スキルアップトピックス

「最近どうですか?」と聞かれると脳がバグる……“心にもないこと”が言えない人は知能が高い?

「とりあえず褒めておけばいい」ができない! そんな不器用な自分に悩んでいませんか? 心にもないお世辞が言えないのは、実は「知能の高さ」の表れかも。その意外な理由と、ストレスを溜めない人間関係のヒントを解説。

執筆者:All About 編集部

どうしても自分が思ってもいないことは、口に出せない……そう悩んでいませんか?

どうしても自分が思ってもいないことは、口に出せない……そう悩んでいませんか?

上司や同僚に、心にもないお世辞が言えなくて気まずい……。そんな経験ありませんか? 「もっとうまく立ち回れたら」と思うかもしれませんが、実はそれ、あなたの脳の「正直さ」が原因かもしれません。

心理カウンセラー・大嶋信頼さんの著書『最低限の人間関係で生きていく』では、複雑な人間関係に悩む現代人に向けて、ストレスを減らし、自分らしく生きるためのヒントを提案しています。

今回は本書から一部抜粋し、「お世辞が言えない」人の脳内で起こっていることと、正直な人が無理なく人間関係を築く方法について紹介します。
<目次>

お世辞が言えない「矛盾アレルギー」の特徴

「人のことは褒めておけばいい」と言われても、自分が思ってもいないことは、口に出せない……と感じる人もいるのではないでしょうか?

心にもないことを言うのが白々しいだけでなく、「自分が許せなくなる」という人は、総じて知能が高い人と考えることができます。

それが極端な場合は、「潜在抑制機能障害」といって、何でもないことを重要と思い込んだり、注意能力が散漫になって、妄想や幻覚を引き起こすこともありますが、ほとんどの場合は「矛盾アレルギー」のようなもので、矛盾したことが言えないとか、嘘がつけないという傾向が見られます。

曖昧なものや、漠然としたものを受け付けないのは、知能が高い人にありがちな特徴の一つといえます。

こうした人たちは、「最近、どうですか?」などと曖昧なことを聞かれると、脳がバグって、返答ができません。漠然とした質問に対して、正直に答えようとするため、脳がフリーズして、考え込んでしまうのです。

脳の働きでいえば、言語性知能を司る左脳が発達していて、動作性知能を司る右脳と乖離がある状態といえます。感覚的に物事が考えられず、論理的に整っていないと、自分の判断ができません。

人から言われたルールなども、整合性がなければ受け入れられないため、周囲から「融通が利かない」とか、「理屈っぽい」と見られることになります。

「正直な脳」と上手に付き合う褒め方のコツ

世の中には、自分で思ってもいないことを平気で話せる人もいれば、少しでも矛盾があったり、曖昧さがあると、何も言えなくなってしまう人もいます。

自分がこのタイプだという自覚があるならば、ムリして心にもないことを口にするとストレスを溜め込むことになります。

相手を褒める場合には、自分の土俵に立って、合理的に相手のいい面に目を向けるようにすることが大切です。 大嶋信頼(おおしま のぶより)プロフィール
心理カウンセラー、株式会社インサイト・カウンセリング代表取締役。米国・私立アズベリー大学心理学部心理学科卒業。FAP療法(Free from Anxiety Program 不安からの解放プログラム)を開発し、トラウマのみならず幅広い症例のカウンセリングを行っている。アルコール依存症専門病院、東京都精神医学総合研究所等で、依存症に関する対応を学ぶ。人間関係のしがらみから解放され自由に生きるための方法を追究し、多くの症例を治療している。カウンセリング歴31年、臨床経験のべ10万件以上。著書にベストセラー『「いつも誰かに振り回される」が一瞬で変わる方法』(すばる舎)のほか、『無意識さん、催眠を教えて』(光文社)など多数。
 
※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。

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