょ銀行では、他の銀行とは違う呼び方をすることがあります。
・通常貯金=一般的な銀行の「普通預金」
お財布代わりにいつでも出し入れできる、給料などが振り込まれるメインの口座です。
・定期貯金=一般的な銀行の「定期預金」
一定期間預けることで、通常貯金より金利が高くなる貯金です。
「自動積立定期貯金」の仕組みと特徴
自動積立定期貯金は、指定した日に、決めた金額を、「通常貯金(お財布)」から「定期貯金(貯蓄ボックス)」へ、自動で移動させてくれる仕組みで、主な特徴は以下の通りです。①少額からスタートできる
1000円以上、1000円単位で設定可能です。「いきなり大きな額は不安」という場合でも、1000円からなら気軽に始められます。
②給料日に合わせて自動振替
毎月の積立日を自由に設定できます。給料日の直後に設定しておけば、知らぬ間にお金が移動し、確実に貯まります。
③ボーナス時の増額もOK
毎月の積立(一般月)とは別に、ボーナス時期など特定の月(特別月・年6回以内)だけ積立額を増やす設定も可能です。
④期間を自由に選べる
積み立てたお金を預けておく期間(預入期間)は、「3カ月・6カ月・1年・2年・3年・4年・5年」の中から選べます。
⑤長く預けると利息が増える
預入期間が3年以上のものを選ぶと、利息計算が「単利」から「半年複利」にパワーアップします。長く積み立てるほど、利息がじわじわ増えます。
⑥積立の期間と回数
全体の積立期間は最長6年間、回数は最大108回まで続けられます。
●目的別に使い分け!「5つの枠」を賢く活用しよう
自動積立定期貯金の便利な点は、1つの通常貯金口座につき5件まで設定可能なことです。
この機能を活用すれば、貯金の目的ごとに「専用の積立」をつくれます。例えば、毎月の貯金予算が2万円ある場合、まとめて1つの積立にするのではなく、用途に合わせていくつかに分けて設定するのが賢い使い方です。
【毎月2万円の積立設定例】
・必ずかかる費用の積立(車検・火災保険の年払い):月5000円⇒1~2年満期
・楽しみのための貯金(旅行用):月5000円⇒3年満期
・将来の備え(マイホームの頭金・ペットの医療費):月1万円⇒5年満期
このように目的と使う時期に合わせて分けることで、「せっかく貯めたマイホーム資金を、車検代で取り崩してしまった……」といった失敗を防ぎ、必要な時に必要なお金が確実に準備されている状態をつくれます。
参照:ゆうちょ銀行「自動積立定期貯金」
先取貯蓄を始めることで起きる、ちょっとうれしい変化
先取貯蓄を続けると、単にお金が貯まるという結果だけでなく、毎日の気持ちやお金との付き合い方にも、じわっとよい変化が生まれてきます。●「気付いたら増えていた」が自信になる
先取設定をしてしまえば、あとは何も意識しなくても貯金が自動で積み上がります。
貯金が苦手だった人ほど、「あれ? いつの間にか増えてる!」「自動ってすごい。私でも貯められた!」と、うれしい驚きを感じるものです。この“小さな成功体験”が、「自分にもできる」という大きな自信につながり、さらなる資産形成への意欲を高めます。
●意志とは関係なくムダ遣いが減る
先に貯金分を確保するので、残ったお金で自然とやりくりする習慣が身につきます。その結果、「買う前に一度立ち止まれるようになった」「気付けばムダ遣いが減っていた」といった変化が多く見られます。
「貯金が苦手」なのは「意志が弱い」のではなく、単に仕組みを知らなかっただけなのです。先取貯蓄を習慣にすると、自分の努力とは関係なく、お金が自然と貯まる方向へ導かれていきます。その結果、少しずつお金の不安が減り、自分らしい暮らしをつくれるようになるでしょう。








