亀山早苗の恋愛コラム

「ごめん、150円貸して」にずるさを感じた…“小銭借金”を繰り返す彼の呆れた本性があらわに(2ページ目)

婚約をした彼氏は、普段から小さなお金にだらしないところがあるのだと、共通の知り合いから聞かさた。結局、お金に対する感覚の違いが元で破局。直後、会社のお金を持ち逃げしたという。やはり、あのお金への向き合い方はあやしかったのだと確信した。

亀山 早苗

執筆者:亀山 早苗

恋愛ガイド

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次第に彼の本音があらわになってきた

小銭にだらしない元婚約者の成れの果てとは

「小銭借金」を繰り返す彼、少しずつ本性をあらわにし始める

彼との関係に特に問題はなかった。だが、小銭借金の話を聞いてから、どうしても彼女の中で黄色信号が消えない。

「そんなときふたりともファンである、あるアーティストのライブのチケット予約が始まったんです。なかなかチケットがとれないと噂だったんですが、私は先行販売で買えた。彼にそう言うとすごく喜んでくれたんだけど、『あなたも先行予約した?』と聞いたら、してないって。どうしてと言ったら、きみがとってくれると思ったからって。え、と思いました」

その後、チケットを発券、彼に渡すと「ありがとう」と彼はしまい込んだ。ちょっと、代金ちょうだいよと彼女が言うと、「あ、今度払う」という返事。

「そこで争うのも嫌だったので、ライブ当日まで待とうと決めました」

そして当日。ライブを楽しみ、ふたりで食事をしているときに彼女は「チケット代、もらってないよ」と言ってみた。

「せっかくいいライブを見たのにお金のことを言うなんて、と彼は私を睨むように見たんです。まだ結婚しているわけじゃない、私がプレゼントするとも言ってない。払うのが当然だと思うと言ったら、『なんかさあ、きみはもっと鷹揚(おうよう)な人だと思ってたんだよね』と言い出した。

自分がお金を払いたくないだけじゃない、言っておくけどあなた、あちこちに借金癖があるって噂になってるのよ、その癖を直さないといつか大変なことになるよと言って、自分の分のお金をテーブルに置いて、さっさと帰りました」

彼からの連絡が途切れ、横領のうわさが流れる

その後、彼からは連絡がなくなった。結婚する気はなくしていたが、それでも何かしらのけじめはつけたい。マナミさんから連絡してもつながらない、LINEも既読にならない。どうしたんだろうと思っていたら、彼が会社の金を持ち逃げしたといううわさが流れた。

「彼の上司と私の上司が、彼と付き合っていたんだろう、どうなったんだと聞いてきました。私まで疑われたら困るから、こういう事情で、それきり連絡がとれないとスマホも見せたんです」

彼女との関係が壊れたから、彼はやけになってそんなことをしたのか。あるいは彼女と結婚していても、そういうことをする可能性があったのか。そこまではわからないが、彼女は大きなショックを受けた。

「結局、彼はそこまで悪いやつだったわけではなかったようで、数日後に会社に戻ってきたんです、お金を持って。ほんの出来心だったと言い訳したそうです。

お金は50万ほどだったので警察には届けず、懲戒免職になりました。私にはそのまま連絡がなく、彼と親しかった同僚によるとそのまま実家に戻ったって。私のせいだったのかなと思ったけど、いずれにしても結婚しなくてよかったのかもしれない」

些細であっても疑問や不安がある場合は、しっかり解決したほうがいいのかもしれませんねと彼女はしみじみと言った。その“事件”があってから1年半、彼女はようやく新しい彼と付き合い始めたところだそうだ。
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