2025年6月の募集分では、「変動10年」と「固定5年」の金利がともに年1.0%と、近年では高い水準になっており、注目が集まっています。
今回は、個人向け国債の最新の金利やもらえる利息について、分かりやすくお答えします。
個人向け国債は3タイプ、それぞれの金利、利息は?
個人向け国債には、半年ごとに金利が見直される「変動10年」、発行時に設定された金利が満期まで固定される「固定5年」「固定3年」という3つのタイプがあります。10、5、3という数字が満期(元本返済日)までの期間を表します。以下で、3タイプの最新金利、半年後の利息をみていきましょう。●変動10年の最新の金利は「年1.0%」
個人向け国債・変動10年の2025年6月の金利は「1.0%」です。もし、100万円を購入したら、半年後の利息は次のとおりです。
【半年後にもらえる利息】
・100万円×1.0%×1/2(6カ月のため)=5000円
実際は、受け取った利息から、税率20.315%(所得税および復興特別所得税15.315%と住民税5%)の「1015円」が差し引かれます。そのため、変動10年を金利1.0%で100万円購入すると、半年後にもらえる利息は「3985円(税抜き)」となります。
●固定5年の最新の金利は「年1.0%」
個人向け国債・固定5年の2025年6月の金利は「1.0%」です。この場合も、100万円購入するとすれば、半年後にもらえる利息は、変動10年の場合とおなじく「3985円(税抜き)」となります。
●固定3年の最新の金利は「年0.79%」
個人向け国債・固定3年の2025年6月の金利は「0.79%」です。もし、100万円を購入したら、半年後の利息は次のとおりです。
【半年後にもらえる利息】
・100万円×0.79%×1/2(6カ月のため)=3950円
実際は、受け取った利息から、税率20.315%(所得税および復興特別所得税15.315%と住民税5%)の「802円」が差し引かれます。そのため、固定3年を金利0.79%で100万円購入すると、半年後にもらえる利息は「3148円(税抜き)」となります。
個人向け国債の主な特長は?
個人向け国債は、リスクを抑えたい人や投資が初めての人にぴったりの、安全性の高い金融商品です。ここでは、知っておきたい3つのポイントを紹介します。●特長1:元本が保証されていて安心
個人向け国債は、日本政府が元本(預けたお金)と利息をしっかり保証してくれるので、安心してはじめられます。株や投資信託のように値段が大きく動くことがないので、資産が急に減る心配がないのが魅力です。「とにかく元本を守りたい」という人におすすめです。
●特長2:1万円から始められる
「個人向け国債って、まとまったお金がないと購入できないのでは?」と思っている方もいるかもしれません。個人向け国債は1万円から購入できるので、少額から気軽に始められます。毎月販売されているため、タイミングをみて自分のペースで始められるのもうれしいポイントです。
取り扱いは、2025年5月12日時点で、全国に884の金融機関があります。詳細は財務省のホームページで確認できます。
●特長3:1年後であれば、いつでも解約できる
個人向け国債は、買ってから1年間は基本的に解約できませんが、1年が過ぎれば、いつでも中途換金(途中で解約)できます。
「急にお金が必要になった」「他の投資にまわしたい」など、ライフスタイルの変化にも柔軟に対応できます。ただしその際は、利息の一部が差し引かれることになりますので、注意しましょう。
個人向け国債は、「短期間で大きく増やす」よりも、「コツコツと着実にお金を増やしたい」人にぴったりの商品です。「ちょっと気になるな」と思ったら、まずは無理のない金額で買ってみましょう。
参照:財務省HP「個人向け国債」