食生活・栄養知識

Q. 子どものおやつにチョコは危険ですか? 強い依存性があると聞き心配です

【大学教授が解説】「チョコレートに強い依存性がある」という説は、チョコレートに大麻成分の「THC」に関連する物質が含まれていることによるものでしょう。実際に危険性はあるのか、分かりやすく解説します。

阿部 和穂

執筆者:阿部 和穂

脳科学・医薬ガイド

Q. 子どものおやつにチョコは危険ですか? 強い依存性があると聞き心配です

チョコには依存性があるって本当?

子供が大好きなチョコ、依存性があるって本当?


Q. 「うちの子はチョコレートが大好きで、いつもおやつに食べたがります。『チョコレートには、大麻と同じくらい依存性がある物質が含まれているから危険』と聞いたことがあり、少し心配です。子どもが毎回食べたがるのは、すでに依存が起こっているからでしょうか? 小さいうちはやめたほうがいいのか、教えてください。」
 

A. チョコはアナンダミドという物質を含みますが、依存性の心配は無用です

「依存性がある」と聞くと心配になるお気持ちはよく分かりますが、その心配は不要です。もちろんバランスは大切ですが、子どものおやつにチョコレートを与えても何も問題はありません。

チョコレートには「アナンダミド」という物質が含まれています。アナンダミドは、大麻に含まれる成分である「THC」に似た作用を示す物質です。大麻の成分に似ていると聞くと、いかにも依存性があると誤解されそうですが、チョコレートが含むアナンダミドの量はごく微量なものです。小さな子どもの体に入ったとしてもすぐに分解されますので、脳に影響を与えるほどの作用はまずありません。

子どもを含め、私たちがチョコレートをつい食べたくなるのは、成分による依存性ではなく、単にチョコレートの味を好んでいるからです。アナンダミドの作用ではないとされています。そのため、チョコレートの成分によって強い依存が起きることはないと考えられます。

極端に不安をあおるような情報をうのみにする必要はありません。栄養バランスを考えることはもちろん、おやつは適量にすることを心がけて、安心してお子さんとのおやつの時間を楽しんでください。

さらに詳しく知りたい方は、「チョコレートが含む成分には「大麻のような依存性があり危険」って本当?」をあわせてご覧ください。
※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。

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