しかし、普通預金に置いたままでは、お金はほとんど増えず、せっかくの資産が成長する機会を逃してしまいます。もし“使う予定のない10万円”が手元にあるなら、ゆうちょ銀行の定期貯金に移してみませんか。そうするだけで、そのお金はより安全に、そして確実に働き始めます。
今回は、定期貯金で「着実に増える仕組み」や、10万円をどれくらい安全に増やせるのかを具体的に解説します。
「安全・確実」な貯金入門:ゆうちょ銀行の定期貯金の特徴は?
全国津々浦々にある郵便局のネットワークを持つゆうちょ銀行は、多くの方にとって非常に身近な金融機関です。ゆうちょ銀行の「定期貯金」(一般的な銀行の「定期預金」にあたります)は、「決めた期間は原則引き出さない」という約束をする代わりに、通常貯金(一般的な銀行の「普通預金」にあたります)よりも高い金利がつく貯金方法です。仕組みがシンプルで、少額から利用できるため、貯金を始めたい人にとても向いています。
●定期貯金の4つのポイント
ここでは、定期貯金の4つのポイントを整理してみましょう。
①少ない金額から始められる
1000円以上・1000円単位で預けられます。「いきなり高額は不安」という人でも、手軽な金額からコツコツと貯金を始められるのが魅力です。
②預ける期間を自由に選べる
1カ月~5年まで、8つの期間から選択できます。「いつ使う予定があるか」に合わせて期間を決められるため、無理なく計画的に貯金できます。
③長期で預けるほど利息が増える仕組み
3年以上の預け入れの場合、利息の計算には“半年複利”を適用(3年未満の預け入れは単利)。預けた元本にだけ利息がつく単利とは違い、複利は、利息が元金に組み込まれ、その合計にまた利息がつく仕組みです。時間を味方につけることで、利息がじわじわ増えていきます。
④満期後は自動で更新も可能
満期になったら、そのまま同じ条件で定期貯金を続けてくれる「自動継続」の設定も選べます。その場合、自動継続時の定期貯金の店頭表示金利が適用されます。忙しい人でも、貯金の習慣を意識せず続けやすい機能がそろっています。
参照:ゆうちょ銀行「定期貯金」
定期貯金に10万円を預けたら?
定期貯金は、普通預金(通常貯金)よりも高い金利で、確実に利息を増やせる商品です。ここでは、ボーナスのうち10万円または、少し余力があり20万円を預けた場合の利息を計算してみましょう。●10万円を預けた場合の利息比較【2025年11月時点】
まずはボーナスから10万円を1年・5年期間に預け入れた場合、利息がどれくらい変わるか見てみましょう。なお、税引後の利息は、税金20.315%を差し引いた概算です。
・10万円を1年預ける(金利:0.275%)約220円(税引後)
・10万円を5年預ける(金利:0.400%)約1609円(税引後)
●余力があり20万円を預けた場合の利息比較【2025年11月時点】
次は、ボーナスから20万円を1年・5年期間に預け入れた場合です。
・20万円を1年預ける(金利:0.275%)約439円(税引後)
・20万円を5年預ける(金利:0.400%)約3217円(税引後)
1年よりも5年を選ぶことで、利息は約7.3倍に増加します。
これは、5年預けると利息が利息を生む「複利」が効いてくるため。短期では感じにくいものの、数年単位で見ると増え方に大きな差が出ます。
長期で預けるなら複利の力が効く
「この10万~20万円、しばらく使う予定はないかも」という場合は、迷わず5年のような長期を選ぶのがおすすめです。同じお金でも、預ける期間が長いだけで利息がグッと増えるからです。●10万円・20万円を“タイムカプセル感覚”で預けてみるのもアリ
10万~20万円くらいの金額なら、預けてそのまま忘れてしまっても大きな支障はないという人も多いはず。
そんなときは、「5年後の自分へプレゼント」「未来の自分がこっそり開けるタイムカプセル」くらいの気軽さで預けてみるのもよいのではないでしょうか。
気付いた頃には複利の力で少し増えて戻ってくるので、“お金が勝手に働いてくれる感覚”を楽しめます。「とりあえずやってみる」にはちょうどいい金額でもあり、貯金の成功体験にもつながるでしょう。








