株式戦略マル秘レポート

【2025年】8月に買ってはいけない銘柄は?

8月相場は「夏枯れ相場」や「お盆の閑散相場」と呼ばれており、下がりやすい傾向のある月です。今回は、そのような相場の中でもとりわけ株価が下がりやすい傾向にある銘柄をご紹介します。サムネイル画像:amanaimages

西村 剛

西村 剛

株式 ガイド

国内運用会社にて中小型株式ファンドマネージャー兼アナリストを経て独立。個人投資家に分かりやすく株式投資を伝授すべく、講演や執筆を行う。最近では統計データを重視したシステムトレードにも注力。

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8月相場は「夏枯れ相場」と呼ばれるけれど…株価が下がりやすい銘柄は?

8月相場は「夏枯れ相場」や「お盆の閑散相場」と呼ばれており、個人投資家や機関投資家が夏季休暇に入り、市場参加者が少なくなると考えられ、相場が冷え込む傾向があります。

そのような相場の中でも、特に株価が下がりやすいのはどのような銘柄なのでしょうか。銘柄株価が下がりやすい銘柄を事前に知っておくことで、不用意に損失を被るリスクを回避できるでしょう。

株価が下がりやすい銘柄を紹介する前に、本当に8月の相場が冷え込みやすい傾向にあるのか、過去24年間の8月の株式市場について、下記の条件で検証します。

※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※
検証対象:日経平均採用銘柄(225銘柄)
検証期間:2000年1月1日~2025年6月30日
1銘柄当たりの投資金額:20万円
買い条件:7月末の営業日に寄り付きで買い
売り条件:25日経過後の翌営業日に寄り付きで売り
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7月末に日経平均採用銘柄(225銘柄)を購入し、8月末に売却した場合の過去25年間の成績は以下の通りです。

【検証結果】8月株式市場(日経225銘柄)の傾向

日経225銘柄の損益の推移(出典:システムトレードの達人)

日経225銘柄の損益の推移(出典:システムトレードの達人)

  • 勝率:46.20%
  • 勝ち数:2,390回
  • 負け数:2,783回
  • 引き分け数:50回
 
  • 平均損益(円):-1,781円  平均損益(率):-0.89%
  • 平均利益(円):13,479円  平均利益(率):6.74%
  • 平均損失(円):-14,918円  平均損失(率):-7.46%
 
  • 合計損益(円):-9,302,110円  合計損益(率):-4,651.13%
  • 合計利益(円):32,213,687円  合計利益(率):16,107.43%
  • 合計損失(円):-41,515,797円  合計損失(率):-20,758.56%
 
  • PF(プロフィット・ファクター):0.776
  • 平均保持日数:25.96日
 
以上が、8月の株式市場(日経平均225銘柄)の検証結果です。検証結果を見てみると、勝率は46.20%、平均損益は-0.89%となっています。勝率が5割を切っており、1トレード当たりの平均損益がマイナスであることから、8月の日経平均採用銘柄(225銘柄)は下がりやすい傾向があると言えるでしょう。

8月の低成績銘柄ランキング

次に、相場全体の株価が下がりやすい傾向のある8月相場の中でも、特に株価が下がりやすい傾向にある個別銘柄をご紹介します。
株価が下がりやすい傾向にある個別銘柄(出典:システムトレードの達人)

株価が下がりやすい傾向にある個別銘柄(出典:システムトレードの達人)

表は、先ほどの日経平均採用銘柄(225銘柄)を対象とした検証において、勝率が低かった銘柄のランキングです。ランキングは勝率が30%以下の銘柄を取り上げてみました。

<7911>TOPPANホールディングス……勝率16.00%
<3659>ネクソン……勝率23.08%
<2503>キリンホールディングス……勝率24.00%

このように、軟調に推移しやすい傾向のある8月相場の中で、上に挙げた銘柄は、特に軟調に推移する傾向が強いようです。

どの個別銘柄も、月によって株価が上がりやすい時と下がりやすい時があります。簡単な検証結果でしたが、本記事で紹介した8月相場の傾向は、投資戦略を考える上での有効な判断材料の1つになるでしょう。

これらの数字は、あくまでも過去の検証結果ですので、これから先の未来でも同様の結果になる保証はありません。しかしながら、統計的な背景がある数字は心強い味方となり、安心してトレードに臨めるでしょう。皆さんも投資する際には、ぜひ一度検証してみてくださいね。

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(このテーマでの検証については、【システムトレードの達人】を使って検証しています。記事の内容に関しては万全を期しておりますが、その内容の正確性および安全性、利用者にとっての有用性を保証するものではありません。当社および関係者は一切の責任を負わないものとします。投資判断はご自身の責任でお願いします)
※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。

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