「気付かなかったって本当?」
そんな声も上がっているが、実際に既婚と知らなかった例はいくらでもある。
事例1. 友人を介して知り合った実家暮らしの男性
「27歳の時、職場の友人が『最近、地元のフットサルチームで知り合ったんだ』といって飲み会に連れてきた男性と意気投合し、付き合うようになったんです。3歳くらい年上でした。もちろん、連絡先も彼の職場も知っていましたが、職場に連絡することなんてまずない。週末は私の一人暮らしの部屋に彼が来ていました。『オレ、親と住んでるから家に呼べなくてごめん』とよく言ってました。平日も映画の最終回に行ったり、食事に行ったり、そのままうちに泊まることもあった」
マリさん(32歳)は、彼との出会いと交際についてそう振り返った。それだけしょっちゅう会っていると、わざわざ「結婚してるの?」とは聞かないだろう。彼女自身、彼が結婚しているとは思いも寄らなかった。
「ただ、彼は私の友達に会うことはあったけど自分の友達は紹介してくれなかった。もうちょっとたってからと言っていたので、結婚の意志が固まってからなのかなと思っていました。1年ほどたったころ、引き合わせてくれた友人が『ヤツと付き合ってるんだって?』と焦ったように言ったんです。うなずくと、『あいつ、結婚してるんだよ。ごめん、オレ、まさかきみたちが付き合っているとは思ってなかったから』と。ショックでした」
頻繁に会っていたのに見抜けなかった自分
彼に嘘をつかれていたこと、そして事実を彼の口から聞くことがなかったことが彼女を打ちのめした。あれだけ頻繁に会っていたことを考えると、見抜けなかった自分にも腹が立ったという。「彼を問い詰めると、『マリのことが好き過ぎて言えなかった』と。親と住んでいるのは事実だけど、実はそこに妻と3歳になるひとり娘も一緒にいる、と。よくも騙してくれたわねという気分でした。その後、彼は『だって結婚してるのかと聞かなかったじゃないか』と逆ギレしたので、『呪ってやる』と睨みつけてやりました」
楽しかった思い出もすべて封印していたが、今回のニュースで彼のことを思い出したという。
「友達に会わせてくれない、自宅の住所をきちんと教えてくれない。この2つから疑ってもよかったんでしょうね。今度恋をしたら、必ずこの2つはクリアしようと思っています」
>エレベーターで外資系勤務の男性と出会い