調査の結果、20代と30代の働く女性の約4割が実家で暮らしていることが分かりました。実家暮らしの背景には経済的な事情が大きく関わっているようです。
実家暮らしの理由1位は「お金がない」
実家で暮らしている理由を問う質問の回答(複数回答可)で、最も多かったのは、「自立できるお金がない」(34.8%)でした。次いで「貯金、節約したい」(30.9%)、「趣味や旅行にお金を使いたい」(21.9%)と、上位はお金に関する理由が占める結果となりました。 加えて、実家を出る予定について聞いたところ、「予定はない」「わからない」を合わせると約60%が実家を出る意思がない、または固まっていないことが分かりました。実家暮らしのほうが金融資産が少ない傾向に
また、現在の金融資産(預貯金、株式、投資信託など)はどれくらいかを問う質問では、実家暮らしの人の平均額が275万円にとどまり、1人暮らしや同居など実家以外で暮らす人(360万円)と比べて約85万円少ない結果となりました。(グラフは、保有する金融資産の割合をまとめたもの)一般的には「実家暮らしのほうが生活費がかからず、貯金しやすい」と思われがちですが、今回の調査ではむしろ逆の傾向が示されています。
「収入自体が限られており、貯蓄に回せない」「生活費を抑えた分を、趣味や自己投資に充てる」「親に安心して頼れる環境があることで、資産形成の優先度が下がっている」といったさまざまな背景も考えられます。
実家にお金を入れてる?
実家に生活費などお金を入れているかという質問では、「お金を入れていない」が最多の33.1%を占めました。一方で「3万円以上」と答えた人も全体の半数にのぼり、実家暮らしといっても経済的な負担の度合いは人によって大きく異なるようです。 仮に3万円を実家に入れていても、近年は物価高で生活費がかさむことから十分とは言い切れない面もあります。ただし、年代によって捻出できる金額は変わるほか、女性の収入水準が依然として低めにとどまっている現実も背景にあります。各家庭の事情もさまざまであり、実家暮らしのあり方は人によって大きく異なります。無理に1つの形に当てはめるのではなく、自分に合った暮らし方を選ぶことが大切といえそうです。
【調査概要】
調査期間:2025年8月7日~22日
有効回答数:484名
調査対象:『女の転職type』会員
調査方法:インターネット上でのアンケート
出典:20代30代の4割が実家暮らし!理由は「お金がない」。6割が結婚相手に「一人暮らし経験」を求める/『女の転職type』が働く女性にアンケート【第113回】