個人向け国債・固定5年を「金利0.95%」で100万円購入すると、半年後にもらえる利息はいくら?
個人向け国債・固定5年(金利0.95%/年)を100万円購入した場合の6カ月後の利息を計算してみましょう。【半年後にもらえる利息】
・100万円×0.95%×1/2(半年間であるため)=4750円
実際は、受け取った利息から、税率20.315%分の「964円」が差し引かれます。税率の内訳は、「所得税および復興特別所得税15.315%と住民税5%」です。
そのため、個人向け国債・固定5年を金利0.95%で100万円購入すると、半年後にもらえる税引き後の利息は「4750円-964円=3786円」となります。
参照:固定5年「第169回債」/財務省
個人向け国債、「固定」と「変動」どっちを選べばいい?
個人向け国債には、「固定3年」「固定5年」「変動10年」の3つのタイプがあります。金利のつき方や運用期間が違うので、どれを選べばいいのか迷う方も多いのではないでしょうか。まずは、それぞれの特徴を確認しましょう。●変動タイプの特徴とは?
個人向け国債の中でも「変動10年」は、半年ごとに金利が見直されるタイプの国債です。金利が上がれば、それに合わせて利息も増える仕組みなので、「これから金利が上がりそうだな」と感じるタイミングで選ぶと、メリットが大きくなります。
例えば、2025年に入ってからの「変動10年」の金利は、以下のように少しずつ上昇しています。
・1月発売分:年0.75%
・2月発売分:年0.83%
・3月発売分:年0.92%
・4月発売分:年0.93%
このように金利が上がっているときは、変動タイプが特に注目されます。
ただし、金利が下がってしまうと、もらえる利息も減ってしまいます。そのため、「いつ買うか」がポイントになります。
とはいえ、金利の動きはプロでも予測が難しいもの。そこでおすすめなのが、一度にまとめて買うのではなく、何回かに分けて少しずつ購入する方法(分散購入)です。こうすることで、金利の変動リスクを和らげられます。
●固定タイプの特徴とは?
「固定3年」や「固定5年」は、その名の通り、購入した時点で金利が決まり、その後は変わらないタイプの国債です。経済の状況に関係なく、最初に決まった金利で、安定して利息を受け取れるのが大きな特徴です。
そのため、「将来の計画があるから、予定通りの利息を受け取りたい」という人にとっては、とても安心できる運用方法です。
ただし、もしその後に金利が上がっても、すでに購入した固定タイプの金利は変わりません。つまり、「もっと高い利息をもらえたはずなのに……」ということになる可能性もあります。参考までに、2025年の「固定5年」の金利の変化を見てみましょう。
・1月:年0.77%
・2月:年0.89%
・3月:年1.03%
・4月:年0.95%
このように金利は時期によって変動しますが、固定タイプでは、購入した時の金利がそのまま最後まで続きます。
例えば、「5年後に子どもの教育費でまとまったお金が必要」「数年後にマイホームを買う予定がある」といったように、使うタイミングが決まっているお金を安全に運用したい人におすすめです。金利が途中で変わらない分、計画が立てやすいというメリットがあります。
個人向け国債を購入した後にお金が必要になったら?
個人向け国債には、「変動タイプ」と「固定タイプ」の2種類がありますが、どちらも元本が保証されているので、初めての資産運用でも安心して始められるのが魅力です。「投資って怖い」と感じている方もいるかもしれませんが、個人向け国債は、1万円から購入できて、メガバンクやゆうちょ銀行の定期預金よりも金利が高め。資産運用の入門編として、ぴったりの選択肢です。
また、買い方もカンタン。証券会社や銀行などの金融機関で口座を開いて申し込むだけ。最近では、ネット証券からも購入できるので、自宅にいながらでも手続きができます。
ちなみに、2025年4月1日時点で個人向け国債を取り扱っている金融機関は全国に886カ所もあります。どこで買えるのか詳しく知りたい方は、以下の財務省のホームページで確認できます。
・全ての取扱金融機関一覧/財務省
さらに、「急な出費で現金が必要になった……」そんなときも安心です。個人向け国債は、購入してから1年が経過すれば、1万円単位で中途換金ができます。
ただし、換金する際は、直近の利息2回分が差し引かれるので、その点だけ注意が必要です。でも、元本はしっかり戻ってくるので、リスクはとても小さいと言えます。
まとめ
個人向け国債は、・元本が保証されている
・少額(1万円)から始められる
・途中で換金もできる(※購入から1年後)
といったメリットがあり、「お金を少しでも増やしたいけれど、リスクはできるだけ避けたい」という方におすすめです。しかし、無理のない範囲かでスタートすることが大切です。