実家でもスマホ三昧で単独行動
その後、到着した実家ではさすがにスマホを自重していた夫だが、義母が用意してくれたお昼ごはんを食べたあと、リビング横の和室に寝転んでスマホを取り出した。「近くの川沿いにいい遊び場ができたから連れていってやったらと義母が言ってくれたんですが、夫は生返事するばかり。そこへ夫の妹一家がやってきたんです。子どもたちは義妹一家が遊びに連れていってくれることになりました。義妹の夫がいい人なんですよ。私も行きたかったけど、車に乗れるのが6人だったので遠慮しました」
義妹夫婦にその子どもたちふたり、そしてマリさんの子どもたちふたりで遊びに行ったという。
「私は義父母と話していましたが、夫は全然加わらない。夕方になって、義父母が『今日は庭でバーベキュー。準備はできているから』と。義妹たちも帰ってきて、みんなでワイワイしながらバーベキューを楽しみましたが、ふと気づくと夫はひとり室内でスマホ。
何しているのと言うと『外は嫌いなんだよ、蚊に刺されるし』って。あげく、ちょっと飲みに行ってくるわと出かけてしまいました」
義父母は出かけたことを知らなかったので、あとからマリさんが謝る始末。「あいつはいつまでたっても自分勝手だ」と義父は怒り、むしろマリさんを「大変でしょ」と気遣ってくれたという。
「それにしても義弟の活躍ぶりはすごかった。バーベキューを仕切ったのも義弟だし、義父母はもちろん、うちの子たちにもさりげなく気を遣ってくれるんですよ。『明日はみんなで釣りに行く? それともバスケットボールとかテニスとかするか』って。子どもが好きでスポーツが好きなだけよと義妹は笑っていましたが、義妹を見ていると夫を信頼しているのがよくわかり、羨ましかった」
夫がスマホを手放さなくなったのは半年前
翌日も、子どもたちとしっかり遊んでくれたのは義弟だった。かつてバスケットボールをやっていたマリさんも久しぶりにチャレンジし、シュートをバンバン決めて「ママ、すごい」と子どもたちの注目を集めた。「夫は二日酔いとかで寝てばかり。起きればゲーム。さすがに義父が雷を落としたようで、『相変わらずうるさいオヤジだ』と夫は怒っていました」
夫がスマホを手放さなくなったのは、ここ半年ほどだ。ユーチューバーの動画にはまり、さらに新たなゲームに魅せられたらしい。以前は寝室に入ってから、少し見ている程度だったのに今はスマホが中心の生活になっている。
「なんだか現実生活からスマホに逃げているようにしか見えないんですよ、私には。何かあったのと聞いても別にと言うだけだけど……。このままだと家庭が壊れていきそうで怖い。早く話し合わなければとは思っています」
帰省中はいつもよりさらにスマホに依存していたように見えた夫、夏休みが終わっても相変わらずスマホ中心の生活は変わっていないのだという。