亀山早苗の恋愛コラム

大好きな彼に同棲を提案されて「2LDK、部屋は別室」を絶対に譲れない条件にした彼女の事情(2ページ目)

同棲をしている彼は、実家ぐらしが長く、いつでも誰かと一緒にいたいタイプ。一方自分は、15年一人暮らしをし、自由気ままに過ごしてきた。部屋は別々にしてもらったが、それでも彼は、家でもずっと一緒にいることを求めてくる。正直つらくなってきた。

亀山 早苗

執筆者:亀山 早苗

恋愛ガイド

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家の中でもストーカーみたいな彼

家の中だからといって、ずっとべたべた一緒なのは、息がつまる

ストーカー? 家の中だからといって、ずっとべたべた一緒は息苦しい……

  リビングを挟んで両側に部屋がある間取りが、アイカさんはとても気に入ったという。部屋が隣同士ではないから、彼の部屋の物音が気になることもない。

「ところが実際に住んでみると、彼はそれが気に入らなかったみたい。『アイカがどうしているのかが気になって仕方がない』と。私が共有空間であるリビングに出てくると、必ず彼もやってくる。広めのリビングで、1人でぼうっとお茶でもしたいと思っても、私の足音を聞きつけて彼がやってくる。いいんですけどね、たまには1人になりたいと思うこともありますよね」

お茶飲むの? だったら僕も。いいよいいよ、僕が入れるよと彼はサービス精神を発揮するのだが、それさえ「面倒だな」と思ってしまう自分がいるとアイカさんは言った。

「朝はお互い急いでいるので、それぞれ出掛ける時間にさっさと出掛けちゃうんですが、彼は昼には必ず、『今日の晩ご飯、どうする?』と連絡してくる。一緒に住む時に、極力、互いの自由を損ねないようにしようと言ったはずなのに……。週末だけはなるべく一緒に食事をしようと決めたけど、平日は放っておいてほしいんですよね」

アイカさんが、今日は帰ってから食べると返信すると、「じゃ、僕もそうする」と彼は言う。彼女が「ごめん、先輩に誘われたからやっぱり外で食べて帰る」と連絡すると、彼は「じゃあ、僕もそうする」と。

「私がいなくても自炊すればいいじゃないですか。でも彼は家でひとりで食べるのは嫌なんですって。私は時々、自分1人で作って1人で食べたいんです。それが定番でしたから。でも家で食べると言えば、彼も必ず一緒に食べたがる。家で1人で食べる自由はないのかといつも思うんですよ」

人としてのタイプが真逆な2人

もちろん、彼女は彼のことが好きだという。だが、好きだから常に一緒にいなければいけないとは考えていない。互いの生活を大事にしながら一緒にいることも可能なはずだ、と。だが彼は、好きなら仕事以外ではいつも一緒にいたいというタイプ。だから彼女が家で食べるなら、万難を排して帰ってくる。

「彼の気持ちはありがたいけど、私はそういうタイプではない。帰りが遅くなる時に、遅くなると連絡はしますが、『何時頃になる? 駅まで迎えに行くよ』と言われるのが嫌なんですよね。友人にはぜいたくだと言われますが、私はわざわざ駅まで来てもらわなくても1人で帰れるし、時にはコンビニに寄ったり、途中で見つけたバーにふらりと入ったりしたい。つまり、どこで何をしても誰にも何も言われることのない“自由”を確保したいんですが、これってわがままなんでしょうか」

彼女が言うように、これはもはや「人としての資質、タイプの問題」なのかもしれない。同居している人がいても、どこまでも自由を望む人もいるし、一緒にいることを最優先させる人もいるだろう。

「なんだか結構ストレスたまってるなあと思います。好きな人と一緒に暮らしているのに、なんだか不自由でたまらない」

彼と何度話し合っても、そこでの共通認識は得られない。いつまでもつのかな、この同棲生活と、彼女は小声でつぶやいた。
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