でも実は、「支出のムダをなくしたい」「節約したい」と思っているなら、最初に見直すべきはレシートや履歴のチェック。そこには、自分でも気付いていない“無意識の支出”が表れているからです。
今回は、日々のレシートを活用して、ムリなくお金の使い方を整える方法をご紹介します。
レシートや決済履歴を“ちょっと見返す”だけで気付けること
レシートやキャッシュレス決済の履歴、つい面倒で放置してしまうことはありませんか? でも実は、ほんの少し見返すだけで、自分のお金の使い方に気付けるヒントが詰まっています。例えば、こんな“なんとなく”の出費に気付くこともあります。
・毎週、同じドリンクを買っている
・ストックがあるのに洗剤や日用品をまた購入している
・立ち寄ったコンビニで、ついお菓子を買ってしまう
ほかにも、届いたまま開封していないネットショッピングの荷物を見て、「衝動買いだったかも……」とハッとすることもあるかもしれません。
こうした無意識の買い物習慣は、気付かないうちに家計をじわじわと圧迫していることも。わざわざ家計簿をつけなくても、1カ月分のレシートや履歴をざっと眺めるだけで、ムダやクセが自然と浮かび上がってきます。
「なんとなく毎月お金が減っている」と感じている方こそ、まずは1カ月分のレシートを保管してみてください。レシートは、あなたの買い物傾向を映し出す“暮らしの鏡”。記録しようと気負わず、ただ集めるだけでも支出見直しの第一歩になります。
月に1度、レシートをながめて気付くこと
月末になったら、1カ月分のレシートをざっと見返してみましょう。最近のことなら記憶も新しく、金額や買い物内容を見ただけで「ああ、あの時のだな」と思い出せるはずです。ここで大切なのは、「ムダ遣いしちゃった……」と落ち込むことではなく、「自分は何に価値を感じてお金を使っていたのか」に気付くことです。
例えば、こんなケースがあるかもしれません。
・自炊を頑張るつもりで、新しい調味料をいくつか買った
・久しぶりに友人と会う機会が多く、外食が増えていた
・おうち時間を心地よく過ごすために、アロマや入浴剤を買った
一見“もったいない”と感じる買い物も、振り返ってみると「自分らしいお金の使い方だった」と気付けることがあります。逆に「これはなくてもよかったかも」と思えたなら、それが来月の支出を整えるヒントになります。
つまり、支出の見直しは「反省」ではなく、「自分の価値観を確認する時間」です。
「今月は人とのつながりを大切にしていたな」「疲れていたから甘いものに手が伸びていたな」
そんなふうに、心の動きとお金の流れを重ねてみることで、ムリのない家計管理に一歩近づけるはずです。