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東京の老舗で買いたい!手土産スイーツBEST5

「東京ならではの気の利いたお土産って?」なんでもあるからこそ“オリジナル”なものを見つけるのが難しい東京。そこで“江戸の味を守る老舗”の粋なお菓子の中から、手土産にぴったりのおすすめスイーツを厳選して5品ご紹介しましょう。

藤丸 由華

執筆者:藤丸 由華

東京ガイド

お土産に! 東京老舗スイーツ ベスト5

船橋屋こよみ

江戸時代からの伝統を守りつつ新たな挑戦をする元気な老舗も!(船橋屋こよみ 広尾本店)

日本全国・世界各国からモノが集まり、ありとあらゆる味に出会える東京。それゆえ「帰省するとき、東京らしいお土産を持って帰りたい」「東京ならではのスイーツを手に入れたい」と、東京オリジナルな味を探そうとすると、「東京の名物って何?」と困ってしまうこともありますよね。そこで今回は、江戸時代から庶民に愛され続けている味を守る、東京の“老舗”のスイーツを5つをピックアップ。店舗は東京近郊にしかないお店ばかりなので、地方へ持っていっても喜ばれること間違いなしです。


江戸菓子匠 つくし『人形町風鈴』

つくし

100年前のレシピを元に作られた江戸時代考案のプリン。老舗らしくパッケージにも縁起がいい文様などがデザインされています

安産の神様として有名な神社・水天宮の前にある和菓子の店・つくし。1877年創業のこちらのお店が伝える江戸の味は、なんとプリンです!

プリンはお店の五代目当主・鷺谷光寛さんが、江戸時代・嘉永4年生まれの創業者・米蔵の貴重なレシピを再現したもの。レシピは鷺谷家の菩提寺に寺の過去帳とともに約100年眠っていたもので、平成の世になってから偶然発見されました。レシピには西洋風茶碗蒸菓子という名前で書かれていましたが、材料や作り方から現在のプリンであると結論。試行錯誤の末、初代・米蔵の生誕150年にあたる2001年、『人形町風鈴』の名で売り出しました。

見た目はスタンダードなプリンなのですが、「なめらか」「もっちり」感を出すために、材料を2度漉すなど信じられないぐらいの手間隙がかけられています。また「ゼラチンを使わない」「全国を春夏秋冬ごとに歩き周って究極の卵を求めた」など五代目のこだわりは相当なもの。その末に出来上がったプリンは大変濃厚で、材料が贅沢に使われているのがよくわかる味わい。舌の上でずっしりと重さを感じるほどです。『人形町風鈴』は1日500個限定。1箱6個入りで1620円(税込)。

<DATA>
江戸菓子匠 つくし
住所:東京都中央区日本橋人形町2-1-12 水天宮つくしビル1F
TEL:03-3664-7357
営業時間:9:00~19:00(テイクアウト)
10:30~18:00(イートイン) *土日祝~17:00
定休日:不定休
アクセス:東京メトロ半蔵門線『水天宮』駅より徒歩1分



銀座菊廼舎『冨貴寄』

冨貴寄

茶事に欠かせないお菓子としても有名な『冨貴寄』。缶の種類によって入っている干菓子のデザインが違います

箱を開けた瞬間「ワ~!」という声が上がるグッドルッキングな江戸スイーツといえば、銀座菊廼舎(きくのや)の『冨貴寄(ふきよせ)』です。

まるい缶を開けてみると、可愛らしい色とりどりの干菓子が溢れんばかりに入っています。ピーナッツの砂糖がけや金平糖、落雁などその数30種類。中でも江戸時代のクッキーという説明がぴったりの和風クッキーにはゴマ、ショウガ、ケシノミなどの種類があり、微妙に違う味わいが楽しめます。

銀座菊廼舎は代々銀座で江戸和菓子に取り組んできた老舗。京が“雅”だとすれば、江戸は“粋”。きりっとした見栄えで、季節感を粋に閉じ込めたお菓子にこだわっていて、冨貴寄にも、梅や桜、紅葉と、季節ごとに違う干菓子が入ります。

江戸っ子が好んだ“粋”を味わう『冨貴寄』は東京駅、羽田空港でも購入可能。様々な内容量、ケースがありますが、赤丸缶(180グラム入り)で 1400円(税別)です。

<DATA>
銀座菊廼舎 銀座本店(銀座コアビル
住所:東京都中央区銀座5-8-8 銀座コアビルB1
TEL:03-3571-4095
営業時間:11:00~20:00
アクセス:東京メトロ『銀座』駅直結


清寿軒『小判どら焼き』

小判どら焼き

たっぷりの餡子をワッフル状に包んだ『小判どら焼き』。大人気商品なので、午前中に買うのが確実

ビルが立ち並びスーツ姿のビジネスマンが行き交う日本橋小舟町。このあたりは江戸時代、武士と町人が暮らす賑やかな街だったそうですが、そんな場所で約160年和菓子を作り続け伝統を守っているのが清寿軒です。

