実際、年金生活でどれくらいお金が必要なのか。いくら貯蓄があれば安心して老後を迎えられるのか。All Aboutが実施したアンケート調査から、京都府在住83歳男性のケースをご紹介します。
回答者プロフィール
回答者本人:83歳男性同居家族構成:本人、妻(82歳)
居住地:京都府
リタイア前の雇用形態:自営業・自由業
リタイア前の年収:1500万円
現在の金融資産:預貯金3000万円、リスク資産5000万円
現役時代に加入していた公的年金の種類と加入年数:厚生年金45年
現在の収支(月額)
老齢基礎年金(国民年金):6万5774円老齢厚生年金(厚生年金):17万2561円
障害基礎年金や障害厚生年金(障害年金):なし
その他(企業年金や個人年金保険など):企業年金15万9900円
年金以外の収入:株式配当100万円(年額)
配偶者の年金や収入:国民年金6万5774円
ひと月の支出:50万円
「健康上の問題で食費や交際費が激減した」
現在、預貯金3000万円、リスク資産5000万円を保有しているという今回の投稿者。自身の老後資金について貯めすぎと感じているか、それとも足りないと感じているか、との質問には「ちょうどいい」と回答。
その理由として、「80歳時に急性心不全・腎不全で緊急入院し、以降週3回の透析。家内も80歳時に糖尿で緊急入院して要介護支援3状態になり、外食や交際費支出が激減し、日常生活費としては何とかなっている」と語っています。
「老人ホームの入居一時金が7000万円」
現役時代は生命保険会社に勤めた経験があるものの、老後資金について深く考えることはなかったという投稿者。「これと言った根拠はないが」と前置きしたうえで、理想的な老後資金として「1億円」貯めることを目標にしていたそう。「勤務先で老人ホームを作ることに関わったが、入居一時金が7000万円で、老後に利用するとしたら1億円くらい必要かな」と漠然と考えていたといいます。
80歳を超えた今、実際の年金生活を通して、老後資金として「1億円」は妥当だったと感じているそう。
「持ち株、3棟の不動産売却などにより近い数字にできると思っている」とコメントされています。
「年金など当てにせず、とにかく稼げ」
今の生活の満足度については「あまり満足していない」という投稿者。健康上の問題と推察されますが、「居食住すべての面で制約が有り楽しみが無い」と語ります。
これから老後を迎える現役世代には、「老後2000万円と誰が言ったのか知らないけれど終活まで含めるととても無理。年金など当てにせず、とにかく稼げ。そして使え。貯金なんか使い切れないほど稼げば自然に残る。余れば相続か寄付かすれば良い。みんなが稼いでくれないと日本は沈没すると個人的に思う」とメッセージを残されていました。
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