海外クルーズ

新しくなった「クイーン・エリザベス」で、一生に一度は行きたい絶景アラスカクルーズへ

2025年春にリニューアルした客船「クイーン・エリザベス」。船内見学へ参加し、リニューアル後の船内やシアターを見てきました。洗練さに磨きがかった人気客船の模様をリポートします。 ※画像:筆者撮影

村田 和子

執筆者:村田 和子

旅の準備・お得・便利ガイド

2025年春にリニューアルした人気客船「クイーン・エリザベス」。今回は見学会に参加し、新しくなった船内と、英国のクルーズ会社・キュナードが誇る「ロイヤル・コート・シアター」で催された優雅なショーを見てきたのでリポートします。
リニューアルで大きく印象が変わったクイーン・エリザベスのクイーンズ・ルーム

リニューアルで大きく印象が変わったクイーン・エリザベスのクイーンズ・ルーム

なお、2023年より日本発着クルーズを実施し、優美な姿で楽しませてくれたクイーン・エリザベスですが、2026・2027年は日本発着クルーズがありません。

この機会にクイーン・エリザベスを追って、海外クルーズへチャレンジしてみるのもいいのでは? 夏シーズンのクイーン・エリザベスはアラスカクルーズを行っています。一生に一度は体験したいアラスカクルーズの魅力もあわせて紹介します。
日本人を虜にする人気の客船「クイーン・エリザベス」

日本人をとりこにする人気の客船「クイーン・エリザベス」

<目次>

2025年のリニューアルで、アールデコを基調にモダンで華やかにアップデート

リニューアル前のアールデコを基調にした木目が美しい重厚でクラシカルな船内は、一目見て「クイーン・エリザベス」と分かる個性ある空間でした。2025年実施のリニューアルでは、その個性あるクラシカルな雰囲気にモダンな絨毯(じゅうたん)や家具などの調度品をあわせ、華やかな印象が加わりました。

船内に入るとまず出迎えてくれるのは、正面に寄せ木細工で作られた船体のアートが美しいグランド・ロビー。写真スポットとしても人気で、“クイーン・エリザベスの顔”ともいうべき場所です。こちらは歴史に裏打ちされた格式ある雰囲気がそのまま残ります。
クイーン・エリザベス

クイーン・エリザベスだと一目で分かるグランド・ロビーは、リニューアル後もそのままの雰囲気 

ライブラリー,クイーンエリザベス

2層がらせん階段でつながるライブラリー。クラシカルな雰囲気は以前と変わらずくつろぎの空間 

クイーンエリザベス

デッキ2とデッキ3をつなぐ階段にある時計台は、ビッグベンと同じデント社のもの。船内はイギリスの伝統や格式を随所に感じられる

対してリニューアルで印象がぐっと変わったのが「クイーンズ・ルーム」。日中は生演奏を聴きながらのアフタヌーンティー、夜には社交ダンスを楽しむ人でにぎわうキュナードの象徴的な施設です。

吹き抜けで高い天井、豪華なシャンデリア、ステンドグラスが織りなすレトロな空間はそのままに、リニューアル後はブルーを基調とした花々が描かれた絨毯、椅子は丸いフォルムで淡いピンクや淡いイエローなどが華を添え明るい雰囲気になっています。
クイーン・エリザベス

ガラ・イブニングの日には、タキシードやドレスに身を包んだ紳士・淑女が集う。映画のワンシーンのような光景が広がる「クイーンズ・ルーム」 

クイーンズルーム

リニューアルし、華やかで明るい雰囲気になった「クイーンズ・ルーム」

歴代の総督(コモドアー)の名がついたバー「コモドアー・クラブ」は、船内でもひときわ重厚さが漂う空間でした。リニューアル後は赤や黄色のビビッドな色合いのソファが差し色となり、女性や若い人も利用しやすいくつろぎの空間となっています。
クルーズ

コモドア―の名を冠したカクテルなども提供される本格派のバー「コモドアー・クラブ」 

クルーズ

「コモドアー・クラブ」は景色もよく、日中はのんびりとくつろぐ人も多い 

リニューアルで家具などが新しくなったガーデンラウンジ

リニューアルで家具などが新しくなったガーデンラウンジ

リニューアルと聞いて、「クイーン・エリザベスならではの雰囲気が変わってしまうのでは?」と少し心配をした筆者ですが、杞憂でした。セピア色の写真がカラー写真になったかのように、大切なものはそのままアップデートされ、リピーターにも新しいお客さまにも愛される空間になっています。  

時代はウェルネス。健康的なメニューやドリンクサービスを開始

今回のリニューアルで、新しく登場した施設が「ウェルネス・カフェ」。発酵食品や体にいい素材を使ったヘルシーな食事やドリンクが提供され、フードメニューは無料。クルーズの楽しみである「食」と「ウェルネス(健康)」が融合した空間は、乗船したら一度は足を運びたい場所です。
クイーンエリザベス

