現行の50円玉が額面の8800倍に化けたのです。実際にこの50円玉が市場に流通した可能性があると考えると不思議でなりません。では、具体的にどのような50円玉なのか確認していきましょう。
本来あるはずのものがない
44万円で落札された「実際の50円玉」(表面) ※画像:第42回AWオークション Lot.155 PCGS-Mint Error"Unpunched Center Hole"MS64 日本 五十円白銅貨 50Yen(Cupronickel) 昭和50年(1975) UNC+
これを偽物と疑う人もいるかもしれません。しかし、れっきとした本物の50円玉です。穴が中心からずれたところに開いている“穴ズレエラー”も珍品ですが、そもそも穴が開いていないのもかなりの珍品なのです。
製造時の技術的な問題なのかもしれませんが、昭和50年代の50円玉にはこうした穴ナシや穴ズレのエラーがかなり見つかっています。落札された逸品は、市場で出回った直後か、少しばかり流通して発見されたものの1つだと思われます。
44万円で落札された「実際の50円玉」。貨幣の鑑定機関PCGSよりMint Error(貨幣を製造する過程で発生したミス)とお墨付きを得ています ※画像:第42回AWオークション Lot.155 PCGS-Mint Error"Unpunched Center Hole"MS64 日本 五十円白銅貨 50Yen(Cupronickel) 昭和50年(1975) UNC+
少しでも変だと思ったらエラーかどうか確認を
こうしたエラーコインは、たまたまお釣りでもらったとか、ロールから取り出したら偶然出てきたといったケースが多いです。狙って探すのは容易ではありません。とはいえ、穴ナシのエラー50円玉も数枚しか発見されていないというわけではなく、意外にオークションでは出品されることがままあります。さすがに技術が向上している令和時代のコインでエラーが出ることはなかなかないと思われますが、昭和時代のものをはじめ、現行のコインでもエラーは多く存在します。
もしお釣りでもらったコインがなんか変だなと思ったら、エラーかもしれないので確認してみてください。気になる人は貨幣の鑑定機関に鑑定してもらいお墨付きを得ることができれば、高値になること間違いなしです。
<参考>
第42回AWオークション Lot.155 PCGS-Mint Error"Unpunched Center Hole"MS64 日本 五十円白銅貨 50Yen(Cupronickel) 昭和50年(1975) UNC+
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