暮らしのお金

年間約2万4000円の節約に! 高騰する「お米代」を無理せず、おいしく減らす方法【お金の専門家が解説】

価格高騰が止まらないお米。ただ、いくら家計への影響を抑えるためといっても、主食であるお米を減らし過ぎると満足感がなくなってしまうと悩む人も多いでしょう。そんなとき、筆者がおすすめしたいのは、「かさ増し食材」を使った節約方法です。

二宮 清子

執筆者:二宮 清子

家計簿・家計管理ガイド

お米の価格高騰が与える家計への影響は大きい

お米の価格高騰が与える家計への影響は大きい

日本人の国民食、お米の価格高騰が続いています。政府は対策として備蓄米を放出しましたが、SNSでは依然として高いままといった声も。いったいどのように乗り切っていけばいいのか。

今回は、All About編集部が実施した「お米の価格高騰と家計への影響」に関するアンケートに寄せられたユーザーの工夫と、お金のプロがおすすめする節約術を紹介します。
<目次>

ユーザーに聞いた節約法

アンケートでは、お米にあるものを入れて“かさ増し”していると言う人が少なくありませんでした。

「押し麦やもち麦をお米に足して炊飯しています。おかずを多めに作って作り置きみたいにして数日間食べています」(30代女性/北海道)

「お米は節約できないのでとりあえずもやしをよくつかうようになった。もやしを一袋どころか2袋分くらい使って炒め物を作っている」(40代女性/大阪府)

「炊く時に押し麦を入れると米の量を減らせます。あと、おかゆなどにするとふやけて水分も加わることで同じ量でも多くなります」(50代女性/広島県)

「丸麦を買ったので、お米に混ぜて炊いている。試してみたところけっこう味もおいしいし腹もちもよくて助かってる」(30代女性/神奈川県)

「米に細かくしたマロニーを混ぜて一緒に炊いてかさ増ししています。そうすることで、米の量を少なくすることができるので少しでも家計の負担を軽くできていると感じています」(40代男性/大阪府)

無理なく使うお米の量を減らす方法

皆さん、いろいろな工夫で節約していることがうかがえます。しかし、お米は毎日の主食。「減らし過ぎたら満足感がなくなる……」と悩む人も多いでしょう。

そこで筆者もおすすめしたいのが、「かさ増し食材」を使ってお米の量を無理なく減らす方法です。特にきのこ、乾物、旬の野菜は、かさ増しに適しているだけではなく、価格が手ごろで節約効果が高く、さらに栄養価にも優れているという“三拍子そろった優秀食材”。無理なくおいしく続けられる節約術として、ぜひ取り入れてみてください。

・きのこ(しめじ・舞茸・えのきなど)
通年安価で手に入りやすく、1パック100円前後で買えるコスパ抜群の食材。食物繊維やビタミンDが豊富で、低カロリーなのに食べ応えがあるのも魅力です。みじん切りにして炊飯器に一緒に入れれば、うまみとともにご飯の量もかさ増しできます。

・乾物(ひじき・切り干し大根・高野豆腐など)
買い置きできてむだが出にくく、戻すと数倍にふくらむので非常に経済的。カルシウムや鉄分、ミネラルなど、普段不足しがちな栄養素も手軽に補えます。ひじきや大根の煮物をご飯に混ぜたり、高野豆腐を細かくして炊き込みご飯にしたりするのもおすすめです。

・旬の野菜(春:えんどう豆/夏:とうもろこし/秋:さつまいも/冬:根菜など)
旬の野菜は市場に多く出回るため、価格が安定しており、栄養価も高いのも特徴。自然な甘みや食感が加わり、食べ応えも満点です。炊き込みご飯にすることで、彩りも豊かに。食卓が一気に華やぎます。

1日当たり約68円、年間約2万4000円の節約に

この節約術を取り入れるとどのくらいの節約効果があるのか、試算してみましょう。今回はお米の価格にのみ注目します。

お米5kg(4500円/税込)は約33合なので、1合当たり約136円。毎日3合炊いていた人が、かさ増しにより0.5合分減らして2.5合にすると、1日当たり約68円の節約が可能です。

1カ月(30日)で約2000円、年間ではなんと約2万4000円の節約に! 小さな工夫の積み重ねが、家計に大きな違いをもたらします。

おいしく、無理なく続けるためのコツ

節約は「無理して我慢する」ものではなく、「楽しく続けられる」ことが大事。かさ増し食材を活用すれば、栄養の底上げにもなり、家族の健康にもプラスです。

おいしく、無理なく続けるためのコツを紹介しましょう。

・旬の野菜やきのこは、安いときに買って冷凍保存すれば忙しい日もさっと使えて節約効果大
・乾物は、業務用スーパーなどで多めに買っておくと節約効果大

日々の料理に少しの工夫を加えて、節約も健康もかなう暮らしを一緒に楽しみましょう!

<調査概要>
お米の価格高騰と家計への影響に関するアンケート
調査方法:インターネットアンケート
調査期間:2025年3月12~13日
調査対象:全国20~70代の200人(男性84人、女性113人、回答しない3人)
※回答者のコメントは原文ママ
※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。

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