老後貧乏に備えるためには?
「60歳でお金がなかったら、どうしたらいいのでしょうか?」
老眼や、体力の低下……。年を取ると「若い頃には当たり前にできていたこと」ができなくなります。
若い頃にお金がないなら、「バリバリ働きなさい」で済むでしょう。一方、年を取ってから金欠になってしまったら、どうすればよいのでしょうか?
本記事では、60歳で貧乏に陥ってしまった場合の対策について筆者なりに考えていきます。
高齢者が不安に思うこととは
内閣府が公表した資料「令和元年度 高齢者の経済生活に関する調査結果」によると、高齢者が経済面で特に不安に思われているのは、- 自分や家族の医療・介護の費用がかかりすぎること
- 自力で生活できなくなり、転居や有料老人ホームへの入居費用がかかること
- 収入や貯蓄が少ないため、生活費がまかなえなくなること
- 認知症などにより、財産の適正な管理ができなくなること
資料を見ていて、お金に関して不安を抱きやすいのは「前期高齢者」、つまり若い高齢者のほうが多いと感じました。
たしかに、「高齢者になったばかり」の人は、「高齢者とはいえまだ健康だし、しばらく生きられそう。それにしては、貯金が心もとないのでは?」と、貯蓄に対して不安を感じそうです。
医療費や介護費、老人ホーム代などは負担が大きいですから、健康を損なうと、さらにサイフ事情が悪くなります。まずは健康を維持することが大事といえます。
健康第一!バリバリ働こう!
筆者の知人は「予防に勝る医療はない」と言っていましたが、まさにそのとおりです。健康を損なわないことが、幸せに過ごす上でも、貧乏にならないためにも、何より大事なことだと思います。健康を長く維持するためにも、長く働くのは良いことだと筆者は考えています。筆者の身近には「働くのをやめてからボケてしまった、急に元気がなくなった」という方をよく見かけます。ムリのない程度に、働けるうちはアクティブに暮らしたいものです。
ですから、「働けるうちはバリバリ働く!」のが良いと思います。働いているかぎりは収入がありますし、収入があれば食いつなぐこともできます。年金を積み立てることで、厚生年金・国民年金の受給額も増やせることもあります。働くのと同時に、無駄遣いを減らしてお金を貯めておくことも大事です。
年金の繰り下げ受給
健康に働けるのであれば、できるだけ働く期間を延ばして、年金を「繰り下げ受給」する方法もあります。繰り下げ受給というのは年金の受け取りを遅らせて、65歳で受け取らずに、66歳以降75歳までの間で受け取る制度です。
健康であるかぎりギリギリまで働いて、年金の受け取りを遅らせることで、1カ月当たりに受け取る年金額を増やせる可能性があります。
さいごに
基本的には自助努力で「バリバリ働く」「ギリギリまで年金を受け取らない」「無駄遣いを減らしてお金を貯める」のが第一です。しかし、それでも足りなくなったときは、年金生活者支援給付金などの給付金の申請をすることも1つの選択肢です。自分が受け取れる対象か、厚生労働省のホームページなどで調べてみるとよいでしょう。