しかし時代の変化と共に、悩みの種類も少しずつ変わっているようで、最近は「義母とのSNS上の関係」に悩むケースがあるのだとか……。
Instagramで義母に監視されている気がする
「運悪く、Instagramのアカウントが義母に見つかってフォローされてしまいました」と語るのは、恵理子さん(34歳・仮名)。義母はつい最近、Instagramを始めたばかりだそう。「義母が私のストーリーズに毎回反応してくるんです。最初はスタンプを押してくる程度でしたが、そのうちDMでコメントが来るようになりました。
DMの内容はたわいないことで、『楽しそうですね』とか『いいなあ!』とか、決してネガティブな内容ではありません。ただ本当に、すべての投稿に対して毎回反応が来るので、義母が見ていると思うと投稿する内容を考えてしまいます」
現在は、ストーリーズの投稿のほとんどは“親しい友達への限定公開”にしており、義母からは見られない設定にしているそう。ところが今度は、恵理子さんのフィード投稿に、義母がコメントをしてくるようになったのだとか。
「フィードには夕飯の写真を載せることが多いんです。義母はすごく料理上手で、特に栄養バランスを気にするタイプ。そんな義母からすると、私の料理の内容が気になるみたいで……。
夕飯の投稿に対して『今日も揚げ物!? おいしそうだけど太ってしまいそう!』とか『お肉もいいけどたまにはお魚も食べましょう!』とか、私の料理に口出ししてくるようになりました。本当に余計なお世話です」
「なんだかInstagram越しに常に義母から監視されているみたい」と、ため息をつく恵理子さん。最近はフィード投稿も控えめにしているそうです。
義母からの友達申請を無視していたら……
「義母からFacebookの友達申請が来たときはヒヤリとした」というのは、奈月さん(37歳・仮名)。「義母とは特にトラブルもなく、仲がよいほうだと思います。それでも友達申請は嫌でしたね。最初は気付かないふりをしてスルーしていたんですが、義母が直接『奈月さん、Facebookの友達申請ずいぶん前に送っているんだけど』と無邪気な感じで言ってきたときは、本当に困りました……」
仕方なく友達申請を受け入れたそうですが、さらに戸惑うことが……。
「私の過去の投稿をすべてさかのぼって見たようで、30件ほどの投稿に対して、大量の“いいね”が来たんです……。まだ夫とも出会っていない10年前の投稿までさかのぼって、20代の頃の夜遊びの写真に義母から“いいね”があったときは、さすがに複雑でした。本人は全く深い意味はなく、SNSを楽しんでいるだけみたいですが」
奈月さんのように、義父母との関係がどんなに良好でも、SNSでつながることには抵抗のある人が多いようです。
最近はシニア世代でもSNSを利用する人が増えています。悪気なくフォローや友達申請を送ったら実は迷惑がられていた……ということのないように、たとえ家族間でも一線を越えない配慮を持てるといいかもしれませんね。
【この記事の筆者:小澤 サチエ】
ライター/エディター。慶應義塾大学文学部卒。『東京カレンダー』Web編集部にて数々のヒット企画を手掛けた後、フリーランスのライター、エディターとして独立。恋愛や結婚、離婚など幅広く執筆。