離婚の理由第1位……「モラハラ」予備軍を見抜くには?
結婚する前は優しかったのに、夫(妻)になった途端、モラハラをするようになった、という夫婦は、意外といます。結婚する前に知りたい、モラハラをする人の特徴とは、何でしょうか。
モラハラをする理由とは?
モラハラ(相手に精神的・身体的苦痛を与える行為)をする人は、なぜそんな行為をしてしまうのかを考えると、その人の本性が見えてきます。例えば、以下のような理由から、モラハラをしてしまうところがあります。(1)自分の要望を押し通したい
・相手の話を聞かずに、自分の言い分を一方的に言う(コミュニケーションがとれない)
・自分とは違う価値観を受け入れられない
・高圧的な態度で相手を言い負かそうとする
など。
(2)自分が優位な状態でいたい(相手を自分に従わせたい)
・自分の方が上だとマウントをとってくる
・人をばかにする態度をとる
・謝らない、自分の非を認めない
など。
モラハラ気質な人は“弱い犬”の可能性も?
なぜ、モラハラ気質になってしまうのかというと、「人一倍コンプレックスが強いから(自尊心が低いから)」というのが考えられます。そういう人は、自分の方が相手よりも悪い立場だったり、自分が失敗したりすることを、受け止められません。自己をひどく責めてしまい、苦しくなってしまうからです。さらに、モラハラ気質の傾向がある人は、子どものころにモラハラを受ける経験をしていることもあります。場合によっては、子どもの頃、自分のお手本となる存在……親兄弟からモラハラを受けたことで、「モラハラは悪いことだという認識が薄い」場合もあるでしょう。
「弱い犬ほどよく吠える」というように、モラハラをする人は、むしろ人を怖れ、威嚇していることもあります。だから、人によって態度を変えたり、内弁慶タイプだったり、裏表のある性格だったりすることも少なくありません。
さらに、人に不愉快な思いをさせても平気な人は、自己中心的な思考を持ち、相手の立場に立って物事を考えられないところがあります。場合によっては「サイコパス」なこともあるでしょう。
モラハラ気質を見抜くポイント3
モラハラ気質かどうかを見抜くためにはどうしたらいいのでしょうか。分かりやすい判断材料でいえば、以下のようなところがないか、見ておくといいでしょう。(1)人によって態度を変えないか
人によって態度を変える人は、相手が自分にとって都合の悪い人間になったら、態度を変えてきます。
よく、「自分だけに優しい人が好き」なんていう人はいますが、本当に優しい人は、みんなに優しいのです。“自分にとって都合のいい人間”に対してのみ優しい人は、利己的な目的で優しいフリをしていることも少なくないでしょう。
日頃から、お店の店員やタクシーの運転手などに対してどんな態度をとるのかを観察しておくといいでしょう。
(2)自分とは違う意見もきちんと聞ける人なのか(折り合いをつけられる人か)
「リードしてくれる男性(女性)が好き」という人はいますが、自分が相手とは違う要望をしたときに、きちんと折り合いをつけられる人なのかは、チェックすべき。
例えば、相手はラーメンを、自分はオムライスを食べたいのに、無理やりラーメン屋に一緒に行こうとする人ではなく、「ファミレスに行って、それぞれ好きなものを頼むのはどう?」と提案できる人のほうがいいでしょう。
(3)感情をコントロールできる人か
感情に振り回されてしまう人は、理性的に行動することが苦手なことが多いもの。だから、自分がそのような行動をしたら、どんな結果になるのかを考えずに、感情に任せておろかな行動をしてしまうのです。
特に「怒りの感情」に振り回される人かどうかは、見ておくべき。どんな人も、調子がいいときはいい人でいられます。思い通りにいっていないときに、どんな態度をとる人なのかで、「本性」が見えることが多いのです。
もし怒り狂って罵倒したり、自分の非を認めず、他の人に責任をなすり付けたりするような人の場合は、今後も付き合っていくにふさわしい相手とはいえないでしょう。
きちんと相手の本質を見極めよう
モラハラの人がいくら上手に演じようとも、四六時中、本性を隠して演じ続けることは難しいもの。だから、「あれ? なにかおかしい」と感じたときは、「あばたもえくぼ」にしないで、きちんと「相手はどういう人なのか」を理解することは大切なことなのです。結婚してしまうと、離婚は簡単なことではありません。結婚する前に、相手の本性をきちんと知っておくといいでしょう。