大空間を確保しつつ、震災にも強い木造住宅

中野「これまでの木造住宅は、柱や梁で家を支える伝統的な『軸組み』が一般的でした。BF構法は、柱と梁を強固に接合する『ラーメン構造』を取り入れ、通常の柱が105mmであるのに対して、約5倍となる560mmの『ビッグコラム』で家を支えています。

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このBF構法の開発に着手したのが2003年のこと。当時、住友林業では「もっと開放的で自由な住まいであるべき」という想いがあり、その理想は軸組み工法では実現しないものでした。
中野「広い空間を確保しながら、震災などに強く、家族を守れる家にするということが大きな課題でした。どんな木材を選び、どう組み合わせて接合すればいいのか、開発はゼロベースからのスタートでしたね」
今までにない構法を生み出す難しさ
BF構法を商品として発売するまでには、開発スタートから2年を要しました。中野「まったく新しい構法を生み出すわけですから、まず難題だったのは、社内外の理解を得て協力体制をつくることです。例えばパーツひとつにしても、通常の5倍の厚さのビッグコラムを強固に接合するためには、一般流通品よりも強固な金物をオリジナルで作らなければなりませんでした。
手間のかかる製作に賛同してくれる企業を探し、金属の調合を変えながら実験を繰り返しました。そうした協力体制のもとで、木材の強度によって細かく調整するなど、試行錯誤の末非常に強靭な躯体を完成させることができたのです」

岡本「BF構法の高い耐震性能は、巨大地震や強い余震を想定した振動実験によって実証されています。構造部分は、家が建ってしまうと見られないものですが、住友林業のショールームでは強度を支えるオリジナルの金物を実際に手に取ることができます。非常に重量のあるものなので、ぜひ触れて、その強度を体感してみてください」
自由度の高い設計で、理想の暮らしに寄り添う

中野「開発当初は、空間の横の広がりによる開放感を重視していましたが、最近では段差のある空間など、縦の広がりにも対応した設計ができるようになりました。空間に遊びを持たせたり、収納の取り方などもさまざまな工夫ができるので、多様化するライフスタイルに沿ったご提案が可能です」
岡本「住友林業の木造住宅は、BF構法がハード面を、銘木を活かした『PRIME WOOD』がソフト面の柱となっています。この2つの柱によって、豊かな木質感の中、ゆったりとした空間で安心して暮らしていただけます」
BF構法は1階と2階で柱の位置を変えることができるため、上下階で異なる間取りの設計などにも臨機応変に対応しています。
中野「コロナ禍以降、自宅で過ごす時間を大切にされる方が非常に増えました。20年分蓄積したBF構法の経験を、存分に活かせる設計士が揃っていますので、お客様ごとの理想の家づくりを叶えることができます」
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