株主優待

Yahoo!ファイナンス 人気ランキングからプロが厳選!注目の「6月権利確定の株主優待銘柄」は?

Yahoo!ファイナンスの「株主優待人気ランキング」の中から、日本株に詳しい金融文筆家の田代昌之さんに「特に注目したほうがいい」という銘柄を厳選・紹介いただくシリーズ、今回は6月権利確定銘柄を5つ、取り上げます。

執筆者:All About 編集部

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株主優待情報

 

株を買うと優待品がもらえる「株主優待」の制度。珍しい商品や家計の一助になるような商品が優待品として提供されることもあり、根強い人気があります。株主優待制度を導入している企業は約1,500社ありますが、一体どの銘柄を選べばいいのでしょうか?

Yahoo!ファイナンスの「株主優待人気ランキング」の中から、日本株に詳しい金融文筆家の田代昌之さんに「特に注目したほうがいい」という銘柄を厳選・紹介いただくシリーズ、今回は6月権利確定銘柄を5つ、取り上げます。

1: 物語コーポレーション<3097>

最初に紹介するのは、主に東海や関東で「焼肉きんぐ」「丸源ラーメン」などを運営する物語コーポレーション<3097>です。他にも、お好み焼き、寿司・しゃぶしゃぶなどのチェーン店を全国に展開しており、同事業のフランチャイズ化も進めています。海外進出にも積極的で、これまで中国を中心にハンバーグ店などを展開してきましたが、2025年4月には約42億円かけてアメリカの鉄板焼きレストラン「SHOGUN」を買収しています。同社の優待は、国内のグループ店舗で利用できる3,500円相当の株主優待券。100株以上の保有で年2回(年間7,000円分)受け取れます。

そんな物語コーポレーションの優待を利用しているAll Aboutの読者は多く、「半期ごとに3,500円商品券がもらえるので、お気に入りの丸源ラーメンを何度も楽しめる!」(男性・61歳・神奈川県)、「焼肉きんぐに行ってみたかった。子ども2人を連れて行った。ものすごく喜んでいた。普段食えない肉が食べられた」(男性・64歳・神奈川県)、「ゆず庵が大好きな家族と行くのにいい足しになりました」(女性・47歳・石川県)といった感想が寄せられました。

そんな物語コーポレーションの見通しについて、田代さんは、「焼肉きんぐや丸源ラーメンで実施した価格改定効果などが寄与し、2025年6月期見通しは計画を達成できると見込まれています。2025年1~3月の既存店売上高は前年同月比2.7%増と堅調に推移しています。アメリカの関税方針による国内景気減速に伴う個人消費への警戒感はありますが、2024年1月の上場来高値5,450円をピークに株価は既に調整していましたので、影響は限定的と考えます」と教えてくださいました。
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2:ラウンドワン<4680>

次に紹介するのは、総合アミューズメント施設を運営するラウンドワン<4680>です。屋内型施設「ラウンドワン」には、ボウリング・カラオケ・スポッチャ(スポーツを中心とした時間制の施設)などさまざまなレジャーがそろっており、子どもから大人まで1日中楽しめます。同社は日本国内で100店舗を運営するほか、アメリカでも進出から10年あまりで50店以上に店舗を増やしています。同社の優待は、国内全店舗で利用できる各種優待券。100株以上の保有で年4回、500円割引券などの優待券が受け取れます。

ラウンドワンの優待を利用したAll Aboutの読者は「クーポンで家族で楽しく遊べる。家族を誘う口実になりました。みんなで楽しんで絆が深まりました」(男性・44歳・東京都)と教えてくださいました。

ラウンドワンについて「3月期決算企業ですが、年4回の株主優待制度を設けている珍しい企業」と田代さんは評します。そんな同社の先行きについて「ミニクレーンゲーム機の増大などに伴い、地域別売上高はアメリカ市場が高い伸びを示しています。アメリカ市場の勢いを背景に、株価は2月に1,436円まで買われましたが、その後はアメリカの関税方針に伴うアメリカの経済失速懸念を受けて、2カ月で株価は半値となりました。株価が既に半値まで調整したこともあり、一段安に対する懸念は低下したと考えます」(田代さん)としています。
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3:アシックス<7936>

次に紹介するのは、スポーツ用品などの製造・販売を手掛けるアシックス<7936>です。神戸市に鬼塚商会を設立したのが始まりで、事業の核となるのは、マラソンなどのスポーツ用シューズ。またスポーツファッションブランドとして「オニツカタイガー」も展開。こちらも世界中に直営店を広げています。同社の優待は、直営店舗・ECサイトで使える優待割引電子チケット10枚。保有株数に応じて割引率が変わります。

アシックスを買ったというAll Aboutの読者からは「東京五輪の開催が決まるのを受けて、株価が上がると思って購入。ジョギングとウオーキングを続けています。定期的に優待が来るので、靴を買います。運動不足の解消になっています。運動用の靴は消耗品などで、優待が届く時期に使用する」(男性・49歳・東京都)「娘が履いていたスクスクシリーズなどアシックスの靴が割引価格で購入できるからです。サイズがすぐ変わる娘の靴をお安く購入できることがうれしいです」(女性・31歳・大阪府)といった声が寄せられました。

