資産運用

33歳で資産1100万円を達成!30代のうちに、さらに1000万円を積み増す投資戦略とは?

資産1100万円を築き、30代のうちにプラスで1000万円を目指している東京都在住の会社員「まるさん」。実際の投資スタイルや考え方をひも解きながら、専門家の視点から資産形成のポイントを探っていきます。※サムネイル画像:PIXTA

All About 編集部

さらに1000万円の貯蓄を積み上げる投資戦略とは(画像:PIXTA)

さらに1000万円の貯蓄を積み上げる投資戦略とは(画像:PIXTA)

All Aboutでは、読者のリアルな投資体験や疑問を取り上げ、専門家が分かりやすくアドバイスするコーナーをお届けしています。実際の投資家が資産形成にどのように取り組んでいるのかを紹介し、その考え方や悩みを専門家の視点でひも解いていきます。あなたの投資に、新しいヒントを見つけてみませんか?

東京都在住の会社員「まるさん」(33歳)。30代のうちにさらに1000万円を積み増して資産2000万円規模を目指す

今回ご紹介するのは、東京都在住の会社員「まるさん」(33歳)。妻と2人暮らし。すでに資産1100万円を築き上げ、30代のうちにさらに1000万円を積み増して資産2000万円規模を目指すという堅実な投資家です。その投資体験と目標を振り返りながら、資産形成のポイントを探っていきましょう。

■プロフィール
ペンネーム:まるさん
年齢:33歳
性別:男性
家族構成:妻(31歳)と2人暮らし(子どもなし)
居住:東京都・持ち家(戸建て)
職業:正社員
世帯年収:約650万円(本人550万円+妻パート100万円)

■資産と投資状況
現金・預金:約300万円
リスク資産:約800万円
  • 投資信託:約400万円
  • 日本株:約250万円
  • 米国株:約100万円
  • 仮想通貨:約50万円
投資歴:約8年(2017年から)
毎月の積立:5万円(投資信託と米国株)

複利を信じて投資開始、33歳で資産1100万円に

まるさんが投資を始めたのは2017年。きっかけは「銀行預金だけでは資産が増えない」と気付いたことでした。

「できるだけ早く始めて複利の力を生かしたいと思ったんです。将来の老後資金や資産形成のために、時間を味方につけたかった」と話します。

現在の保有資産は、現金・預金が約300万円、リスク資産が約800万円。内訳は投資信託400万円、日本株250万円、米国株100万円、仮想通貨50万円と、バランスを意識した構成です。毎月約5万円を積立投資に回し、着実に資産を増やしています。

33歳にしてすでに1100万円の資産を築いたまるさん。次の目標は、30代のうちにさらに1000万円を増やし、2000万円の大台に乗せることです。その先には、新しい家の頭金やセミリタイアといった“人生の選択肢を広げる資産”として活用していきたいと考えています。

長期積立が基本、成長銘柄は短期トレードも

投資スタイルは「長期積立」が中心。ただし、成長が見込める銘柄については短期的に売買することもあります。

「週に1回はざっとチェック、月に1回はしっかり見直すようにしています。頻繁に見すぎると感情的になってしまうので、適度な距離感を大切にしています」

投資判断の基準は企業の業績や成長性、配当利回り。チャートに飛びつくのではなく、ファンダメンタルズ(企業の財務状況や収益力などの基礎的な情報)を確認すること、そして損切りラインを事前に決めることをルールにしています。

まるさんの成功体験は、米国の大型テック株への早期投資。

「数年で数倍に値上がりして、積立分も含めて大きな利益につながりました」

一方で、痛い経験もありました。

「新興市場株に感情的に飛びついてしまい、急落で大きな損をしました。リスクを理解せずに判断したことが原因でした」

この経験から「どんなに魅力的な話でも、冷静な判断・分散投資・損切りルールの徹底が大事」という学びを得ています。

投資でお金の使い方も変化。不安と向き合いながら資産を築く

投資を始めてから、お金に対する意識が大きく変わったといいます。

「無駄遣いが減り、将来を見据えて計画的にお金を使うようになりました。情報収集や勉強を習慣にし、冷静に判断する力もついたと思います」

「堅実に資産を増やしていきたい」と話すまるさんですが、不安も感じています。

「市場の急激な変動や経済の先行きが見えないことは不安です。大きなリスクに直面したとき、どう対応すべきかが課題ですね」

最後に、まるさんは専門家にこんな問いを投げ掛けています。

「長期的な資産形成を目指していますが、現在の市場環境でどのような資産配分が最適か悩んでいます。特にリスクとリターンのバランスの取り方や、インフレ・金利変動に備えるために注意すべきポイントを専門的な視点で知りたいです」

今回の「まる」さんからの質問に、ファイナンシャルプランナーの福一由紀さんが回答します!

ファイナンシャルプランナー・福一由紀さんからのアドバイス

まるさんは30代前半で、すでにしっかり資産形成を始められていて、とても順調なスタートを切られていますね。

資産合計が約1100万円のうち、リスク資産が約800万円と7割強あり、リスク資産の比率が少し高めではありますが、30代と長期の資産運用が可能なので問題ないでしょう。

リスク資産の内訳は、投資信託50%、日本株31%、米国株13%、仮想通貨6%となっています。投資信託の種類が不明ですが、日本株への比率が少し高い印象です。仮想通貨は6%程度とリスク管理も十分です。

リスクとリターンのバランスの取り方ですが、30代であればある程度リスクを取って投資できると考えられます。リスクは高いですが、大きなリターンを得やすい株式を中心に投資を考えることができます。まるさんは、株式中心で運用されており、この方向でよいと思います。ただし、50代以降はリスク資産を減らすとよいでしょう。株式を債券などに組み替えるとよいでしょう。

インフレ時に強い資産として、金(ゴールドETF※)やREIT(不動産投資信託)などを資産に加えるのはいかがでしょうか? また、債券を組み入れることで金利変動対策として一定の効果があると思います。現在株式中心の運用ですが、国や期間を分散して債券を取り入れるとよいでしょう。30代の資産割合として、株式70%、債券25%、金やREIT5%あたりが基準と思われます。

※ETF……上場投資信託のこと

30代で2000万円を目標とのことで、とても素晴らしいです。ご夫婦で今後のライフプランを考え、いつどれくらいお金を使うかという計画も同時に考えておくとよいでしょう。貯める、増やすと同時にどのように使うかも考えて、より充実した生活を送ってください。

教えてくれたのは……
福一 由紀さん


大学卒業後システムエンジニアとして勤務。2人の子どもを出産し退職後FP資格を取得。女性のFP仲間とともに会社を設立し、セミナー、執筆、各種メディアへの企画監修、コンサルティングなどを行っている。

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※記事の内容はあくまで個人の体験談および専門家の一般的な見解であり、特定の金融商品や投資手法を推奨するものではありません。
※投資には元本割れを含むリスクがあり、将来の成果を保証するものではありません。投資判断は必ずご自身の責任で行ってください。
 
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