人間関係

「機嫌が悪い人」にはどう接するべき?「上司」「家族・パートナー」「友人」別の具体的対処法

不機嫌な人は基本的には放っておくのが一番。ですが、話をしなければならないときもありますよね。そんなときどう対処すればいいか、「上司」「家族・パートナー」「友人」別に接し方のポイントをご紹介します。※サムネイル画像:PIXTA

ひかり

ひかり

恋愛・人間関係 ガイド

コラムニスト。夕刊フジでコラム連載をきっかけにコラムニストに。数々のメディアでコラムを掲載している。著書に「“子供おばさん”にならない、幸せな生き方」(ステップモア)、書籍『愛される人の境界線 -「子供おばさん」から「大人女子」に変わる方法』(KADOKAWA/中経出版)など。

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不機嫌な人に話しかけなければならないときは……(画像:PIXTA)

不機嫌な人に話しかけなければならないときは……(画像:PIXTA)

機嫌が悪い人と対面でコミュニケーションをとる必要があるとき、八つ当たりされる恐れもあり、どうしたらいいのかと困るものですよね。そんなとき、どんな対処法があるのでしょうか。

相手との距離感や立場によっても変わってくるので、「会社の上司」「家族・パートナー(恋人)」「友人」別に紹介します。
<目次>

前提:相手の機嫌が悪いときは、「放っておく」のが一番

まず、前提としてお伝えしたいことは、「大人になったら、自分の機嫌は自分でとれるようでありたいもの。八つ当たりなんてもってのほか」だということ。本来、相手は“相手の都合”で機嫌が悪いのだから、あなたが原因でなければ、“ご機嫌取り”をする必要はありません。
 
基本的に相手の機嫌が悪いときは、「放っておく」のが一番です。相手が機嫌の悪くなった出来事は「相手の課題」であり、あなたにとっては関係ないこと。誰もが、自分の課題は自分で解決するしかないのです。
 
ただ、どうしても用事があって、機嫌の悪い相手に話しかけなくてはいけない状況もあります。そんなときは、相手に理不尽な対応をされてイラっとしてしまうこともあるでしょう。特に、自分の立場が弱かったり、距離感が近い相手であったりする場合は起こり得ます。

機嫌の悪い「会社の上司」「家族・パートナー(恋人)」「友人」に対面で話しかけなくてはいけないとき、どうしたらいいのか。それぞれのポイントを紹介します。

上司の機嫌が悪い場合

・話しかけるタイミングを見極める
朝イチやイライラしている真っ最中のときは、相手に心の余裕がないことが多いので、避けた方が無難です。

急ぎではない案件の場合は、ランチタイムが終わった後の方が、上司の空腹が満たされ、リフレッシュしていることが多いので、話しかけやすいこともあります。
 
・クッション言葉を入れ、淡々と話す
「少しだけお時間よろしいですか?」「お忙しいところ、すみません」など、最初に相手の状況を尊重する言葉を添えることで、相手は話を聞く心構えができることがあります。
 
さらに、淡々と話すことが大切です。あなたが感情を抑えて冷静に話すことで、相手は“八つ当たりのボール”を投げにくくなり、あなた自身もたとえそんな残念なボールが飛んできても、感情的に返さないでいられることは多いでしょう。
 
・用件は短くシンプルに
イラついているときは心の余裕がない状態なので、要件を最小限にまとめて伝えると、相手の負担にならないです。

「大変ですね」なんて、余計な共感はしないで、さっと離れた方が賢明なことは多いでしょう。
 
・【上級者編】「心をほぐす要素」を添えるのもGOOD
「お疲れ様です」と言って、コーヒーやお菓子を差し入れてから話しかけることで、相手が“和むきっかけ”を作れることもあります。
 
<ポイント>
機嫌の悪い上司を変える必要はありません。あなたがすべきことは、自分の平穏を守りながら、相手の負担にならないように接することだけです。

家族・パートナーの機嫌が悪い場合

・無理に聞き出さない
相手から相談されてもいないのに、「どうしたの?」「何があったの?」と迫ってしまうと、おせっかいとなり、こじれることが多いです。

“相手が心を整える時間”を邪魔しないのが、一番のサポートになることは多いもの。相手が話したくなるまでは、そっとしておくのも愛情です。
 
・見守る姿勢を見せる
距離の近い間柄の場合、相手に対して無関心な態度をとると「冷たい」と思われがち。「あなたの機嫌が悪いことは分かっている。必要なら声をかけてね」という雰囲気を醸し出しながら、見守る姿勢を見せると、信頼関係が深まることは多いです。

何も聞かずに、ただ相手の心がほっこりするような、おいしいコーヒーを淹れてあげるのもいいかもしれません。
 
・自分の境界線を守る
近しい人の機嫌が悪いと、自分のメンタルまで影響を受けてしまう人は多いです。でも、相手の課題にまで首を突っ込む必要はないし、「相手は自分の力で乗り切ることができるのだ」と信じて、自分自身は心が平穏でいられるようにした方がいいでしょう。

ただし、あまりに楽しそうにしていると、八つ当たりをされる恐れがあるので、相手の前ではおとなしくしていた方が無難なことは多いです。
 
<ポイント>
ポイントは、「見守る愛」「境界線のある優しさ」です。干渉すると相手にとって重たくなるし、放置しすぎると「冷たい」と思われてしまうので、見守りながら、相手が安心できる距離感を保つことが大切です。

友人の機嫌が悪い場合

・相手の愚痴を共感しながら聞くのもOK
相手の性格や関係性にもよりますが、相手が愚痴を言ってくるときは「大変だね」と共感しながら聞いてあげることで、相手はスッキリし、機嫌が良くなることは多いもの。ただし、ずっと愚痴を聞き続けるのは精神的に大変なので、その後は、話題を変えて、楽しい会話に持っていくといいでしょう。
 
・自分の平穏を守るために、深入りし過ぎないようにする
ここでも、「相手の機嫌が悪いのは相手の課題」という思想をもって、深入りし過ぎないことは大切です。

家族やパートナーとは違い、友達同士だと距離感が保てていることは多く、影響を受けにくいのですが、相手がまだ精神的に自立していないタイプだと巻き込んでくることもあります。相手の心が整うまでは、適度な距離を保った方がいいこともあるでしょう。
 
<ポイント>
相手に共感する姿勢を見せつつも、振り回されないことは大切。相手が依存体質で巻き込もうとするときは、会う頻度、メールの返信のタイミングなどを調整し、距離を保った方がいいでしょう。

日頃から「心を整える習慣」を!

今回は、「相手の機嫌が悪いパターン」ですが、これは、自分自身にも当てはまります。自分の機嫌が悪いときは、周りの人に迷惑をかけないように、「自分の機嫌は自分でとる」ことを心がけ、あまり気を使わせないようにしたいもの。日頃から「心を整える習慣」を意識しておきたいものですね。
※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。

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