日本を代表するスポーツメーカー・アシックスについて、田代さんは「2月に、2025年12月期(今期)の売上高は前期比15%増の7,800億円、純利益は同22%増の780億円になる見込みだと発表したことで株価は一段高となり、2月17日に上場来高値3,842円を付けました。機能性の優れたシューズを扱うパフォーマンスランニング事業を軸に、アスリート向けや人気ブランド『オニツカタイガー』などの一段の成長が期待されています」としています。また、「アジア拠点が多いことから、アメリカの関税方針の影響を受けて株価は2,500円台半ばまで下落しましたが、終値ベースでは12カ月移動平均線を上回っていますので、2022年以降続いている緩やかな上昇トレンドは崩れていないと考えます」と教えてくださいました。
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4:パン・パシフィック・インターナショナルホールディングス<7532>

次に紹介するのは、ディスカウントショップ「ドン・キホーテ」を運営するパン・パシフィック・インターナショナルホールディングス<7532>です。現在はユニー、長崎屋、アピタなどを傘下におさめ、グループの総店舗数は755(2025年4月22日時点)に及んでいます。また、アメリカ有数のプレミアムスーパーマーケット「Gelson's Markets」を買収したり、日本の高品質な商品を海外で販売する「DON DON DONKI」をスタートさせたりと海外事業にも力を入れています。同社の優待は、同社グループの電子マネー「majica」のポイントで、100株以上保有していると1回当たり2,000円相当が受け取れます。

All Aboutの読者からも優待の使い勝手がいいと評判で、「年に2回2,000円分のポイントがもらえる。ただでさえ安いドン・キホーテのポイントを年4,000円分もらえるのはありがたい。ドン・キホーテは食品、日用品、家電すべてそろっているので助かります」(女性・49歳・沖縄県)、「ドン・キホーテで使えるため無駄がない」(男性・28歳・大分県)、「優待も魅力的ですが何より業績の好調が魅力的です。(中略)普段使いしているドン・キホーテの優待だからこそ2,000円分のポイントはとても有り難くうれしかったです」(男性・27歳・埼玉県)といった声がありました。

パン・パシフィック・インターナショナルホールディングスの業績について、田代さんによると「2月、2025年6月期の連結純利益が前期比1%増の900億円になる見通しだと発表しました。従来予想よりも35億円増えましたが、市場予想に届かなかったこともあり、株価は下落し、3月に年初来安値3,826円を付けました。ただ、株価は2022年以降、じりじりとした上昇が続いていたこともあり、利益確定の流れが入りやすかっただけと考えます」とのこと。今後について「足元、アメリカの関税方針に伴う円高ドル安や、行き場を失った輸出品を同社が安く仕入れる可能性などが意識されて4月末に年初来高値を更新しました。緩やかな右肩上がりの展開は続くと想定します」と、教えてくださいました。
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5:ブロンコビリー<3091>

最後に紹介するのは、ステーキハウスを展開するブロンコビリー<3091>です。名古屋発の同社は、ステーキハウス「ブロンコ」を1978年にオープンしたのが始まりで、2023年に創業45周年を迎えています。とんかつ専門店や食品製造販売会社を買収するなど、事業の多角化も進めています。同社の優待は、グループ全店で使える株主優待券かお米。100株以上200株未満の保有ですと優待券のみになりますが、200株以上の保有であれば優待券かお米のどちらかを選択できます。

ブロンコビリーの優待を活用しているというAll Aboutの読者からは「子どもが食べ盛りになってきたので、レストラン系の優待がある株を探していました。お肉が大好物な子どもたちなので、ブロンコビリーにしました。家族で外食に行くのにとても重宝しています。大人はサラダバーが楽しめますし、子どもは大好きなお肉が食べられてみんな幸せです。割引券などがないと単価が高くてなかなか行けないので、うれしかった」(女性・36歳・岐阜県)と感想を寄せてもらいました。

ブロンコビリーの業績について、田代さんは「4月22日に発表した2025年1~3月期の連結決算は、純利益が前年同期比29%減の3億7,300万円と、大幅な減益となりました。売上高はディナー客数の増加などで12%増の72億円でしたが、肉や米など原材料価格の高騰や人件費上昇などコスト増が利益を圧迫したようです」としています。今後については、「コスト増加分の価格転嫁をどのタイミングで実施するのか注目されます。2024年以降の株価は3,500円から4,000円水準での高値圏でもみあっています。2018年の上場来高値4,850円を意識するのは、価格転嫁発表後と考えます」と、教えてくださいました。 
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コメント:田代昌之(金融文筆家)

新光証券(現みずほ証券)やシティバンクなどを経て金融情報会社に入社。アナリスト業務やコンプライアンス業務、グループの暗号資産交換業者や証券会社の取締役に従事し、2024年よりフリー。ラジオNIKKEIでパーソナリティを務めている。

※株主優待に関する情報は、記事執筆時点のものになります。詳細につきましては、各社が発表している株主優待内容をご確認ください。
※記載されている情報は、正確かつ信頼しうると判断した情報源から入手しておりますが、その正確性または完全性を保証したものではありません。予告なく変更される場合があります。また、資産運用、投資はリスクを伴います。投資に関する最終判断は、ご自身の責任でお願いします。
※投資金額には、株式購入時に必要となる証券会社の売買手数料などは含んでおりません。

 
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