夫婦関係

サッカー観戦ばかりの夫から「延長戦しない?」とお誘いが!完全レス夫婦が復活したきっかけ

6割の夫婦がセックスレスといわれる現代。「どうしてもレス解消したい!」と悩む人も少なくありません。そこで今回は、実際にレス解消ができた2組の夫婦の実践例をご紹介。ぜひ参考にしてください。

三松 真由美

執筆者:三松 真由美

夫婦関係ガイド

セックスレスを解消した夫婦に聞く「復活のきっかけ」とは

セックスレスを解消した夫婦に聞く「復活のきっかけ」とは

夫婦の6割がセックスレスだという令和のニッポン。妻も夫も「セックスに興味なし」と同時に発言するカップルならば、それはOK。

問題なのは、夫婦の性欲に差がある場合です。「夫がその気なのに妻が拒否」あるいは「妻がシグナルを発しているのに夫が拒否」となると、「拒まれた側」は、自分の性欲の行き場を失ってしまいます。
<目次>

何事も「成功者に学べ」

そこで、なんとかレス解消しようとさまざまな行動に出るわけですが、相手あってのことですから、思うようにはいきません。カップルのありようも100組あれば100通り。「これをすれば絶対にうまくいく!」というセックスレス改善魔法はありません。しかし、他のカップルでうまくいった方法を参考にして、工夫を重ねることで、レス解消へのゴールに近づいていくことはできます。

今回は、私が主宰する「恋人・夫婦仲相談所」に寄せられた声の中から、「レス解消ができました」という実践例をご紹介します。

「とにかく夫の顔が優勝だった」アオイさんの場合(仮名・27歳)

好きだった夫の顔も今では見るたびイラつく……

好きだった夫の顔も今では見るたびイラつく……

夫とは、マッチングアプリで知り合いました。とにかく写真の顔が超好みだったので、「本物を確かめてみよう」と思って会ったら、ホントにどストライク。いわゆる塩顔イケメンで、「この顔を毎日眺めていたい」と思い、押しまくって結婚しました。

夫との夜の生活がいいかというと、そこは全く。淡白であっさりしているけど、とにかく顔が優勝だから、している時もつい目を開けて顔を見ちゃう。終わった後の賢者タイムもずーっと顔を見ていられる。「こんなきれいな顔の人とできるなんて最高の幸せ」って、いつも思っていました。

夫の仕事は、コールセンターの会社の管理職です。夜勤や土日の勤務もあり、土日休みの私とは生活時間帯がすれ違うことも少なくありません。昨年の5月ごろから夫の夜勤が増え、夫婦の生活時間帯にもすれ違いが多くなりました。それと共にセックスも激減。一緒にベッドに入れる日でも「ごめん、今日は寝させて。また今度ね」と言われ、気付いたら半年セックスレス状態。

眠いと言って逃げる夫
夫はどんなに忙しくても、趣味の海外サッカーの試合をスマホで何時間も見ています。「睡眠不足なら、サッカー見るのをやめれば」と言っても「この時間だけは譲れないんだよ」と言います。

それなのに、私が恥ずかしさをこらえて「ねえ、もう半年もしてないよ。しようよ」と言っても「眠いから来週ね」とスルーされます。こちらもイラっとしてつい、「私はサッカー以下なの? ひどくない?」と文句を言うと、夫もイラっとして「サッカー観戦は俺にとって神時間だ」と言い返して、嫌な雰囲気になります。こうなったら顔が好みなんて褒めていられません。顔とかどうでもよくなってきた。

こんなことを繰り返すうち、次第に普段の会話も減ってきました。以前は夫が、自分の推しチームや選手の話をしてくれて、一緒に中継を見て盛り上がることもあったのに、中継を見ている夫を見るだけでイライラするようになってしまいました。

ある時、「また見てる。ヒマでいいわね」と嫌みを言ったところ、夫から「お前みたいに、することばっか考えてるほど暇じゃないんだよ」と言い返されてしまいました。カッとなって思わず「もう私のことを好きじゃないの?」と叫びましたが、夫は無視して部屋を出て行ってしまいました。

「セックスしない=愛していない」ではない
「もう私たちはダメなのかも」と悩んだ私は、信頼できる会社の先輩男性に思い切って「夫の心はもう冷めてしまったのか?」と相談をしてみました。

彼がまず言ったことは「男にとって、セックスしない=愛していない、じゃないよ。愛と性行為は別」という驚きの回答でした。

さらに、「時間があっても疲れてなくても、機嫌が悪い妻にはムラムラしないよ」。

そう言われてみれば、セックスの話題を切り出す時の私はいつもイラついていました。

このアドバイスを受けてから、夫のサッカー観戦に文句を言うのはやめて、「私も一緒に見たい」と一緒に楽しむようにしました。積極的に「この選手より、あなたの方がイケメン」とか素直に言葉に出すようにしました。そうしたらある日、90分間試合を見た後、夫から「もう夜中だけど、今から延長戦しない?」と誘われて、久しぶりに復活しました!

