外貨預金は、円安になったときには何もしなくても預金残高が増えるというメリットがありますが、円高になると預金残高が減ってしまうデメリットもあります。為替相場がどのように動くかは誰にも分かりません。外貨預金を検討する際は、政策や経済情勢、事件などの動きを定期的にチェックし、為替相場の傾向を見極めることが大切です(画像:amanaimages)
「外貨預金が気になっています。円安のときは、どのようなメリットがあるのでしょうか?」
円安になると、外貨預金の資産価値が上がるメリットがあります。そもそも円安とは、外貨に対して円の価値が下がっている状態を意味します。
例えば、同じ1ドルを買うのに、以前より多くの円が必要になります。
一見するとメリットがなさそうですが、外貨預金の場合はどうなるのか、具体的に見てみましょう(為替手数料は考慮せず)。
■例:1ドル150円のときに預けて、満期時に170円になったら?
例えば、1ドル150円のときに1万ドル(150万円)を預け入れたとします。その後、満期時に1ドル170円の円安になっていたとしましょう。
日本円のまま預けていた場合、預金額は150万円のままですが、外貨預金は
1万ドル×170円=170万円
となります。
つまり、満期時に日本円に換金すると20万円の為替差益が得られることになります。円安が進んだだけで、これだけの利益が生じる可能性があるわけです。
為替はどのように動くのか分からない点は見逃せない
円安時のメリットは理解できたと思いますが、為替がどのように動くのかは誰にも分かりません。同じように、1ドル150円で1万ドル(150万円)を預け入れ、満期時に1ドル130円の円高になっていた場合はどうでしょうか。
1万ドル×130円=130万円
となり、日本円のまま預けていた150万円より20万円の目減りとなります。
為替は、政策や経済状況、事件や事故など、さまざまな要因が複雑に絡み合って動きます。円安になるのか円高になるのか、誰にも予測できないという点は常に注意が必要です。
為替手数料にも注意する
ここで見逃してはならないのが為替手数料です。外貨預金は、
日本円→外貨
外貨→日本円
の2回で手数料がかかります。
たとえ円安になっていても、この2回分の為替手数料を考慮したうえで、本当に利益が出るのかどうか判断しなければなりません。以上のことに注意して外貨預金を検討してみてください。







