スマホ1つでサッと支払いができる「PayPay」「楽天ペイ」「d払い」などのキャッシュレス決済は、とても便利。使い始めている人も多いのではないでしょうか。
とはいえ、「気付いたら使い過ぎていた」「イザというときは大丈夫?」と不安を感じることもあるでしょう。今回は、キャッシュレス決済の特徴やメリット・デメリットを踏まえつつ、失敗しないための上手な使い方を分かりやすく解説します。
キャッシュレス決済とは?
キャッシュレス決済とは、現金を使わずに支払いができる方法のことです。代表的なものには、以下のようなタイプがあります。●電子マネー(交通系IC・WAON・nanacoなど)
あらかじめチャージしておいて、タッチで支払います。
●スマホ決済(○○Pay系:PayPay、楽天ペイ、d払いなど)
アプリを使ってバーコードを読み取る・提示する方法です。
●クレジットカード・デビットカード
お店でカードを通したり、かざしたりするだけで支払いが完了します。
これらの方法を使えば、財布を出さなくてもスムーズに買い物ができるため、若い人からシニア世代まで利用が広がっています。
キャッシュレス決済のメリット・デメリット
とても便利なキャッシュレス決済、メリット・デメリットを整理してみましょう。●キャッシュレス決済のメリット1:財布が軽くなる
キャッシュレスなら、お出掛けのときはスマホだけでOK。わざわざATMで現金をおろしたり、お札や小銭でパンパンの財布を持ち歩いたりしなくてもよくなります。荷物が少なくなるのはもちろん、大金を持たずに済むので、防犯面でも安心です。
●キャッシュレス決済のメリット2:支払いがスピーディー
コンビニやスーパーのレジで、小銭を数えたり、お釣りを受け取ったりする手間がゼロに。支払いはスマホやカードでタッチするだけで、ほんの数秒で支払いが完了します。
●キャッシュレス決済のメリット3:使った金額が記録に残る
現金で払うと「いつ、どこで、何に使ったか」が分かりにくくなりますが、キャッシュレス決済なら、支払い履歴がアプリや明細に自動で残ります。
「今月いくら使ったかな?」「無駄遣いしてないかな?」というときも、すぐに確認できて、家計管理にとても便利です。
一方でデメリットは何でしょうか?
●キャッシュレス決済のデメリット1:停電や通信障害に弱い
キャッシュレス決済は、スマホや通信環境があることが前提です。スマホの電池が切れていたり、電波が届かない場所にいたりすると、レジで支払いができなくなってしまいます。そのため、停電や災害時には特に注意が必要です。「イザというとき」に備えて、少しの現金も持ち歩いておくと安心です。
●キャッシュレス決済のデメリット2:使い過ぎに気付きにくい
キャッシュレスでは、スマホやカードでタッチするだけで支払いができるため、「お金を使った」という感覚が薄れがちです。
現金なら「1万円札がなくなった」など気付きやすいですが、キャッシュレスでは、10円でも1万円でもタッチ1回で済んでしまうため、つい使い過ぎてしまう人も。
使う金額の上限を決める、アプリで定期的に利用履歴をチェックするなどルールを設けておくとよいでしょう。
●キャッシュレス決済のデメリット3:現金が必要な場面もある
キャッシュレスが便利になってきたとはいえ、まだ現金でないと困る場面もあります。現金しか使えないお店もありますし、以下のようなケースでは、あらかじめ現金を用意しておく必要があります。
【冠婚葬祭のお包み】
結婚式のお祝い金やお葬式のお香典などは、のし袋に現金を入れて手渡すのがマナーです。
【お賽銭やお寺へのお布施】
神社やお寺ではキャッシュレスに対応していないところが多く、昔ながらの慣習として、現金で気持ちを表すのが一般的です。
キャッシュレス決済を賢く使うには?
キャッシュレス決済は、支払いの記録が自動で残ったり、ポイントが貯まったりと、とても便利な仕組みです。しかし、すべての場面でキャッシュレスにすればいいというわけではありません。「賢く使う」とは、ただ便利に使うだけでなく、ポイントや還元を意識しながら、場面ごとに最適な支払い方法を選ぶこと。さらに、キャッシュレスでは対応できない場面もあるため、現金との“適切な併用”がカギとなります。
【キャッシュレスが向いている場面】
・スーパーやコンビニ、ドラッグストアなどの日常の買い物
・公共料金やサブスクリプションサービス(定額サービス)などの毎月の支払い
・ネットショッピング、交通機関、スマホ決済対応の自動販売機など
こうした場面では、キャッシュレス決済によるポイント還元や家計管理のしやすさがメリットになります。アプリを使えば、支出の内訳がひと目でわかるため、家計の「見える化」にも役立ちます。
【現金を使うほうが自然な場面】
・結婚式やお葬式など、冠婚葬祭でのお包み
・神社仏閣でのお賽銭やお布施
これらは、昔ながらのマナーや習わしが大切にされている場面です。例えば、のし袋に現金を包むことで感謝やお悔やみの気持ちを表すなど、気持ちを込めた現金のやりとりが今も主流です。
まとめ
キャッシュレス決済は、上手に使えば家計の味方になります。普段の買い物や定期的な支払いはキャッシュレスでポイントを活用し、記録を残す。一方で、慣習や相手への気持ちを大切にしたい場面では、現金を使う。このように、目的や状況に応じて「使い分けること」こそが、キャッシュレスを賢く使うコツといえるでしょう。