貯蓄

高金利なドル預金、どうする?

先日、読者より以下の相談が届きました。「今海外にいて、来年帰国しますが、ドル預金は年4%位付いています。帰国時にはドル預金を残した方がイイのか?」本記事では、個人投資家の筆者が、自分だったらどうするかを考えていきます。※サムネール画像出典: PIXTA(ピクスタ)

中原 良太

執筆者:中原 良太

エビデンスに基づく資産活用&マネープランガイド

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高金利なドル預金があったら、どうする?

高金利なドル預金があったら、どうする?(画像出典:PIXTA)

先日、読者より以下の相談が届きました。

「今海外にいて、来年帰国しますが、ドル預金は年4%位付いています。帰国時にはドル預金を残した方がイイのか?」

日本の銀行では、お金を預けていても「スズメの涙」なのが当たり前ですが、アメリカの銀行にお金を預けると、かなりの金利を受け取れるので、お得な気分になりますよね。

ご質問者様は来年帰国するとのことですが、ドル預金を残すべきか、個人投資家の筆者が、自分だったらどうするかを考えていきます。

高金利なドル預金、どうする?

ズバリ、筆者であれば以下の4点を考慮して決めます。
  • 為替レートを予測するのはプロでも難しい
  • ドルと円を両替えするたびに手数料がかかる
  • ドル預金よりよい、運用方法が他にあるか?
  • ポートフォリオ全体でバランスはよいか?
第一に考えるのは、「為替レートを予測するのはプロでも難しい」という点です。

だから、「これから円安になりそうだから」とか「円高になりそうだから」とか、こういった理由でドルを持とう、円を持とう、というのは、判断材料としては弱いと思います。

第二に考えるのは「ドルと円を両替えするたびに手数料がかかる」点です。
替えてしまう
コストは低い方がよいので、今後、ドルが必要になるならドルとしておいておくのがよいと思います。

一方、今後は一生ドルが必要になることはないな、と思うなら円に替えてしまうのでもよいかと思います。

ドルと円で「行ったり来たり」すると、そのたびにコストがかかるので、できる限り往復の回数を減らしたいですね。

第三に、「ドル預金よりよい、運用方法が他にあるか?」も気になります。

例えば筆者は、資産の大部分を日本の個別株投資に充てています。

なぜかというと、我が家の投資先は益回り(投資先が稼ぐ純利益を投資元本で割ったもの)が10%を超えていて、預金金利よりもはるかに高いからです。海外に行く予定も特にないので、これでよいかな、と考えています。

ドルでとっておく場合にしても、仮にドル預金よりもよさそうな投資先があるのであれば(例えば米国債券や米国不動産、米国株式など)、それらも検討します。

ポートフォリオからバランスを考えて決める

最後に、「ポートフォリオ全体で見てバランスがよいか?」を考えます。

ご質問者様のドル預金が資産全体で見て「小さな割合」であれば、ポートフォリオ全体のバランスが崩れることもそうないと思うので、好きに決めてしまってもよいかと思います。

ご質問者様のドル預金が「全財産」にも近しいほどの大きさなら、円にするか、ドルのまま持つか、は重大な判断になります。

この場合は、

「半分だけ円にして、残りはドルにしようか」
「円に変えたあとは債券、不動産、株式、どうやって運用しようか」
「ドルに残した分も、このまま預金するのがよいのか、それとも別の方法で運用するのがよいのか」

など、どうバランスを取るかまで考えます。

自分がもう退職間際ならば、成長重視の株式などを買うより、安定収入につながる不動産がほしい、と考えるかもしれません。

逆に、まだ30代~40代でバリバリ働いている時期なら、成長重視の株式などに重きを置いて、将来を見据えてリスクテイクしていくかと思います。

考え始めるとキリがないですが、「自分の持っている時間やお金という財産を、どうやって配分するのが効率的だろうか?」を考えるのが資産運用です。

「基本的に日本で暮らす予定だけれど、また旅行したいな」というくらいであれば、旅行資金だけをドル預金で残しておいて、残りは円転して、円での運用を考えます。

こんな感じで、筆者ならいろんなパターンを考えてみて、自分にとって一番しっくりくるポートフォリオを組みますね。
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