現在の店主の日向野政治さんは七代目。6歳頃から家業を手伝い、当たり前のようにこの道に入ったという生粋の和菓子職人です。「大切にしているのは手を抜かないこと。手間を惜しんで効率化を図ると、やはり味に出てしまいますから、昔から伝わる工程できっちりやっています」そう話す七代目の作るどら焼きは、全国各地から買いに来る人が後を絶たない大人気菓子。北海道からどら焼きを買うためだけに上京した人もいたそうで、通常も早い時では午前中で全て完売してしまいます。

おすすめは、どら焼きをワッフルのように包んだ『小判どら焼き』。香ばしい生地に包まれた餡は、餡本来の味ながら、嫌な後味を一切残さない絶妙な甘さ。職人の心意気を今に伝える『小判どら焼き』は、1個200円(税込)です。

<DATA>
清寿軒
住所:東京都中央区日本橋堀留町1-4-16 ピーコス日本橋ビル1F
TEL:03-3661-0940
営業時間:月~金9:00~17:00/土9:00~12:00
(全てどら焼きが売り切れ次第営業終了)
定休日:土曜午後・日曜・祝日
アクセス:地下鉄『小伝馬町』駅より徒歩5分、『人形町』駅より徒歩6分


日本橋 長門『半生菓子』

半生菓子

海外へのお土産にも喜ばれそうな『半生菓子』。箱の大きさは手のひらに載るくらいで持ち運びにも便利

同業の和菓子店、そして味にうるさい飲食店の人たちからも「あそこは間違いない!」との声が上がるのが日本橋にある老舗和菓子店・長門。創業は江戸時代の中期。徳川八代将軍・吉宗の頃には、幕府へ菓子司として仕え、優れた菓子屋に授けられる称号も持っていたという幕府お墨付きの和菓子店です。

昔から変わらぬ手間隙をかけた製法、そして材料へのこだわりのもと、現在の十四代目によって様々な菓子が作り出されていますが、中でも上品で優美な『半生菓子』は、お土産にぴったりの逸品。

『半生菓子』とはその名の通り生菓子と干菓子の中間の菓子で、日持ちは1週間。持ち運びに便利という点からも贈り物にふさわしい和菓子です。和紙に彩られた箱の中には、絵のような和菓子が並んでいて、きなこや和三盆、柚子餡、白餡など味も違い、干菓子に近い硬さのものからゼリーのような柔らかいものまで歯ざわりも様々。練り切りのような華やかな和菓子を贈りたいけれど、日持ちがしないから……と諦めていた方におすすめ。1箱2000円(税込)からです。

<DATA>
日本橋 長門
住所:東京都中央区日本橋3-1-3
TEL :03-3271-8662
営業時間 :10:00~18:00
定休日:日曜、祝日
アクセス:地下鉄『日本橋』駅より徒歩1分


船橋屋こよみ『カップくず餅』

カップくず餅

200年の歴史がある船橋屋の看板商品・くず餅がオシャレなスイーツに変身

藤の花で有名な亀戸天神。そのすぐ隣で200年以上くず餅を作り続けている老舗といえば船橋屋です。現在は八代目が当主を務め、東京近郊にいくつもの店舗を構えているくず餅の有名ブランドですが、創業200年を記念し新たなスタイルでオープンしたのが広尾の船橋屋こよみです。

お店のショーケースにはキュートな色合いのロールケーキやプリン、スタイリッシュなカップに入ったゼリーなどのスイーツがずらりと並んでいて、一見ケーキショップのよう。しかし商品の名前を良く見てみると『くず餅プリン』『苺の白玉しるこ』『ほうじ茶ブランマンジェ』など和のエッセンスがたっぷり。老舗の伝統は守りつつ、その時代に合った改革も長い歴史の中で大切にしてきたそうで、船橋屋こよみのオープンは平成の世の人々に向けた新しいアプローチとなりました。

こちらでおすすめのスイーツはかわいいカップに入った『カップくず餅』。船橋屋のくず餅が手軽に持ち運べる、船橋屋こよみだけの限定品です。200年愛されてきたくず餅はぷりっぷりな歯ごたえ。上にかける黒蜜ときなこが、絶妙な味わいを添えています。なんとこのくず餅、15ヶ月熟成されて商品となるそう。1年以上かけて私たちの口に入る『カップくず餅』は1つ450円(税込)です。

<DATA>
船橋屋 こよみ 広尾本店
住所:東京都渋谷区広尾5-17-1
TEL:03-5449-2784
営業時間:11:00~20:00
定休日:なし
アクセス:東京メトロ日比谷線『広尾』駅より徒歩2分
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