やる前から夫のやる気を削いでくる妻たち
ただ夫側からすれば、これはもはや「モラハラ」ではないのかという声も聞こえてくる。
自分の“正義”を押しつけてくる妻
「あくまでも僕の場合ですけど、これでも家事はできるんです。一人暮らしが長かったから。ただ、妻とはやり方が違う。妻は自分のやり方を、これが正しいと押しつけるんですよ。例えば鍋や皿などの洗い物ですが、僕は料理をしながらその合間に使った鍋やフライパンをさっさと洗っていく。でも妻は『そんなのあとでいいから料理に集中して』というわけです。でも合間に洗い物をした方が効率的でしょ。そう言っても、料理は集中力が大事だと言い張る。冗談半分なのかと思って、根拠がないよと笑ったら『私のやり方を否定するのね』って。家事や料理なんて、やっている人が自分なりにやりやすい方法でやればいいだけのことでしょ」
僕に文句を言いたいだけなのではないかと、ヒロトさん(40歳)は苦笑いした。彼が結婚したのは3年前。8歳年下の妻との間に、2歳になる息子がいる。共働きのためヒロトさんもできることは率先してやっているつもりだが、妻からは「あなたが手を出すとかえって面倒なことになる」と家事を阻止されることもある。
「女だからバカにされる」ことに神経をとがらせる妻
「3年間、一緒に生活してきて分かったんですが、妻はものすごく虚勢を張っているんだと思います。結婚後、今まで通り仕事を続けるかどうかは妻の自由にすればいいと僕は思っていた。だけどそれを告げたら『男性は、結婚してから仕事を続けるかどうかなんて誰にも聞かれないのに、どうして女はそう聞かれるのかわからない』と本気で怒っていました。そうか、それは申し訳ないと彼女には言ったんですが、確かにそうですよね。結婚が人生を変えるようなことになってはならない」
ところが妻は仕事を続けたいわけではなかったようだ。今の時代、そう言わないと女性はいつまでもバカにされるからと、あとでつぶやいていた。女だからバカにされる。そのことに妻は異常なくらい神経を張り巡らせていた。
「そうやって平等とか対等とかを前面に出すのに、なぜか家事は妻がやるものだと思い込みが激しい。僕が洗濯をしたら『私の下着をあなたに洗ってもらうなんて、絶対に嫌』って。別に洗濯機が洗うんだからかまわないじゃんと言ったんですが……」
一貫していないのはおかしいと指摘したこともあるが、妻は「そんなことはない」の一点張りだった。どちらかがつらい思いをしながら生活していくのはおかしい。家事もちゃんと分担しようと言ったのに妻は耳を貸さなかった。
「僕が料理をするようになったのはここ1年ほどですよ。ようやく妻が折れた感じ。でも相変わらず自分のほうがたくさんやろうとするし、僕のやり方にケチをつけるし。気にしないようにはしていますが、なんだか彼女の肩肘張った生き方が心配になります」
だが心配だといえば、それもまた「私を対等な存在だと思っていないのね」と反発されるのは目に見えている。だから今は刺激しないようにしていると彼は言った。
>家事は、バカにされながらするものではない