【セトレならまち】猿沢池のほとりに佇む、静けさに包まれたホテル
「セトレならまち」は世界遺産・興福寺の南側に静かに佇む3階建のホテル。来訪時は、夕日でオレンジ色に照らされたホテルの外観が猿沢池に映り込み、佇まいの優美さが印象的でした。外観はもちろん、館内は吉野杉を多用しており、木の温もりあふれる心地よい空間です。 中庭にはビオヤードを備え、オーガニックの野菜やハーブを育てているほか、ヒノキパウダーを用いた自然発酵の温熱足湯を配し、癒しのひとときを与えてくれます。 筆者は以前「セトレ ハイランドヴィラ 姫路」に宿泊したことがありますが、「セトレブランド」のホテルに共通するのは、単に泊まるだけでなく、滞在を通じて、地域の豊かな資源、伝統、食などを五感で感じることができるということ。 吉野杉で作られたオリジナル家具が配された、宿泊者専用ラウンジでは、ワインや日本酒などアルコールを含むドリンクとドライフルーツやナッツ、クッキーなどが自由に楽しめます。客室やマイスタールーム、ライブラリーなどに持ち込んでもOK。 ライブラリー&レコードルームでは、さまざまなジャンルの本を片手に、好きなレコードをかけて、まるで自宅の書斎でくつろぐかのように、ロッキングチェアに身を預けることができます。 屋上に設けられた「星宙テラス」では、興福寺の五重塔を目の前に、夕景や星空をのんびりと眺めることができます(興福寺五重塔は現在工事中)。 32室すべての客室に吉野杉が使用され、木の温もりが感じられます。女性の一人旅なら「女子一人旅プラン」の利用がおすすめ。猿沢池か中庭に面したハリウッドツインルームの「青丹~あおに~」か、和洋スタンダード「蘇芳~すおう~」のいずれかの客室がチョイスできる、2食付きプランです 他に、奈良の町家には必ずと言っていいほどある坪庭を室内に配した「まちやルーム」というユニークな客室も用意されていました。 ドリンクがオールインクルーシブで、ラウンジやディナー時のドリンクがすべてフリーというのがうれしいポイント。ソフトドリンクに限らず、ワインやリキュール、日本酒や焼酎など、好きなものを好きな時に楽しむことができます。 廊下には周囲の山々の風景をまるで一幅の絵画のように切り取った窓もあり、心が和みます。レストランでは大和牛、大和肉鶏や大和ポーク、大和伝統野菜、長崎・五島列島直送の鮮魚などを用いたディナーコースを用意。 2024年4月にはカウンター6席のみの「じびえ井田」もオープン。店主と会話を交わしながら、奈良・十津川村の猟師が捕獲した新鮮なジビエをコース料理で楽しめます。1泊2食付きの宿泊プランに追加料金でジビエ料理のセレクトも可能です。 「セトレならまち」
・住所:奈良県奈良市高畑町1118
・TEL:0742-23-2226
・交通アクセス:近鉄奈良駅から徒歩8分、またはJR奈良駅からタクシーで約5分