
浪費家から貯蓄体質に。NISAやiDeCoの活用法を知りたい(画像:PIXTA)
今回は、関西在住の「ソラマメ」さん(51歳・会社員)。30歳までは「給料は全て使い切る」生活でしたが、一念発起して貯金を開始。現在は普通預金と暗号資産を中心に資産を管理しつつ、NISAや投資信託にも関心を持っています。
■プロフィール
ペンネーム:ソラマメさん
年齢:51歳
性別:男性
家族構成:本人、妻(49歳)、子ども2人(13歳・11歳)
居住:関西・持ち家(戸建て)
職業:会社員
世帯年収:本人530万円、妻250万円
■資産と運用状況
普通預金:840万円(京都銀行)、90万円(ゆうちょ銀行)
暗号資産:150万円
その他:PayPay7万円、へそくり5万円
毎月の積立:普通預金に3万円、暗号資産に1万円
家族の将来のために30歳から始めた貯金!我慢が支えに
ソラマメさんが貯金を始めたのは30歳。それまでは「給料は全部使う」生活でしたが、家族の将来を考えて預貯金を意識するようになりました。給与振込のため選んだ京都銀行やゆうちょ銀行を中心に、現在は普通預金で930万円を保有。毎月3万円をコツコツ積み立てています。また、暗号資産にも1万円を回しており、余裕があればさらに追加したいと考えています。
「お金が貯まってから、お金を使いたくなくなった」「我慢が大事と分かった」という意識の変化も。月3回ほどアプリで入出金を確認しながら管理しています。
叔母からの遺産が入れば投資信託や暗号資産に振り向けたい
「以前、保有していたゴールドを売らずに持ち続けていればよかった」と悔しさを感じた経験から、資産はすぐに使わず保有することを重視するようになりました。現在は暗号資産への期待を持ちつつも、「価格が高いので積立には躊躇(ちゅうちょ)する」との本音もあります。また、叔母からの遺産が入れば投資信託や暗号資産に振り向けたいと考えており、新NISAやiDeCoについても「本当にお得なのか」「毎月いくら投資すればよいのか」と疑問を抱いています。
「これまでは普通預金中心でしたが、将来的には投資信託なども取り入れたい」と、堅実さと挑戦の両方を意識する姿勢がうかがえます。
専門家への質問
そこで専門家に投げ掛けたいのは、次のような問いです。「NISAやiDeCoは本当にお得なのでしょうか? また、毎月いくら投資に回すべきか知りたいです」
今回の「ソラマメ」さんからの質問に、ファイナンシャルプランナーの飯田道子さんが回答します!
ファイナンシャルプランナーの飯田道子さんからのアドバイス
ソラマメさん、はじめまして!NISAやiDeCoに関心をお持ちなのですね。承知しました。
30歳から将来を見据えて貯蓄に励んでいるソラマメさんの預貯金額は930万円。我慢を支えにコツコツ貯めてきたのは素晴らしいことです。アプリで入出金を管理している点も、理想的な貯蓄習慣の1つといえるでしょう。
ソラマメさん世帯は奥さまも働いていらっしゃるので、世帯年収は合計で780万円。資産も暗号資産を加えれば1000万円を超えていますが、毎月の積立額は普通預金3万円と暗号資産1万円の合計4万円です。年収780万円を月収に換算すると約65万円となり、積立割合は月収の約6.1%にとどまっています。
いただいたデータから支出の詳細は不明ですが、もし可能であれば月収の10%=約6万5000円を目標に積み立ててもよいかもしれません。
ソラマメさんには13歳と11歳の2人のお子さまがいらっしゃるとのこと。これから学費もかさむことが考えられるため、第1子が高校に入学するまでは貯蓄割合10%を目標にし、その後は現状の6.1%をキープできるように計画してみてください。
NISAとiDeCoは目的に合わせて使い分けを
また、叔母さまからの遺産が入った場合には、新NISAやiDeCoを活用しようと考えているとのことですね。「本当にお得か」「毎月いくら投資すべきか」という疑問はもっともです。NISAやiDeCoを活用すると、税制優遇が受けられます。NISAは投資利益が非課税になる一方で、元本割れのリスクがあります。低リスクの金融商品を選べばメリットを享受しやすくなりますが、商品によって効果は変わります。
なお、NISAは使い道が自由ですが、iDeCoは基本的に老後資金専用の制度です。年齢的には、「NISAで教育費や将来資金をつくりつつ、老後資金はiDeCoで積み立てる」という併用も検討するといいでしょう。
ポイントは商品選びです。気になる投資信託がある場合は、その価格推移やリスクをきちんと確認し、納得できる商品を選んでください。
教えてくれたのは……
飯田道子さん
金融機関勤務を経てFP(CFP、1級FP技能士)を取得。独立系FPとして、各種相談業務やセミナー講師、執筆活動などを行っている。金運アップやポジティブお金など、カラーセラピーと数秘術を取り入れたアドバイスも得意。
※本記事で紹介している人物のプロフィールや数値等は、プライバシー保護のため編集部で一部改変している場合があります。
※記事の内容はあくまで個人の体験談および専門家の一般的な見解であり、特定の金融商品や投資手法を推奨するものではありません。
※金融商品には元本割れや金利変動などのリスクがあり、将来の成果を保証するものではありません。最終的な判断は必ずご自身の責任で行ってください。