
物価高の中で、何なら買ってもいい?(画像:amanaimages)
確かに、食品や光熱費、日用品の値上げが続く今の状況は、生活費の見直しを迫られる場面が多くなります。
しかし一方で、このような時期だからこそ「本当に必要な支出」「将来の安心につながる支出」を見極めることが、家計を強くする第一歩にもなります。
今回は、物価上昇の影響で「買わなくなるもの」「むしろ買うもの」の違いを整理してみましょう。
まず見直したいものは「なくても困らないもの」
物価高の影響で、多くの人がまず手放すのは「生活に必須ではないけれど、あれば便利」なものやサービスです。代表例としては、以下のようなものがあります。- カフェや外食などの“気軽なぜいたく”
- コンビニでのちょい足し買い(お菓子やジュースなど)
- 流行に流されて買う服やコスメ
- ほとんど使っていない「動画配信などのサブスクサービス」や「アプリ課金」
実際に家計簿を見直すと、毎月数千~1万円以上の“埋もれた支出”が見つかるケースも珍しくありません。
「消耗品」はコストパフォーマンス重視にシフト
物価高で注目するべきもう1つのポイントが、日常的に使う消耗品の“見直し”です。例えば、以下のような見直しをすれば、無駄な出費を抑えられます。
- ペットボトル飲料→水筒に切り替え
- ティッシュ・洗剤など→大容量や業務用を選ぶ
- 使い捨てグッズ→繰り返し使えるものへシフト
一方、物価上昇だからこそ「今こそ買うべき」支出
物価高でも、あるいは物価高だからこそ、むしろ買いたいと考えるものもあります。それは“将来の支出を抑えるための投資的支出”です。(1)光熱費対策としての省エネ商品
LED照明、断熱グッズ、節水シャワーヘッドなど、初期コストはかかっても光熱費が下がるアイテムは、長期的なメリットが大きいため、「買ってよし」と判断できる支出です。
(2)自炊や備蓄のためのキッチンアイテム
物価高の影響を受けにくい生活スタイルを作るには「外食に頼らないこと」がカギ。そのために、冷凍保存容器、調理家電、業務用食材などへの支出は、食費のコントロール手段として有効です。
将来に向けてお金を使うようにする
またお金の使い方を工夫することも、大切です。①「賢く得する」制度の活用や買い方を変える
ふるさと納税で日用品を手に入れたり、楽天スーパーセール・Amazon定期便などを活用した“計画的まとめ買い”も、結果的に家計を助けてくれます。お金の「使い方」を工夫することで、実質的な節約ができます。
②「安心」を得るための備えや仕組みを作る
防災グッズを買って災害に備えると、未来の安心につながります。家計においても未来の安心につなげるために、“貯蓄の仕組み”を組み込めば、多少の物価高にも動じずにいられます。具体的には、NISAやiDeCoなどを利用して「将来のため」にお金を貯めておきましょう。
家計の“思考力”を鍛えるチャンス
物価高の今は、単に「支出を減らす」のではなく、「お金を使う価値があるか?」という問いを立てることが求められています。■支出を3つに分類して考えることをおすすめ!
- なくても困らないもの(削減)
- 日々の生活に必要なもの(効率化)
- 将来の安心につながるもの(投資)
物価高は“家計や暮らしを見つめ直す絶好のタイミング”
物価上昇は、ネガティブに見えるけれど、実は「家計や暮らしを見つめ直すタイミング」です。支出を減らすだけでなく、価値あるものにお金を使うことで、将来的に安心感を得られたり、満足度や幸福度が高まることもあります。今こそ、自分や家族の価値観に合った“幸せなお金の使い方”を見つけてみませんか?