そのような就職氷河期世代の方々が、今のキャリアを見直し、正社員化を目指したいと思ったら、一度ハローワークの「ミドル世代就職応援コーナー(就職氷河期世代専門窓口)」を訪れてみてはどうでしょう。
今回は、富山労働局職業安定部職業安定課の松下地方職業指導官に、ハローワークの「ミドル世代就職応援コーナー(就職氷河期世代専門窓口)」での「応募書類の作成支援・面接指導」について、詳しいお話をお聞きしました。
ハローワークで受けられる「応募書類の作成支援・面接指導」について
――就職氷河期世代の方々が、これから正社員に就くことを目指しハローワークを訪ねた際の職業支援について教えてください。松下地方職業指導官:ハローワークには、就職氷河期世代の方を支援する窓口として「ミドル世代就職応援コーナー(就職氷河期世代専門窓口)」※1を設けています。ここでは、就職氷河期世代の方々の正社員化を目指すためのあらゆる支援を行っています。就職氷河期世代の方の悩みにしっかり傾聴して、必要に応じた就職支援をご提案します。
主な就職支援としては「職業相談」、「応募書類の作成支援・面接指導」、希望する仕事に就くためのスキルや知識を習得するための「ハロートレーニング」などがあります。
※1「ミドル世代就職応援コーナー(就職氷河期世代専門窓口)」は主要なハローワークに設置されています。遠くて相談に行けないなどの場合は、最寄りのハローワークでも相談できます。
富山ではミドル世代就職応援コーナーという名称ですが、他のエリアでは若干名称が異なります。たとえば、新潟では「就職氷河期世代支援コーナー」という名称を使用しています。
――今回は、「応募書類の作成支援・面接指導」について詳しく知りたいです。就職氷河期世代で相談に来られる方の具体的な悩みの例と、それに対するアドバイスなどを教えていただけますか?
松下地方職業指導官:就職氷河期世代の方々には、「非正規雇用や短期契約の仕事に就くことが多く、経験やスキルとして誇れるものはない」または「年齢が高いが、今まで補助的な仕事しか経験していない」などの理由から、「自己評価が低い」方が少なくありません。
とはいえ、ご本人様が思っているほど「たいした経験がない」わけではないケースが多くあるように思います。今まで何かしらの経験は積んでいらっしゃいますし、客観的にお話を聞いていると「凄いな」と思うことはたくさんあるように思います。
「応募書類の作成支援・面接指導」では、ご本人様の職歴やさまざまな考えを伺いながら、「強み」「セールスポイント」を見つけることができます。「自分自身のことでもやもやしたものを抱えている……」と思っている人は、まずは他者に話を聞いてもらうことからはじめ、今までのキャリアを整理しましょう。
「応募書類の作成支援・面接指導」では、時間をかけて、今までのご経験を整理しながら、ご自身が何を目指したいのか、これからどう生きていきたいのか発見するお手伝いをすることができます。