
このまま積立投資を続けていいのか……(画像:PIXTA)
今回は、四国在住の「A.S」さん(33歳)。妻(30歳)と2歳の子どもと暮らす会社員です。2022年から投資を始め、将来の老後資金をつくるために積立投資を続けています。
■プロフィール
ペンネーム:A.Sさん
年齢:33歳
性別:男性
家族構成:妻30歳・子ども2歳
居住:四国(賃貸)
職業:正社員
年収:本人450万円、配偶者300万円
■資産と投資状況
現金・預金:300万円
リスク資産:300万円
- 投資信託:150万円
- 日本株:100万円
- 仮想通貨:50万円
毎月の積立:3万円
毎月3万円をインデックス投信に積立し、スポット購入を行うルールも
A.Sさんが投資を始めたのは2022年。きっかけは「物価高で家計が圧迫される中、老後資金に不安を感じたこと」でした。目標は60歳で退職し、老後は自由に暮らすこと。そのために、インデックス投資信託を中心とした長期運用に取り組んでいます。
現在は毎月3万円をインデックス投信に積立。さらに、評価額が最高値から10%下落したタイミングで、余剰資金を使ってスポット購入を行うルールを設けています。日本の高配当株についても、同様に「10%下落時に買い増し」という基準を持っています。
毎朝マーケットをチェックするのが習慣で、SNSから情報を得ています。ただ、毎日確認するたびに評価額が下がっていると不安に駆られることも……。
それでも「長期運用すれば必ず戻る」という信念を持ち、追加投資を実行しています。「トランプショックの際にも勇気を出して買い増し」を行い、その経験は自信につながったそうです。
投資を始めてから生活面で変わったことは「無駄遣いをしなくなった」こと。資産形成を意識することで、お金の使い方そのものに慎重さが生まれたのです。
専門家への質問
そこで専門家に投げ掛けたいのは、次のような問いです。「現在、毎月3万円をインデックス投資信託に積立し、10%下落時に余剰資金をスポット購入しています。また、日本の高配当株も同じように下落時に買い増ししています。このままの金額で投資を続けてよいのでしょうか?」
今回の「A.S」さんからの質問に、個人投資家の中原良太さんが回答します!
個人投資家・中原良太さんからのアドバイス
A.Sさん、こんにちは。A.Sさんのライフプラン次第なので「このままの金額で投資を続けてよい」かは何とも言えませんが、現状の運用スタイルを見るかぎり「インデックス投資は優れた投資スタイルだがバブルに弱い」と筆者は思います。投資を続けていくのであれば「株式市場の過熱感の目利きくらいはできたほうがよいだろうな」と思います。
インデックス投資のリターンは、おおまかには「益回り+インフレ率」に落ち着くと筆者は考えます。もしPER(株価収益率)が20倍(益回り5%)、インフレ率が2%なら、5+2=7%くらいの利回りですね。
この利回りが「低すぎる」と思うなら、もっとよい投資先を探すのがいいと思うし、逆に「満足できる」と思うなら、のんびり保有していればよいと思います。
「10%下落時に余剰資金をスポット購入している」という点については、機械的な売買にこだわる必要はなく、10%下がっても割高なら控えたほうがいいと思うし、タイミングが分からないなら「月々の投資額を1万円くらい増額して平均にならす」のも選択肢です。
特に個別株の場合は「株価が下がる=企業価値が毀損(きそん)されているサイン」となるケースも多いです。筆者であれば、競争激化などで企業価値が毀損されていないかを吟味して、その上で買い増すかを考えます。
教えてくれたのは……
中原 良太さん
個人投資家、トレーダー、ブロガー、YouTuberとして活躍。主に株式投資とマネー(お金)について初心者向けに情報発信。IQ上位2%のMENSA会員。18歳に株を始め、25歳でYahoo!株価予想達人で「ベストパフォーマー賞」を受賞。モットーは「地道にコツコツ」
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※記事の内容はあくまで個人の体験談および専門家の一般的な見解であり、特定の金融商品や投資手法を推奨するものではありません。
※投資には元本割れを含むリスクがあり、将来の成果を保証するものではありません。投資判断は必ずご自身の責任で行ってください。