2024年にデビューしたクイーン・アンに先行導入されたウェルネス・カフェからインスパイアをうけ、クイーン・エリザベスにも登場! キュナードの新しい定番施設となるかも

クイーンエリザベス

ウェルネス・カフェがあるプールサイドには、英国が発祥の卓球コートも 

圧巻! 3層吹き抜けBOX席もあるロイヤル・コート・シアター

シアターを備えるクルーズ客船は多いですが、クイーン・エリザベスの「ロイヤル・コート・シアター」ほど、気持ちが高揚するシアターはないと感じます。

3層吹き抜けでBOX席がある本格派で、船上というのが信じられないほど。ここでは船専属のダンサーやミュージシャンによるショーが毎晩開催され、見学会では乗船初日によく上演されるという「Be Our Guest」を鑑賞しました。
 3層吹き抜けBOX席もあるロイヤル・コート・シアター

3層吹き抜けBOX席もあるロイヤル・コート・シアター

キュナードの船に乗ると最初に出迎えてくれる赤い制服のベルボーイ。そのベルボーイに扮(ふん)したダンサーたちが、生演奏をバックに繰り広げるリズミカルで魅惑的なショーは、劇場の雰囲気とも相まって惹き込まれます。これから始まる船旅にワクワクとする中で鑑賞すれば、忘れられない思い出になること間違いなし。
キュナードオリジナルのプログラム「Be Our Guest」

キュナードオリジナルのプログラム「Be Our Guest」

4隻あるキュナードの船は、いずれも音楽が身近。シアター以外にも船内を歩いていると至るところで生演奏が奏でられているので、音楽や演劇が好きな方には特におすすめです。

日本発着クルーズがない!? ならば一度は体験したい絶景「アラスカクルーズ」へ

2023年より3年間にわたり、春に日本発着クルーズを運航してきたキュナードのクイーン・エリザベスですが、来年・再来年(2026・2027年)は予定がありません(2028年以降は未定)。

残念ですが、この機会に海外クルーズへチャレンジするのもいいのでは? 2025年5月に最後の日本発着クルーズを運航した後、クイーン・エリザベスが向かったのはアラスカ。実は夏のアラスカクルーズは、クイーン・エリザベスの定番コース。

筆者も他船ではありますが、アラスカクルーズを体験したことがあります。陸路では踏み入れることが難しい大自然の中を、環境に配慮しながらゆったりと航海するクルーズはプライスレスな魅力にあふれています。
アラスカクルーズの発着地シアトルも、街歩きが楽しい

アラスカクルーズの発着地シアトルも、街歩きが楽しい

特にアラスカクルーズのクライマックス、氷山に囲まれた「グレーシャーベイ」は環境保護のため、厳しい基準を満たし、許可が下りたクルーズ船しか運航ができません。クイーン・エリザベスはそれが許された数少ない客船です。
バルコニー付き客室からは氷河や氷山を間近に眺められる

バルコニー付き客室からは氷河や氷山を間近に眺められる(撮影:村田和子) 

日本人添乗員付きのツアーなら、きめ細かいサポートで海外クルーズも安心

日本発着クルーズは気軽に乗船できる一方、どうしても寄港地は決まったものになりますが、航路が変わると景色や寄港地の楽しみも変わります。

クイーン・エリザベスの客室にはオンデマンドテレビが配置され、基本的な案内は日本語を含めた多言語で行われています。 寄港地では観光の拠点まで無料のシャトルバスが運行されることも多く、個人でも街歩きや観光が気軽に楽しめるのもうれしいポイントです。

キュナードの公式Webサイトでは全世界のクルーズが予約でき、直前やキャンペーンなど、特別な料金も発表されます。この夏のアラスカクルーズも直前オファーが出ているので、興味のある方はチェックしてみるのもいいでしょう。

ただし、日本からの航空券や前後泊のホテル、港までの送迎など、クルーズ以外の費用や手配が必要となります。旅行会社では、航空券・ホテル・などを一括で手配ができますし、JTBクルーズクルーズプラネットでは、クイーン・エリザベスに乗船する添乗員付きツアーも催行しています。特に初めての海外クルーズは戸惑うことも多いので、添乗員付きだと安心ですね。
 
クイーン・エリザベスは今後、カリブ海にも運航予定との発表も! ラグジュアリー船がカリブ海も運航するのは珍しく、こちらも新しい体験となりそうで注目です。
 
■キュナード
※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。
※海外を訪れる際には最新情報の入手に努め、「外務省 海外安全ホームページ」を確認するなど、安全確保に十分注意を払ってください。

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