「キッチンが片付かない家」には共通して持ちすぎているアイテムがあります。今回はそのアイテムの適切な量や収納方法についてご紹介します。
1.食品保存容器が多すぎる
食品保存容器は使い勝手がいいため、つい多くの種類を買ってしまいがちです。さまざまなサイズや形状の容器が増えていくと収納スペースを圧迫し、同じ用途で使えるものが重なってしまうこともあります。必要なサイズや個数は家庭によって異なるので、すべての家庭に共通する“正解”はありません。まずはよく使うサイズはどれか、そのサイズを同時に使う個数は何個かを考えてみましょう。それ以外のサイズは本当に必要か、年にどのくらい使っているかを思い返してみることも必要です。大きな食品保存容器でも、年に1~2回使うようなことがあれば、それは持っておいていいでしょう。
・食品保存容器の収納方法は?
スタッキング(重ねて収納)できる容器を選び、ふたはきちんとセットしておくことが重要です。また、頻繁に使うものは1軍として取り出しやすい場所に収納し、年に数回しか使わないものは2軍として別の場所に収納しておくことで、作業効率もよくなります。
2.調味料が多すぎる
調味料は種類が豊富です。塩や砂糖などの基本調味料以外にも、最近では特定の料理のみが作れる専用の調味料もあります。そのため、「これ便利かも」と軽い気持ちで買ってしまい、調味料があふれている家庭が多くあるのです。その結果、開封しても使い切ることができなかったものが冷蔵庫の中にたくさんあったり、開封さえしていない賞味期限切れのものが棚にあふれていたり、という状況になってしまいます。特別な理由がない限り、基本調味料もストックは1個で十分でしょう。さらに、特定の料理専用の調味料も、自分が持っていることを把握できる数にとどめることが大切です。
・調味料の収納方法は?
調味料棚やスパイスラックを活用して、使いやすい位置に配置します。使用頻度の高いものは、1アクションで取り出せる場所に収納しましょう。開封したものは開封日を書いたテープを貼っておき、開封したものとしていないものをボックスで分けるなど、どれを先に使うべきか一目瞭然にしておくことが大切です。
3.調理器具が多すぎる
「1つの用途にしか使えない調理器具」や「繰り返し使わなそうな調理器具」をつい買ってしまい、キッチンツールが増えてしまうことがあります。筆者がテレビ番組のロケでうかがった家庭では、似たようなサイズのフライパンが7枚もあるといったことがありました。新しいものに目移りして購入し、古いものを捨てずに取っておくと、増える一方になってしまうのです。調理器具は多機能で使い回しできるものを選ぶと便利です。調理中にあれこれ取り出さないでいいので作業効率もよくなりますし、収納するときもスペースを取りません。
・調理器具の収納方法は?
頻繁に使う1軍とそうでない2軍に分けて、1軍は1アクションで取り出せる場所に、2軍は多少不便でも1軍の邪魔にならない場所に収納します。近年のキッチンに多いのが、引き出しタイプの収納。深い引き出しタイプであれば、「立て収納」が基本です。ボックスやラックを使って立てて収納すると、取り出しやすく片付けやすくなり、キッチンに出しっぱなしという事態を避けることができます。
4.食器が多すぎる
デザインの種類が豊富な食器はつい多くなりがち。食器棚に余分な食器があふれ、使わない食器が長期間収納されていることがあります。まずは全部取り出し、毎日使っているもの、1カ月のうちに使ったことがあるもの、それ以外のものに分けます。それ以外のものは本当に必要なのか、それがあることでほかの食器を取り出すときに邪魔になっていないかを検討し、手放すものを決めていきましょう。
・食器の収納方法は?
食器は使用頻度に合わせて配置し、使わないものは箱に入れて別の場所に保管するなどして整理整頓します。
今回ご紹介したように、キッチンはスペースが決まっているので、収納できるアイテムの数も決まってきます。それ以上のアイテムを所有してしまうと収納できる場所がなくなり、キッチンが片付かなくなってしまうのです。今の自分にとって必要なものか否かじっくりと考え、必要なものだけに絞って取り出しやすい場所に収納すると、使いやすいキッチンになりますよ。ぜひお試しください。