
投資情報の共有、どうすればいい?(画像出典:PIXTA)
「投資をしているが、家族が困らないように情報共有や商品をまとめていく必要があるのかなと漠然と感じています。管理方法について教えてください」
ご質問者様は、おそらく、ご家庭の中での「資産運用担当者」という位置付けなのだと思います。
今はご質問者様が投資先を探したり、選んだりして、ちょくちょく家族と共有しているけれど、「自分に何かあったらどうしよう」とお悩みなのだと推察しました。
筆者も似たような悩みを抱えていて、正直なところまだ「暗中模索」が続いています。
本記事では、投資教育や引き継ぎ、もろもろ含めて、筆者が今のところ、どう対処しているのかをまとめていきます。
金融資産へのアクセス手段を共有するには?
何より共有しておきたいのが、金融資産へのアクセス手段です。IDやパスワードが分からないと、アクセスすら大変になるので、「私に何かあったら、こうやってアクセスしてね」という引き継ぎは必須かと思います。筆者の場合、パスワード管理ソフトなどに証券口座ID・パスを入力し、パスワード管理ソフトにアクセスする方法を伝えてあります。
こうしておけば、「証券口座が開けなくなって大変」ということにもならないと思います。
次に引き継ぎたいこととしては、今持っている金融資産をどのように処分すればよいのか、に関するアドバイスです。
ここのところについては、何かあってから「エイヤー!」で対応するのは難しいので、時間をかけて少しずつ引き継いでいくのがよいと思います。
実務的なところとしては、筆者は「証券口座にどうやってログインするのか」「どうやって保有資産を売買すればよいのか」「困った時にはどこに問い合わせすればよいのか」などは共有しています。
理論的な話としては、筆者はバリュー投資の心得や、インデックス投資などの概念くらいは引き継いでいます。
家族と一緒に投資をしておくことも大事?
生きている間に一緒に投資をして、たがいに腕前をチェックしておくのもよいかもしれません。金融資産を受け継ぐご家族が「投資の達人」という場合は、心配することは特にないかと思います。これは筆者はまだできていませんが、これからの課題です。ご家族の投資手腕に心配が残る場合は、「私に何かあったら、保有している金融資産を全部売って、インデックス投資に回してください」という引き継ぎがシンプルだと思います。
これは、投資の神様と呼ばれるウォーレン・バフェット氏が遺言書に残した内容です。インデックス投資は大半の投資家の成績よりよいので、ほとんどの場合はこれが最適解になるかと思います。
筆者であれば「日本株、米国株、国債に連動するインデックス投資信託から、益回りが低いものを少なく、益回りが高いものを多めに持つように配分して。その理由は、益回りが高いものはお買い得なことが多く、逆に益回りが低いものはバブルで高値をつかむリスクがあるから」のような助言を残しておきます。
これはあくまで筆者の例ですが、ご質問者様の場合も、自分の投資理念や伝えたいことを手紙に残したり、コミュニケーションしておくのが大切だと思います。