先輩男性に相談したことでアオイさんは気づきました。

営みの捉え方は男女の意識が違うということ。一方が焦った態度を見せると余計にこじれること。不満を抱え込み過ぎて怖い妻になっていたこと。視点を変えて力を抜くと、絡まった糸がほどけやすくなるということです。

「妻がセックスに関心がない」リクトさんの場合(仮名・37歳)

完全レスだった妻と復活できた理由とは

完全レスだった妻と復活できた理由とは

同棲していたころから、妻はセックスに関心がなくて、こちらから誘わなければ、1カ月ぐらい何もないことも。でも仲はよいので、セックスはなくても普通にハグやキスもありました。

結婚後も同じような営みのペースでしたが、幸い子どもを授かることができました。でも1人目の出産後からは、完全レスです。

最初は「傷が痛いから」、その後は「授乳中だから」。離乳食になってからも「子育てに時間を取られて眠い」と完全拒否。妻はいつも不機嫌で、スキンシップもだるいという顔をするようになりました。

僕だって長時間労働で疲れている。なのにオムツだって替えている。家に居る時はゲームぐらいしたい。それなのにリビングでゴロゴロしていると、妻がいろいろと子育ての愚痴をこぼしてきます。

完全レスの妻と大げんかに
面倒なのでゲームをしながらあいまいに相づちを打っていると、「ゲームをやめて話を聞いて」と怒る。こっちもイラっとして、「ゲームがダメなら動画にするよ」と言って、わざとリビングの大画面テレビでエロいDVDを流したところ、「いい加減にして」とクッションを投げつけられ、そこから大げんかになりました。

最初は2人とも頭に血が上って怒鳴り合っていたのですが、だんだん冷静になってきて、互いに今、相手のことをどんな風に感じているのか、どうしたいと思っているのか、本音を話し合うことができました。

妻から出た言葉は、「もっと私や子どもに関心を持ってほしい」でした。

妻の本音とは
「したい時だけこっちの機嫌を取るけれど、それ以外の時は私がどんな状態なのか見ていない」「自分の機嫌のいい時は子どもと遊ぶけど、子どもが泣いている時は、知らん顔をしている」ということでした。

正直、痛い所を突かれたなと思いました。確かに、「今晩はしたい」と思ったら「肩もみしようか?」と優しく声をかけたりしていたけど、朝の出勤前などは、妻が肩こりだの腰痛だのと言っていても、「湿布貼ってみれば」とか「子どもが泣いたからって、毎回抱っこすることないよ」とか適当に心無い言葉を言うだけでした。

妻の「不機嫌」と「セックス拒否」。その2点への不満ばかりが膨らんで、「なぜ不機嫌なのか」「なぜセックスしたくないのか」を考え、妻の気持ちに目を向けることをしていなかったと気付きました。

悔しいけど、その指摘は正しいと思ったので、素直に謝り、そこから妻と子どもをよく見て気持ちを考えて行動するようにしました。

そんな風に自分の態度を変えていったことで、妻の「眉間のしわ」が減り、ハグも拒否されなくなっていきました。その後、妻の誕生日に、感謝と愛情をLINEでなく手紙にして贈り、その夜、約3年ぶりに復活を果たしました!

互いの気持ちをぶつけ合い、話し合い、そして自分の悪い点は素直に反省した。結果として相手の気持ちを動かし、レス解消につながったと思います。

レス改善に特効薬はない?

営みとはベッド上だけの行為だけではない

営みとはベッド上だけの行為ではない

レスの改善に特効薬はありません。そして、相手の気持ちを変えることは、どんな小さなことでも困難です。

特に性欲発散目的の行為を受け入れるよう強制しても絶対に無理。夜の営みは、2人でその時間と気持ちと身体を共有するものです。

心もフルコミットしなければ「すてきなセックス」になりません。

日頃のうっぷんをためたまま、すてきなセックスをすることなど不可能です。たとえ無理やりできたとしても、その後が続きません。「一夜限りの復活」ではむなしいだけです。

子どもが育って家を出てからも、夫婦で手をつなげるような関係は、結婚初期から子育て中の向き合い方が勝負です。営みはベッド上だけの行為ではありません。日常のリビングでの言葉がけ、買い物中の相手へのいたわり、家事への感謝、全て愛を込めて接するところから始まります。

今回の事例を参考に、できることをまずは実践してみてください。
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※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。

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