亀山早苗の恋愛コラム

「安心安全に解消したい」「完全合意でホテルへ」。“ワンナイト”で性欲を満たすためのルール

恋愛は必要ないがセックスはしたいという女性たちの中には、「ワンナイト」で性欲を満たす人もいる。実際に経験した女性たちは、ワンナイトの相手にどんな条件を求めているのだろうか。そしてワンナイトのその後とは。

亀山 早苗

執筆者:亀山 早苗

恋愛ガイド

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ワンナイトの守るべきルールとは? 画像出典:『マイ・ワンナイト・ルール』(テレビ東京系)

ワンナイトの守るべきルールとは? 画像出典:『マイ・ワンナイト・ルール』(テレビ東京系)

マイ・ワンナイト・ルール』(テレビ東京系)というドラマが女性たちの間で話題になっていた。恋愛はしなくてもいいが、「セックスはしたい」という33歳の主人公・綾(足立梨花)が、ワンナイトで性欲を満たそうと、もがきながら男性を探していく物語。

彼女は、自らのルールを決める。
 
  1. 社内など身近な人間とはしない
  2. 既婚者・彼女持ちとはしない
  3. 自分が一緒にいて楽しいと思える魅力的な相手である
  4. 事後、恋愛感情が芽生えない相手である
  5. 避妊は必ずし、性病に注意する
このルールを遵守しながらのワンナイトはけっこう厳しいものがある。実際、綾も自ら決めたルールを破ってしまう。

性欲と恋愛は、完全一致することもあるが、大人の女性なら分けて考えることもあり得る。恋愛しなければ性欲が湧かないわけでもない。性欲は独立しているし、それを恥じることもない。実際、自分の性欲を認識している女性たちは、ワンナイトラブを経験したことがあると話す。

見ず知らずの相手は避ける

ワンナイトを経験した女性たちの本音

ワンナイトを経験した女性たちの本音

「私も以前、ワンナイトしたことがあるけど、やはりまったく知らない人とその場のノリでというのはさすがに怖い。とあるバーで、何度か顔を合わせたことのある人と親しくなった時も、さりげなく周りの常連さんの反応を見ました。私の場合、既婚でもかまわないと思っていたから、社会的にちゃんと働いている人であればよかった。あとは性格ですよね。口が堅いかどうかは重視しました。その店で『彼氏ヅラ』されても困るので」

過去を振り返ってそう言うのは、ミスズさん(37歳)。アラサーのころ、ワンナイトで関係を持った男性が数人いるという。

「求められたかったとか愛されたかったとか、そういうのではないです。単純に安心・安全のもとに性欲を解消したかった。そういうことを話した時に真剣に聞いてくれて、分かったと言ってくれたら関係を持つ。

もちろん、その後、どこかで会っても、その晩のことは公にしない。かといって女性をなめたような態度をとる人は絶対にダメで、一夜とはいえ互いをリスペクトしたい。まあ、そんな条件をつらつら言う女は面倒だと思う人もいるでしょうけど、そういうのを全て受け止めた上で、互いに一晩楽しもうと言ってくれた人とは、うまくいったと思っています」

バスルームに入る時はバッグも一緒に

もともと友達だった人以外とは連絡先を交換することもなかった。ホテルへ行った場合、バスルームに入る時は自分のバッグも一緒に脱衣場へ持っていくのが常だった。財布や名刺、携帯電話を見られたくなかったからだ。

「紳士とでなければ、こういう関係は持てない。けっこう難しいですよね。ある日ふと、もうワンナイトはいいやと思って卒業しました。男に流されたくない、自分の意志で選ぶんだと気負わないとできないことだと思います」

だが、自身の性欲をきちんと見つめることができたのはよかったと彼女は言う。

自分が恋心を抱いてしまって

「私も経験があります。仕事関係の人だったんですが、気が合って何度か飲みに行っているうちにそういうことになりかけて……。ただ、私は恋愛する気はないとはっきり言いました。すると彼は『オレも、近いうちに転勤になるし、恋愛も結婚も今のところはいいと思ってる』と。こんなに気が合うし、きっと楽しいセックスができるよねと完全合意したんですけど」

そう言って口ごもったのは、アサミさん(36歳)だ。2年前の出来事だという。完全合意してホテルに行き、「自分が望んでいたとおりの素晴らしい時間」を過ごし、未明に彼と別れた。

「その日は土曜で会社が休みだったので、家に帰って幸せな気持ちで寝ました。久々に体も心もすっきりして」

ただ、目覚めた時、アサミさんの心の中に、もやもやした何かが生まれていた。決して恋愛感情を持たない、相手とは爽やかにセックスだけを楽しむと決めていたのに、彼を好きになってしまったのだ。

「だけど自分で決めたことを覆すわけにはいかない。私は、前に付き合っていた人とひどい別れ方をしたので、もうしばらく恋はしないと決めたはず。それなのに一夜限りの人を好きになってしまった自分に腹が立って仕方がなかった」

彼からの再度の誘いを断り切れず

自分の気持ちを把握していながら、恋をしている自分を否定しつづけた。彼の方は「一夜限りって言ったけど、オレたち、身も心も合うよね」と軽いノリで誘ってくる。

悔しくてたまらなかったが、彼の数度にわたる食事の誘いを断り切れなかった。

「やっぱり一緒にいて楽しいんですよ。その日は彼が『オレ、明日の朝早いから』と食事だけだった。彼は私に恋をしているわけじゃない。もうじき転勤してしまう人だし、私も早く忘れてまたワンナイトの人を探そうと思っていました」

だが1カ月後、また彼から誘われて会いにいった。彼は食事をしながら、何度か言いよどんだが、思い切ったように言った。

「転勤が決まったんだ。それで提案なんだけど、オレたち、付き合わない? って。転勤しちゃうのに付き合うって遠距離恋愛ってことなのと聞いたら、『うん、とりあえず』と照れたような顔をした。その表情がかわいくて、思わず、私もうなずいてしまいました」

遠距離といっても新幹線と在来線を乗り継いで2時間ほどの距離だったから、週末はしょっちゅう会っていた。

「遠距離恋愛も疲れるから結婚しちゃおうかと1年前、結婚しました。今のところは彼は単身赴任ですが、あと1年ほどで戻ってくる予定です」

ひょんなことから一夜限りが結婚へと変わっていったのだが、あまりにスムーズにことが進んだとアサミさんは言う。それが縁というものなのか。男と女には、そんな側面もあるのだろう。
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