「生活費が不安」6割超、老後を心配する声も
全回答者(4700名)に生活費について不安を感じているか尋ねたところ、現在の生活費に「不安」と答えた人(※1)は61.3%に上り、特に長野県や和歌山県では7割を超えました。また、老後の生活費についても「不安」と答えた人は64.9%となり、若い世代も将来資金への懸念が強いことがうかがえます。 なお、地域別に見ると宮崎県が最も多く、79%が老後資金への不安を抱えていました。
生活費への不安が広がる背景には、物価高や賃金上昇の鈍さが影響しているとみられます。収入が増えても支出が追いつき、貯蓄に回す余裕がないという事情もありそうです。
※1:「非常に不安」「どちらかといえば不安」の合計
平均貯蓄は149万円、4人に1人は「0円」
現在の貯蓄額をいくらか尋ねたところ、最も多かったのは「50万円未満」(33.9%)で、平均は148.8万円でした。貯蓄が「0円」と答えた人も24.7%にのぼり、全体の約4人に1人という結果です。 なお、地域別では、最も多いのが愛媛県(282.0万円)、最も少ないのが青森県(72.6万円)でした。社会人生活が始まって間もない層では、収入が低いほか、生活費や趣味・交際費を優先する傾向も強く、思うように貯金できていないようです。
60歳までに貯めたい額は3000万円超
一方で、60歳までに貯めたい思う目標の貯蓄額を尋ねたところ、最も多かったのは「1000万円~2000万円未満」(18.9%)で、平均は3049万円でした。 なお、地域別では大阪府が5520万円と最も高く、岩手県が1677万円と最も低い結果です。物価や住宅費の地域差が反映されていると考えられますが、現実の貯蓄額との差は大きく、20代が抱く“理想と現実のギャップ”も浮かび上がります。それでも「貯めたい」という意識を持つ若者が多いことは、将来への備えに対する前向きな姿勢の表れといえそうです。
この調査ではほかにも、「20代が感じる世代間ギャップ」や「仕事に関する意識・実態」、「対話型AIへの知識」「悩み・ストレス」など、20代の価値観やライフスタイルを多角的にまとめています。幅広い視点から、20代がどう考えているのかを知るきっかけになりそうです。
【調査概要】20代の意識・実態調査 2025
調査対象:全国の20歳~29歳の男女(ネットエイジアリサーチのインターネットモニター会員)
調査期間:2025年8月8日~26日
調査方法:インターネット調査
有効回答数:4700名
出典:20代の意識・実態調査 2025