スキルアップトピックス

あいさつしたら無視された→自分は嫌われている? 他人と「距離を縮められない人」の共通点

あいさつを無視されるのは、嫌われているからだ……。そう感じるなら、あなたは他人との距離を縮めるのが苦手な人かもしれません。「いつの間にか仲良くなれる人」の考え方を知れば人間関係が楽になります。※サムネイル画像:PIXTA

All About 編集部

挨拶を無視された時、あなたはどう思う? 「いつの間にか仲良くなれる人」の行動や考え方を知ればもっと人間関係が楽になります。※画像出典:PIXTA

あいさつを無視されたら、あなたはどう思う? ※画像出典:PIXTA

あいさつしたのに返事がない、話しかけても素っ気ない。それだけで「嫌われたかもしれない」と心が折れそうになったことはありませんか? その恐怖心こそが、あなたの人間関係を狭めている元凶かもしれません。

いつの間にか仲良くなっている人たちの世界』(野口敏著)では、あなたの身の回りにもきっといる、「いつの間にか、他人と仲良くなっている」人たちがしている小さなコツについてお伝えしています。

今回は本書から一部抜粋し、相手の冷たい態度に傷つかなくなる、驚きの思考転換術について紹介します。
<目次>

無視されることの、意外すぎる3つの理由

今回の目的は、あなたが「いつ仲の人」に小さく一歩近づくことです。「いつ仲の人」に少しでも近づけば、日々の暮らしも充実します。

なるべく取り組みやすい行動をお伝えしますが、このすべてができなくてもけっこうです。「できそうかな」と感じるものだけ試してみてください。

まず、「いつ仲の人」の対人関係を支えている強さからはじめましょう。

人間は誰でも「人とつながりたい」という願いを持っています。しかし、つながりたいという欲求が強いあまり、拒絶を受けると傷つくという恐れもあります。その2つが、いつも人の心の中で闘っているのです。

ですから、あなたが先に「安心して」「私はあなたを受け入れます」という態度をとれれば、相手は心を開き、あなたを受け入れる態度をとってくれます。

先にコミュニケーションをとれる人、これが「いつ仲の人」の強さであり、魅力なのです。

もちろん「いつ仲の人」にもあいさつをして返事がないこと、話しかけても思ったような返事がもらえないことはあります。でも、彼らはそれを「自分が嫌われているから」「自分が至らないから」とは受け取りません。

相手に何らかの事情があって、いい対応ができないことを知っているのです。その事情というのは、

①他人からあいさつを受けたり、話しかけられることに不慣れで、急に対応できずドギマギしている

②自分ではしっかり対応しているつもりだが、経験不足でその態度がそっけないものになっている

③生い立ちや生活する環境の中で、もはや知らない人とはコミュニケーションしないものという考えに支配されている

のどれかだとわかっているのです。

たとえ③の考えの人がいたとしても、彼らはそれを間違った態度だとは思っていません。そこにはきっと、それぞれの考えや事情があることもわかっているのです。

「いつ仲の人」は、みんなが「人とつながりたい」と願っていることも、拒絶を恐れる弱さも理解しているので、他人とコミュニケーションすることをそれほど恐れてはいません。

無視されたり無愛想にされても、相手の事情を理解していますから、ショックを受けたり自己否定をすることはありません。これが「いつ仲の人」の強さなのです。

そのおびえ、相手に見抜かれている!?

恐れがないから笑顔になれるし、優しい声が出せます。

対人関係がうまくいかないのは、「他人は自分を受け入れてはくれない」という思い込みと恐れがあるからだと思います。この恐れがありますと、他人に働きかけるときに腰が引けてしまい、態度もぎこちなくなるのです。

ただ、「いつ仲の人」は誰にでも親しい態度を見せるわけではありません。「私は人とつながる気持ちは持っています」というサインを出している人にコミュニケーションをするので、拒絶を受ける回数はとても少ないのです。

ですから、あなたの最初の小さな努力は「人とつながる気持ちは持っています」というサインを見逃さないこと。たったそれだけで、いろんな人との接点が増えていきます。

類は友を呼ぶは本当だった

友人のマンションに遊びに行ったとき、玄関ホールやエレベーターで出会った人のほとんどが「こんにちは」と言ってくれて、びっくりしたことがあります。中には中学生ぐらいの少年もいたのですが、初対面の私に優しい声をかけてくれたのです。

友人はけっこう裕福な人で、人柄もとても温厚。やはり人間は似たような人たちでコミュニティをつくるのだと納得しました。

研修で訪れた企業でも、若い社員をはじめとして全員が外部の人間の私に温かく接してくれた企業があります。その企業は業績がよく、社員同士の関係も良好に感じました。

ということは、「いつ仲の人」を目指して温かなコミュニケーションを続けていけば、「似たような人たちで集まる」のが人間の性、あなたの人間関係にも幸せな変化が出てくると言えそうです。

「いつ仲の人」に一歩近づく小さな努力は、あなたに決して損はさせません。 野口敏(のぐち さとし)プロフィール
1959年生まれ。株式会社グッドコミュニケーション代表取締役。関西大学経済学部卒業。熊本県天草市出身。1989年より「コミュニケーション教室TALK&トーク」を主宰。コミュニケーション指導歴35年を超える。「今日受けた人が今日うまくなる」がモットーの指導には定評がある。大阪淀屋橋、東京有楽町、Zoomでコミュニケーション講座を開き、全国から生徒が絶えない。「話を聞く」「絵が浮かぶように話す」「顔を上げて歩く」「相手を主人公にして話す」など、常に新しい発想をコミュニケーション界に提案している。2024年からは結婚相談所グッドコミュニケーションも運営し、現代の結婚難打開に尽力している。
※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。

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